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医療保険と請求データモデルについて調査する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 医療保険と請求データモデルの利用目的を説明する。
  • 購入者プランに関連するオブジェクトを説明する。
  • メンバープランに関連するオブジェクトを説明する。
  • 請求に関連するオブジェクトを説明する。

医療保険と請求データモデル

医療保険と請求データモデルには、ヘルスケア料金の支払方法を管理するためのオブジェクトが用意されています。このようなオブジェクトは、メンバーとその雇用主、保険補償、扶養家族に関する情報を表します。このデータモデルには、メンバーにサービス、薬剤、またはデバイスを提供する団体または個人によって、メンバーの医療保険会社に申請された請求に関するオブジェクトが含まれます。

Charles は雇用主の Get Cloudy Consulting を通じて医療保険に加入しています。Get Cloudy Consulting は、支払者組織である Bloomington Health Plans から医療保険プランを購入しているグローバル企業です。 

Bloomington Health Plans は、Get Cloudy Consulting の米国勤務の従業員向けの医療保険を販売しています。Charles は Bloomington Health Plan の提供者選択プラン (PPO) への加入を選択してします。この契約ではリハビリテーションサービスも給付の対象で、Charles は年間 30 回の理学療法を受けることができます。

まず、購入組織 (Charles の雇用主) および支払者組織から購入するプランを表すオブジェクトから見ていきましょう。

購入者プラン

Get Cloudy Consulting の米国従業員購入者グループは Bloomington Health Plans から医療保険を購入します。この保険ではリハビリテーションサービスが給付の対象となっています。

購入組織、購入者プラン、プラン給付、支払者組織を表すオブジェクト。

オブジェクトとレコードの概要を次に示します。

シナリオの詳細 オブジェクトとレコードの詳細

Get Cloudy Consulting は米国勤務の従業員向けの医療保険プランを購入したグローバル企業である。

法人レコードタイプの取引先オブジェクト (1) は、医療保険を購入する組織 (購入者) を表します。 

また、取引先オブジェクトは購入者のサブセットである購入者グループ (2) を表します。  

たとえば、組織では、異なる国々やある国の異なる地域に従業員グループが存在する場合があります。購入者グループごとに、保険プランのオプションを別個にすることができます。 

購入者グループの取引先レコードは、親組織の取引先レコードを参照します。

Bloomington Health Plans は、提供者選択プラン (PPO) など、Get Cloudy Consulting の米国勤務の従業員向けの医療保険を販売している。

購入者プラン (3) は、購入者によってメンバーとその扶養家族が利用できるようになるプランを表します。 

購入者プランレコードは、購入者または購入者グループレコード、および支払者レコードを参照します。

Bloomington Health Plans は医療保険プランを販売する支払者組織である。

法人レコードタイプの取引先オブジェクト (4) は、メンバーケアの費用の補償をサポートする支払者組織を表します。 

Bloomington Health Plans は給付としてリハビリテーションサービスを提供している。

プラン給付 (5) は、プランに含まれ、購入者がメンバーに提供できる標準給付を表します。 

プラン給付レコードは購入者プランレコードを参照します。

Bloomington Health Plans はリハビリテーションサービス給付の一部として理学療法治療を提供している。

プラン給付項目 (6) は給付の詳細を表します。 

プラン給付レコードはプラン給付レコードを参照します。

次は、メンバーおよびメンバーが加入しているメンバープランを表すオブジェクトを詳しく見ていきましょう。

メンバープラン

Get Cloudy Consulting の米国勤務の従業員として、Charles Green はリハビリテーションサービスが給付対象であるメンバープランに加入しています。 

メンバー、メンバープラン、給付保障を表すオブジェクト。

オブジェクトとレコードの概要を次に示します。

シナリオの詳細 オブジェクトとレコードの詳細

Charles Green は保険プランで補償されるメンバーである。

個人レコードタイプの取引先オブジェクト (1) はメンバーを表します。  

メンバーには購入組織 (2) とのリレーションがあります。たとえば、メンバーは従業員であり、組織はその雇用主です。 

Charles は Bloomington Health Plan の提供者選択プラン (PPO) に加入している。

メンバープラン (3) はメンバーの保険補償に関する詳細を表します。 

メンバープランレコードには、プランの責任開始日、プライマリメンバーのグループ番号または証券番号、プランの確認状況などのデータが含まれます。

メンバープランレコードは購入者プランレコード (4) と支払者組織 (5) を参照します。

この契約では、Charles はリハビリテーションサービスを受けることができる。

給付保障 (6) はメンバープランで対象メンバーに提供される給付保障を表します。 

給付保障レコードには、給付期間の開始日と終了日、補償タイプ ([歯科]、[医療]、[Vision (眼科)])、免責金額の上限などのデータが含まれます。 

各給付保障には給付項目があります。 

この給付には、年間最大 30 回の理学療法治療が含まれている。

給付保障項目 (7) はメンバープランの給付対象である特定のサービスを表します。 

給付保障項目レコードには、提供されるサービスの種別やサービスの使用前に事前承認が必要かどうかなどのデータが含まれます。 

医療保険オブジェクトを確認したところで、請求プロセスを表すオブジェクトに進みましょう。 

請求

請求データは Salesforce 外部のサードパーティシステムに存在します。Health Cloud の請求機能は、外部の請求オブジェクトのセットが含まれる未管理パッケージとして提供されます。外部オブジェクトは、Salesforce 組織外に保存されているデータに対応付けられるオブジェクトです。外部オブジェクトを使用すると、ユーザーは外部データを検索して操作することができます。

Claims (請求) パッケージをインストールする前に、組織に Salesforce Connect ライセンスがあることを確認してください。ソースシステムへの接続を設定して、Health Cloud が組織の請求データを外部オブジェクトに取り込めるようにするには、Salesforce Connect が必要です。また、サードパーティの請求システムからこのデータを取得するためにはミドルウェアが必要です。 

[設定] で [外部オブジェクト] に移動し、請求オブジェクトを表示して [オブジェクトマネージャー] で開いてください。オブジェクトマネージャー自体で検索しても、オブジェクトは表示されません。

Sara Johnson は、Charles が腰痛を改善できるように治療的処置を実施する理学療法士です。Sara はこのサービスの提供に対して請求を申請します。 

請求プロセスを表すオブジェクト。

オブジェクトとレコードの概要を次に示します。

シナリオの詳細 オブジェクトとレコードの詳細

Sara Johnson は Charles に治療的処置を実施する理学療法士である。

Claim Provider (請求提供者) (1) は、サービス、機器、または薬剤の提供者に関する情報を表します。

Sara が、このサービスの提供に対して請求を申請する。

Claim Header (請求ヘッダー) (2) には、支払金額、指定薬剤、請求データなど、請求に関する概要情報が含まれます。 

請求レコードは、請求を申請している提供者 (1)、メンバー (3)、メンバープラン (4)、支払者組織 (5) を参照します。  

Claim Line (請求行) は請求レコードの品目を表します (6)。  この例では、請求の対象は Sara が提供した治療的処置です。 

請求行レコードは請求診断レコードを参照します。

治療的処置の対象は Charles の腰痛の改善である。

Claim Diagnosis (請求診断) (7) は、サービス、機器、または薬剤が提供された臨床診断を表します。この例では、[Back Pain (腰痛)] が診断になります。

この単元で紹介したオブジェクトについての詳細は、『Salesforce Health Cloud 開発者ガイド』を参照してください。

次は、Charles がケアプログラムに登録したときに関わってくるオブジェクトについて学習しましょう。

リソース

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