拡張タイムラインにオブジェクトを追加する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- タイムラインに追加するオブジェクトの項目を設定する。
- タイムラインオブジェクトのアイコンを選択する。
- オブジェクトをタイムラインに追加する。
始める前に
このモジュールを始める前に、次の推奨コンテンツを完了することを検討してください。
カスタムオブジェクトの項目をリストする。
Leif Hansen は Bloomington Caregivers という在宅医療機関の患者マネージャーです。
Leif は業務の一環として、不安症を抱える患者を対象とするカウンセリングセッションを企画しています。このセッションでは、患者が行動療法、認知行動療法、心理力学療法、音楽療法などの治療に参加します。
Bloomington Caregivers の Salesforce システム管理者である Harryette Randall は、クライアントのこうしたセッションへの参加状況を Leif が追跡できるように Health Cloud を設定しています。
Harryette は、Counseling Session (カウンセリングセッション) という名前のカスタムオブジェクトを作成します。このオブジェクトには、セッションを実施する療法士が患者の参加状況、セッション日、患者が選んだ治療法を記録できる項目があります。
このカウンセリングセッションオブジェクトの項目は次のとおりです。
項目の表示ラベル
|
項目名
|
データ型
|
説明
|
---|---|---|---|
Created By (作成者) |
CreatedById |
Lookup(User) |
カウンセリングセッションレコードを作成したユーザー |
Duration (時間) |
Duration__c |
Number(2, 1) |
カウンセリングセッションの時間 |
Last Modified By (最終更新者) |
LastModifiedById |
Lookup(User) |
カウンセリングセッションレコードを最後に変更したユーザー |
Owner (所有者) |
OwnerId |
Lookup(User,Group) |
カウンセリングセッションレコードを所有するユーザー |
Patient (患者) |
Patient__c |
Lookup(Account) |
カウンセリングセッションに参加した患者 |
Session Date (セッション日) |
Session_Date__c |
Date/Time |
カウンセリングセッションの日時 |
Session Name (セッション名) |
Name |
Auto Number |
カウンセリングセッションレコードの一意の番号 |
Session Type (セッション種別) |
Session_Type__c |
Picklist |
カウンセリングセッションで実施する治療の種別 |
Visible on Patient Card (患者カードに表示) |
Is_Visible_on_Patient_Card__c |
Formula (Checkbox) |
カウンセリングセッションレコードを患者カードに表示可能であることを示すフラグ |
Health Cloud の拡張タイムライン
ヘルスケア従事者は治療タイムラインを使用して、患者に関わる行動を視覚化して追跡できます。タイムラインは Health Cloud コンソールと Experience Cloud サイトの両方に表示され、次の画像はタイムラインコンポーネントを示したものです。
- 行動 (1): 健康診断や歯科の予約など
- 行動の種別 (2): スクリーニングや X 線などで、アイコンで表示される
- 各行動の詳細 (3)
- 検索条件 (4): 追跡する特定の行動を選択する
- タイムラインの日付検索条件 (5): 特定の期間に焦点を当てることができる
Leif をはじめとするケア担当者は、患者のカウンセリングセッションへの参加をわかりやすく表示できないかと考えています。そこで、Leif は Counseling Session (カウンセリングセッション) カスタムオブジェクトの行動をタイムラインに追加します。
オブジェクトのタイムライン設定を定義する
タイムラインには取引先オブジェクトを介して、患者に関連する任意のオブジェクトの詳細を表示できます。このオブジェクトは、患者の取引先オブジェクトレコードにリンクされていれば、Salesforce のコアオブジェクトでも、Health Cloud のオブジェクトでも、Counseling Session (カウンセリングセッション) オブジェクトなどのカスタムオブジェクトでも構いません。Counseling Session (カウンセリングセッション) カスタムオブジェクトには、取引先オブジェクト (Patient__c) への参照が設定されています。
Harryette は Leif にタイムラインをどのように設定したいと思っているか確かめました。
タイムラインのカテゴリを決定する
治療タイムラインの各項目はカテゴリに属しています。Leif がコンソールのタイムラインの [すべての行動を選択] 選択リストまたは Experience Cloud サイトのタイムラインの検索条件を使用してタイムラインのコンテンツを絞り込む場合はカテゴリを選択します。
Leif は Harryette に Counseling Session (カウンセリングセッション) オブジェクトを Counseling (カウンセリング) という新しいカテゴリに追加して欲しいと依頼します。
タイムラインの項目を決定する
タイムラインの各項目に、その項目の基になるオブジェクトのコンテンツが表示されます。ユーザーが項目を展開したときに多数の項目を表示できます。
Leif は Harryette に、カウンセリングセッションの種別をタイムライン上の項目の表示ラベルにし、セッション期間がフロート表示されるようにして欲しいと頼みました。Harryette はカウンセリングセッションの種別を Session_Type__c 項目で表し、セッション時間を Duration__c 項目で捕捉することにします。
Leif は、タイムラインにカウンセリングセッションのすべての種別を表示することも、一部のみを表示することもできます。また、時間や種別などの任意の項目でセッションを絞り込むこともできます。Leif はタイムラインにすべてのセッション種別を表示することを望んでいるため、Harryette は絞り込まないことにします。
タイムラインビューの設定を追加する
Leif が希望する設定を念頭に置いて、Harryette がタイムラインを設定する方法を見ていきましょう。
-
[Setup (設定)] の [Quick Fin (クイック検索)] ボックスで、[Timeline (タイムライン)] を選択します。
- タイムラインを有効化し、新しいタイムラインを作成します。タイムラインに名前を付けるときには、基盤となるオブジェクトを指定します。Leif の場合、タイムラインオブジェクトは「取引先」です。
- 選択した関連オブジェクトをタイムラインに追加します。Leif の場合、これには Harryette が作成した新しいカウンセリングオブジェクトが含まれます。
- タイムラインでレコードを表示する条件を指定します。たとえば、キャンセルされていない、または延期されていないカウンセリングタスクを表示できます。
- 新しいタイムラインを保存し、患者の表示をプレビューして、有効化します。
タイムラインの設定が終わったら、Leif のようなエンドユーザーが使用できるようにレコードページに追加します。タイムラインは Lightning コンポーネントであるため、Lightning レコードページへ追加するには、他のコンポーネントの場合と同じように、ページにドラッグして有効化します。
患者が各自のポータルから確認できるように、タイムラインをエクスペリエンスサイトに追加することもできます。
タイムラインの準備ができました。Leif が次回いずれかの患者のタイムラインビューにアクセスすると、患者が参加したカウンセリングセッションの詳細が表示されます。
リソース