Salesforce を使用して助成金交付を管理する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

助成金提供団体がどのように Salesforce を使用して助成金希望者とつながり、資金提供を管理できるかを要約する。
受領者ポータルを使用してコラボレーションし、安全に情報交換する方法を説明する。

Salesforce では、助成金提供プロセスを管理するための統合プラットフォームソリューションと管理パッケージの両方を提供しています。このモジュールでは、Grants Management という管理パッケージについて説明します。

プラットフォームソリューションである助成金提供についての詳細は、「助成金提供: クイックルック」モジュールを参照してください。

組織でどのソリューションを使用しているか不明な場合は、Salesforce システム管理者に確認してください。

世界を変える取り組みに投資する

貧困や飢餓のない世界、誰もがアクセスできる質の高い教育、活気あるエコシステム、健康な住民が暮らす持続可能な都市を想像してみてください。これは、世界中の非営利組織や非政府組織が目指す世界です。このような組織は、体制やコミュニティを変革する取り組みに時間と人材を投資しています。

しかしながら、この取り組みには多額の資金も必要です。

基金、公共慈善団体、教育機関などの助成金提供団体は、正当な助成金希望者とのパートナーシップ、適切な支援プロジェクトの選択、進捗の測定が複雑であることを知っています。非効率なプロセスや複数のシステムに分散するデータで、この作業を一層複雑にする必要はありません。

所有するシステムを一元化すれば、プロセスの簡易化、データの統合、スタッフ、助成金希望者など関係者間でのコラボレーションの促進に役立ちます。そこで、Salesforce Grants Management の出番です。

助成金受領者の施設を訪問している助成金提供団体

このモジュールは助成金について、助成金提供団体の視点から説明します (助成金、奨学金など、提供資金の授与プロセスの管理)。多くの非営利団体にとって重要な収入源である受領資金として助成金を管理、追跡する方法についての詳細は、Trailhead の「Nonprofit Success Pack (NPSP) の基本」バッジを参照してください。

Grants Management の概要について知る

Grants Management は、助成金提供団体が資金提供プログラムの追跡、管理、提供を一元化されたシステムで行うのに役立ちます。1 つのシステムにすべてをまとめることで、内部の障壁が減り、チーム間のコラボレーションが増し、業務が効率化します。

Grants Management には、以下のような多くの利点があります。

可視性: 専用ポータルのおかげで、助成金のライフサイクル全体で助成金希望者と助成金受領者を可視化できます。また、外部のレビュー担当者が同じポータルを使用してチームと連携できます。
ワークフローおよび検証ツール: ドキュメントチェックリスト、検証チェック、レビュー、要件レコードなどのツールにより、組織内および助成金希望者、外部専門家とのコラボレーションを促進できます。
柔軟性: 多くの要件がある複数年の助成金や、奨学金などの 1 回限りの助成金を柔軟に処理できます。
さらに、Salesforce Platform の機能を利用して、プロセスをカスタマイズし、プログラムの成長と変化に合わせて進化させることが可能です。オートメーションツールを使用して手動の反復作業にかかる時間を減らすことができるため、スタッフは高価値の活動に注力できるようになります。

Grants Management は、Outbound Funds Module (OFM) という元々 Salesforce Commons プログラムの一部として助成金提供団体によって作成されたオープンソースの Salesforce データモデル上に構築されています。Grants Management により、プロセスを合理化し、効率性を高め、組織内外の連携を促進するツールが追加されます。

Grants Management をインストールするには追加のライセンスが必要であるため、Salesforce システム管理者、Salesforce パートナー、または Salesforce アカウントエグゼクティブと連携してアクセスできるようにしてください。詳細は、「Install Grants Management (Grants Management のインストール)」を参照してください。

Grants Management の実装でサポートが必要な場合は、Salesforce の実装パートナーのネットワークで、Salesforce の経験があり、非営利団体向けの Salesforce の認定を受け、助成金交付を専門としているパートナーに連絡することをお勧めします。

Salesforce ネットワークの実装パートナーを見つけるには、Salesforce のアカウントエグゼクティブにお問い合わせいただくか、「リソース」セクションのリンク先を確認してください。

助成金希望者向けポータルを設定する

助成金サイクルの大半および助成金提供団体と助成金希望者との間のやり取りは、Grants Management ポータルで行われます。このポータルを使用すると、助成金希望者、助成金受領者、レビュー担当者、助成金提供団体が連携し、安全に情報を交換できます。

受領者ポータル

ポータルの使用開始に役立つように、Grants Management には Experience Cloud 受領者ポータルサイトテンプレートが用意されています。このテンプレートを使用すると、すばやくカスタム Web サイトを作成して助成金の申請を収集し、共通の目標に向けて取り組むことができるようになります。資金提供プログラムの規模や範囲は問いません。

ポータルを実際に試す前に、まず Grants Management で作業を追跡するために使用できるオブジェクトとレコードについて基本的な理解を深めましょう。次の単元では、オブジェクトについて説明します。

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