要注意学生をサポートするためのカスタム出席状況レポートの作成
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- カスタムレポートタイプに移動して EDA オブジェクトを含める。
- 特定のパラメーターに基づいて学生のリストを作成する。
学生の出席状況に関するレポート
この単元では、Cloudy College アカデミックアドバイザーの Valerie Keckler が学生の出席状況、特に要注意とみなされている学生の欠席を確認するレポートを作成する手順を見ていきます。要注意の欠席率の高い学生を特定したら、その学生と連絡を取って面談に来るように伝え、学生が軌道に戻れるように行動計画を立てる手助けができます。
Valerie については、教育機関向け Salesforce に関する他のモジュールですでにご存知かもしれませんが、彼女のことを知らない方のために、簡単に紹介しておきます。
- Valerie Keckler は、Cloudy College の保健・人間科学部のアカデミックアドバイザーです。在学生の進路や職業の探索を手助けしたり、履修状況を確認し、成績不振者には適切な対処やリソースを勧めて中退者が出ないようにサポートしたりします。
EDA には学生の履修状況を反映するさまざまなオブジェクトが含まれています。出席イベントでは学生の欠席や遅刻が追跡され、欠席の届出があるかどうかとその理由 (医療上の緊急時、家族のイベントなど) を記載することができます。Cloudy の Salesforce システム管理者が学期が始まる前に取引先責任者と履修科目のレコードページに関連リストとして出席イベントを追加してくれたことに Valerie は大喜びです。これで、出席データを使用して最初のレポートを作成することができます。まずカスタムレポートタイプの作成から始めます。
カスタムレポートタイプ
標準レポートタイプは、よく使用されるオブジェクトの組み合わせ (取引先と取引先責任者、取引先責任者とケースなど) を提供しますが、他のオブジェクトが必要になる場合があります。カスタムレポートタイプでは、新しい異なる方法でオブジェクトを組み合わせて、知る必要がある情報についてより正確なレポートを作成することができます。
次の手順に従って、カスタムレポートタイプを作成します。
- [設定] に移動します。
- [クイック検索] ボックスで、「レポートタイプ」を検索して選択します。今回初めてカスタムレポートタイプを作成する場合は、目的と作成プロセスを説明する情報ボックスが表示されます。情報を確認し終えたら、[続行] をクリックします。
- [新規カスタムレポートタイプ] をクリックします。
- カスタムレポートタイプを定義します。
主オブジェクト 取引先責任者 レポートタイプの表示ラベル Class Attendance (授業出席状況) レポートタイプ名 Class_Attendance 説明 Track attendance for at-risk students (要注意学生の出席の追跡)。 レポートタイプカテゴリ その他のレポート リリース状況 リリース済み -
[Next (次へ)] をクリックします。
レポートレコードセットを定義します。オブジェクトを追加するごとに、次に選択するオブジェクトのオプションが絞り込まれていきます。[取引先責任者] は、前のステップで入力したレポートタイプ情報に基づいて、[主オブジェクト] としてあらかじめ選択されています。
- [クリックして他のオブジェクトと関連付ける] を選択して、[セカンダリオブジェクト] として [出席イベント] を検索して選択します。
-
[Save (保存)] をクリックします。
レポート作成の準備
この出席イベントレポートを作成する手順を実践する場合は、EDA 組織にサンプルデータを作成してください。
まず、[At Risk (要注意)] のカスタム項目を学生の取引先責任者レコードに追加する必要があります。
- [設定] で [オブジェクトマネージャー] を選択します。
- [クイック検索] ボックスで「取引先責任者」を検索して、リストから [取引先責任者] を選択します。
- 左側のパネルで、[項目とリレーション] をクリックします。
- [New (新規)] をクリックします。
- カスタム項目のデータ型として [チェックボックス] を選択し、[次へ] をクリックします。
- カスタム項目の詳細を入力します。
項目の表示ラベル At Risk (要注意) デフォルト値 チェックなし 項目名 At_Risk 説明 Track and support at risk students (要注意学生を追跡してサポートする) Auto add to custom report type (カスタムレポートタイプに自動追加する) ✔ - [次へ] をクリックします。
- もう一度 [次へ] をクリックします。
- [Save (保存)] をクリックします。
カスタムの [At Risk (要注意)] 項目を取引先責任者レコードに追加したところで、次は 6 人の在学生の取引先責任者レコードを作成する必要があります。
- 新しい取引先責任者レコードを作成するには、[取引先責任者] タブをクリックしてから、[New (新規)] をクリックします。
- 次の取引先責任者レコードの詳細を入力します。
- 名
- 姓
- At Risk (要注意): ✔
メモ: すべての学生またはランダムに選択した学生のみを [At Risk (要注意)] としてマークすることができます。レポート作成用に、少なくとも数人を [At Risk (要注意)] としてマークしてください。
-
[Save & New (保存 & 新規)] をクリックして、少なくとも 6 人の学生の取引先責任者レコードを設定するまで、ステップ 2 を繰り返します。
順調です! 次は、[出席イベント] 関連リストが [取引先責任者] レコードページに追加されていることを確認する必要があります。
- [設定] から [オブジェクトマネージャー] に移動します。
- [クイック検索] ボックスで、[取引先責任者] オブジェクトを検索して選択します。
- 左側のパネルから、[ページレイアウト] を選択します。
- [HEDA Contact Record (HEDA 取引先責任者レコード)] を選択します。
- スクロールして、[関連リスト] を選択します。
- [出席イベント] を見つけて、ページレイアウトキャンバスにドラッグアンドドロップします。
- [Save (保存)] をクリックします。
EDA で学生の取引先責任者レコードを開いて、作業内容を確認します。[Attendance Event (出席イベント)] 関連リストが学生レコードに表示されていれば問題ありません。
あともう 1 ステップでレポート作成の準備を完了できます。学生数名分の出席イベントを作成する必要があります。
- [取引先責任者] タブをクリックして、[最近参照したデータ] リストビューから学生の取引先責任者レコードを開きます。
- [出席イベント] 関連リストで、[New (新規)] をクリックします。
- 出席イベントの詳細を入力します。
- [出席種別] として、[クラスの欠席] または [クラスの遅刻] を選択します。
- [日付] を選択します。
- [保存 & 新規] をクリックして、この学生の別の出席イベントレコードを作成するか、またはそのまま [Save (保存)] をクリックします。
- このステップを繰り返して、さらに数名の学生の出席イベントを作成します。
お疲れさまでした。準備が完了しました。ここまでのステップを完了できていれば、項目とレコードの作成に非常に役立つスキルを実践できたと思います。次は、レポートの作成に進みましょう。
レポートの作成
Valerie のケースに戻りましょう。Valerie はカスタムレポートタイプを作成し、このレポートタイプを作成するために適切なデータが組織内にあることを確認しました。出席状況レポートはこのレポートタイプを使用して作成できます。
次の手順に従ってこのレポートを作成します。
- [レポート] タブをクリックします。([レポート] タブが表示されない場合、アプリケーションランチャー () で、[レポート] を検索して選択します。)
- [新規レポート] をクリックします。
- カスタムレポートタイプ [Class Attendance (授業出席状況)] を検索して選択します。
-
[Continue (続行)] をクリックします。
- [列] で、[出席種別] を検索して選択し、レポートに追加します。このデータポイントでは、発生した出席イベント (欠席や遅刻など) の種別が追跡されます。
- [列] で、[出席イベント名] を削除します。これは、レコード ID しか表示されないため特に役に立つわけではありません。
- [Group Rows (行をグループ化)] で、[Contact (取引先責任者)] を検索して選択します。これで、報告された出席種別に関連付けられている学生を確認できるようになります。
- [検索条件] に移動し、[At Risk (要注意)] [次の文字列と一致する] [TRUE] という条件を追加して、現在 [At Risk (要注意)] とマークされている学生のみがレポートに表示されるようにします。
- [検索条件] のレポートオプションによってデータが制限されていないことを確認します。たとえば、Valerie は [Show Me (表示)] 条件が [All Contacts (すべての取引先責任者)] に設定され、日付の範囲が [All Time (常時)] に設定されていることを確認し、レコードを誰がいつ作成したかに関係なく、レポートにできるだけ多くの結果が含まれるようにします。
- [保存 & 実行] をクリックします。
Valerie は後で見つけやすいように関連性のある名前と説明を使用してレポートを保存することの重要性を理解しています。このレポートに「Attendance for At Risk Students」 (要注意学生の出席状況) という名前を付けます。
Valerie は早速、出席状況レポートでフラグが付けられた学生と連絡を取り、出席問題の解決をサポートするために何ができるかを知りたくてうずうずしています。このレポートは繰り返し利用でき、組織でデータを追加または編集するたびに自動的に更新されます。
Valerie は大きな価値をもたらすレポートを作成するだけでなく、カスタムレポートタイプを作成する方法も見せてくれました。これはあなたの教育機関の他のカスタムレポートにも使用できるスキルです。次の単元では、Salesforce のリレーションと所属を使用して、K-12 教育機関ので交流会レポートを作成し、引き続きスキルを磨いてください。