Summer '23 で 認定 Heroku アーキテクト資格を更新する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Common Runtime と Private Spaces のインフラストラクチャのアップグレードに伴うアプリ dyno の高速化を観察する。
- AWS PrivateLink 経由で Amazon VPC に Private Heroku Postgres PgBouncer を接続する。
- Essential 層の PostgreSQL 拡張機能をアップグレードする。
- Heroku Postgres 拡張機能をインストールする。
- dyno やデータを小規模で使用する場合の低コストオプションをサブスクライブする。
- 新しいデータストリーミングコネクタを設定する。
認定資格を更新する
Salesforce 認定 Heroku アーキテクト資格を保有している場合、その認定資格を維持するためには期日までにこのモジュールを修了する必要があります。資格を維持するためのもう 1 つ重要な点は、Trailhead アカウントと Webassessor アカウントをリンクさせておくことです。
この資格の取得を検討している方は、Salesforce 認定 Heroku アーキテクト資格を参照してください。
この 1 年間に多数の機能が強化されています。ここでは、特に重要なものについて説明します。
認定資格の機密を守る
Salesforce は、質の高い認定試験と価値ある資格を提供することを最優先事項としています。業界随一と広く認められている認定資格制度を維持するためには、試験のセキュリティを確保し、その機密を保持することが不可欠です。
Salesforce 認定資格プログラムに参加する場合は、Salesforce Credential and Certification Program Agreement (Salesforce 認定資格プログラム規約) に同意いただく必要があります。詳細は、Salesforce ヘルプ記事「Salesforce 認定資格プログラム同意書および行動規範」に記載の Salesforce 認定資格試験の受験ポリシーを確認してください。
この 1 年間に多数の機能が強化されています。ここでは、特に重要なものについて説明します。
Common Runtime と Private Spaces のインフラストラクチャのアップグレードに伴うアプリ dyno の高速化を観察する
Common Runtime アプリと Private Spaces の両方を実行するインフラストラクチャがアップグレードされました。2023 年 3 月にこのアップグレードプロセスが開始され、2023 年 4 月 17 日に完了しました。
現在、アプリ dyno は最新の高速インフラストラクチャで実行されています。パフォーマンスの向上はユースケースによって異なります。この影響を確認する場合は、Heroku Dashboard、または dyno の監視に使用する他の観察ツールでアプリのメトリクスを比較します。
AWS PrivateLink 経由で Amazon VPC に Private Heroku Postgres PgBouncer を接続する
PgBouncer を、PostgreSQL の軽量の接続プーラーとして使用します。Heroku Enterprise の一環として、Private Space で実行される Heroku Postgres PgBouncer が、PrivateLink 経由で 1 つ以上の Amazon VPC に安全かつシームレスに接続されるようになりました。
詳細は、Dev Center の記事を参照してください。
Essential 層の PostgreSQL 拡張機能をアップグレードする
Essential 層の Postgres 拡張機能のアップグレードを、Essential 層の Postgres アドオンのすべてのプラン (Mini、Basic) で実行可能になりました。以前は、ユーザーが拡張機能をアップグレードしようとすると、次のエラーが表示されていました。
Extension updates are disabled, you may drop the extension and re-create it.
データの安全性を保ちつつ、インシデント 2450/CVE 2022-2625 に対応するため、拡張機能のアップグレードを無効にさせていただきました。また、代替的なセキュリティ対策が導入され、近い将来 Standard、Premium、Private、Shield 層のすべての Postgres アドオンにこの変更がリリースされる予定です。
heroku pg:psql セッションで CLI を実行して、Mini または Basic のいずれかのプランで実際にお試しください。
拡張機能を作成して、バージョンを指定する場合は、次のコマンドを実行します。
CREATE EXTENSION extension_name VERSION '1.0';
拡張機能をアップグレードする場合は、次のコマンドを実行します。
ALTER EXTENSION extension_name UPDATE TO '1.1';
PostgreSQL 拡張機能のインストールについての詳細は、Dev Center で確認してください。
Heroku Postgres 拡張機能をインストールする
データベースのセキュリティを強化するため、Heroku Postgres では heroku_ext schema
に拡張機能をインストールすることが必須とされています。Salesforce ではユーザーからいただいた貴重なフィードバックに基づいて、Heroku Postgres 拡張機能のユーザーエクスペリエンスを改善しています。
heroku_ext schema
外に拡張機能をインストールできるように、別のセキュリティ手段を実装しました。ユーザーがこの新しい設定を選択する場合は、プロビジョニング時に --allow-extensions-on-public-schema
フラグを設定します。このフラグは Heroku Postgres の Standard、Premium、Private、Shield のすべてのプランで動作します。
$ heroku addons:create heroku-postgresql:standard-0 \ --allow-extensions-on-public-schema
既存のデータベースはすべて今後も heroku_ext schema
に拡張機能をインストールする必要があります。近い将来、既存のデータベースについてもこの設定の変更方法を導入する予定です。
Heroku Postgres 拡張機能についての詳細は、「Heroku Postgres での拡張機能、PostGIS、フルテキスト検索辞書」記事を参照してください。
dyno やデータを小規模で使用する場合の低コストオプションをサブスクライブする
新しい Eco dyno プラン
新しい低コストの Eco dyno プランが登場しました。各自のアカウントの請求ページでこのプランをサブスクライブできます。
新しいプランとその内容についての詳細は、「Eco dyno 時間」を参照してください。
また、Hobby dyno の名称が Basic に変更されました。2022 年 11 月 28 日から、既存の Hobby dyno が自動的に Basic に変更されています。
Heroku Postgres と Heroku Data for Redis の新しいプラン
Heroku Postgres と Heroku Data for Redis の両方に新しい低コストのミニプランが登場しました。
さらに、Heroku Postgres の hobby-basic プランの名称が Basic に変更されました。2022 年 11 月 28 日から、既存の hobby-basic データベースが自動的に Basic に変更されています。
製品プラン | 機能 |
---|---|
Eco dyno | 限定的な Sandbox で実験する場合に適しています。dyno がアイドル状態のときはスリープし、スリープ中は時間数がカウントされません。 |
Basic dyno (旧称 hobby) | 拡張する必要がない小規模な個人的なプロジェクトやアプリに適しています。 |
Mini Postgres | ストレージ: 10,000 行 |
Basic Postgres (旧称 hobby-basic) | ストレージ: 10 GB |
Mini Heroku Data for Redis | ストレージ: 25 MB |
上記の新規プランに新しいデータベースをプロビジョニングできます。既存のデータベースのプランを変更するには、heroku アドオンの upgrade コマンドを使用してください。
詳しくは、こちらをご覧ください
新しいデータストリーミングコネクタを設定する
Heroku Postgres から Private Space または Shield Space の Apache Kafka on Heroku に変更データキャプチャ (CDC) イベントがストリーミングされるようになりました。
Heroku Postgres イベントの変更データキャプチャ (CDC) を設定し、Private Space または Shield Private Space にプロビジョニングされた Apache Kafka on Heroku アドオンにそのイベントをストリーミングします。このプロセスは、3 つの手順に大別されます。
- Private Space または Shield Private Space にアプリを作成する。
- Private または Shield の Heroku Postgres アドオンと、Private または Shield の Apache Kafka on Heroku アドオンを新しいアプリにプロビジョニングする。
- ストリーミングデータコネクタを作成して、Postgres から Kafka への CDC イベントを有効にする。
詳細は、Heroku Dev Center をご覧ください。ストリーミングデータコネクタの最適な設定方法についての詳細は、「Heroku のストリーミングデータコネクタのベストプラクティス」を参照してください。
リソース
- Heroku Dev Center: Common Runtime and Private Spaces Infrastructure Upgrades (Common Runtime と Private Spaces のインフラストラクチャのアップグレード)
- Heroku Dev Center: Heroku Dashboard
- Heroku Dev Center: Private Heroku Postgres PgBouncer can now connect to Amazon VPC via AWS PrivateLink (AWS PrivateLink 経由で Amazon VPC に Private Heroku Postgres PgBouncer を接続可能)
- Heroku Dev Center: PostgreSQL Extension Upgrades Enabled for Essential Tier (Essential 層で PostgreSQL 拡張機能をアップグレード可能)
- Heroku Dev Center: Improving the Heroku Postgres extension experience (Heroku Postgres 拡張機能のエクスペリエンスの向上)
- Heroku Dev Center: Changes to PostgreSQL extension schema management (PostgreSQL 拡張機能のスキーマ管理への変更)
- Heroku Dev Center: New Eco dyno plan available (新しい Eco dyno プランの登場)
- Heroku Dev Center: New Heroku Postgres and Heroku Data for Redis plans available (Heroku Postgres と Heroku Data for Redis の新しいプランの登場)
- ブログ: Introducing Our New Low-Cost Plans(新しい低コストプランのご紹介) | Heroku
- ブログ: Eco and Mini Plans Now Generally Available (Eco と Mini プランの正式リリース) | Heroku
- Heroku Dev Center: Heroku Postgres データベースのプランまたはインフラストラクチャの変更
- Heroku Dev Center: Streaming Data Connectors now Generally Available (ストリーミングデータコネクタの正式リリース)
- Heroku Dev Center: Heroku のストリーミングデータコネクタ
- Heroku Dev Center: Heroku ストリーミングデータコネクタのベストプラクティス