助成金提供サイトに関する判断を行う
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- ユーザー管理とアクセスに関連する決定事項について説明する。
- 申込フォームを設定するオプションについて説明する。
- 申込者と受領者が各自の質問に対する回答を見つけられるようにサポートする方法について説明する。
決定、決定、決定
Experience Cloud は幅広い用途に使用できるツールであるため、テンプレートから開始する場合、サイトをカスタマイズできる方法が数多くあります。
この単元では、Experience Cloud サイトを設定する際に考慮すべきいくつかの重要な質問について説明します。Salesforce システム管理者、助成金提供チーム、実装パートナーに参加してもらい、各自のプロセスと能力に基づいて一緒に決定を行います。
最初の質問です。
どのように新規ユーザーを管理するか?
Experience Cloud サイトを使用すると、関係者はユーザーアカウントとパスワードを登録および作成できます。助成金提供サイトテンプレートには、すぐに開始できるように登録ページが含まれています。
また、申込者と受領者のユーザーログイン情報を作成することで、サイトへのアクセスを管理することもできます。この決定により、サイトにアクセスできるユーザーが制限されます。
ユーザーが何を参照および変更できるか?
ログインすると、ユーザーは何を行えますか?
たとえば、ユーザーは自分の組織プロファイルを編集できますか、それともユーザーが変更を要求して承認を得るようにしたほうがよいですか? 確認中の個人申込について、ユーザーは何を編集または変更できますか?
ユーザーのアクセス権と機能を検討する際には、すべてのユーザーは各自の業務に必要なものにのみアクセスできるという、最小権限の原則に従います。次は、変更がいつ、誰によって行われるかを決定します。
資金提供商談はいつ、どのように公開されるか?
アクセス権の具体的な例として、主に資金提供商談が挙げられます。資金提供商談では、提供する助成金を一覧表示して追跡します。登録済みユーザー、登録済みユーザーのサブセット、またはサイト訪問者など、誰が資金提供商談を参照できますか? 資金提供商談が最初にサイトに表示されるのはどの状況になった場合ですか、また表示されなくなるのはいつですか?
招待のみの資金提供商談または非公開資金提供商談はありますか? ある場合は、「準拠データ共有を使用した CRM または Experience Cloud での助成金提供レコードの安全な共有」を参照してください。
サイトに表示するオブジェクトと項目はどれか?
資金提供商談とは別に、プロセスにとっては不可欠であっても、申込者と受領者にとってはアクセスが重要でない可能性のあるオブジェクトや項目が多数あります。
ユーザーはどのオブジェクトを表示および編集できますか? レコードとリストビューにはどの項目が表示されますか?
プロセスのすべての部分で使用するオブジェクトを確認してください。ユーザーが何をいつ利用できるのか、どの項目が表示され、編集可能であるかを決定します。
申込をどのように構造化するか?
再利用可能な複数フェーズの申込フォームが提供される組み込みツールを使用すると、申込を Experience Cloud サイトを通じて収集できます。何種類の申込フォームが必要ですか? それぞれに含まれるフェーズ数はいくつですか?
このような質問に回答した後、助成金提供の申込フォームフレームワークを使用して、申込フォームの作成と管理のプロセスを簡素化することで、スタッフの時間を節約します。フォームテンプレートを作成して資金提供商談に関連付けたら、スタッフと申込者は Omnistudio とフローを使用してフォームに入力し、確認できます。このフレームワークは柔軟で、テンプレートで定義されたセクション以外のセクションを必要に応じて助成金申込に追加できます。
申込を収集するための複数セクションのフォームを作成するには、Omnistudio、フロー、およびフォームを起動する付属の Flow Builder テンプレートで申込フェーズ定義、アクションプランテンプレート、個人申込 ToDo の各オブジェクトを使用します。詳細は、Salesforce ヘルプの「助成金提供フォームの作成」を参照してください。
ユーザーは申込についてコラボレーションを行えるか?
助成金希望者が助成金申込の完了をサポートするコラボレーターを安全に追加できるようにすることもできます。たとえば、申込において組織の概要情報を入力している開発ディレクターがプログラムディレクターを追加し、このプログラムディレクターがプログラムに関する詳細と助成金の計画予算を入力することが可能です。
詳細は、「準拠データ共有を使用した CRM または Experience Cloud での助成金提供レコードの安全な共有」を参照してください。
他に何を含めるか?
助成金提供 Experience Cloud テンプレートには、外部レビュー担当者が助成金申込に関するフィードバックを簡単かつ安全に送信できる単一のページビューも含まれています。さらに、このテンプレートには、ユーザーが進捗レポートを送信したり確認したりするためのコンポーネントもあります。
ですが、Experience Cloud には、助成金提供テンプレートの機能以外にもたくさんの機能があります。どのような機能を追加したいですか?
また、申込者や受領者が自分の質問に対する回答を見つけられるようにする方法についても検討してください。
- ユーザーから個人申込や資金授与のレコードに関する質問を受け付ける場合は、このようなレコードで Chatter を表示し、レコードで進行中のディスカッションの記録を保持します。
- ユーザーが Experience Cloud サイトを使用して ToDo を追跡して完了できるようにする場合は、アクションプランとドキュメントチェックリストを使用します。その後、Experience Cloud サイトで関連付けられた ToDo を割り当てて表示することができます。
- よくある質問を検索可能なライブラリとして構築し、サイトに追加する場合は、Lightning Knowledge を追加します。
- Experience Cloud サイト上で関係者同士のコラボレーションを可能にする場合は、コミュニティ機能を追加します。
Experience Cloud にこのようなインタラクティビティ機能の一部を設定する方法については、「Experience Cloud サイトをカスタマイズする」トレイルで詳しく学ぶことができます。
選択、選択、選択
こうした決定と事前作業により、スタッフの時間を節約し、申込者と受領者にとっての将来の頭痛の種を防ぐことができます。上記の各質問について回答を決定した後、助成金提供ライフサイクルのフローはどのようになるでしょうか? サイトはプロセスにどのように適合するでしょうか? 次の単元では、Experience Cloud サイトを使用してコラボレーションを行う助成金提供団体と申込者間のやり取りの例を見ていきます。
リソース
- Salesforce ヘルプ: 助成金提供
- Salesforce ヘルプ: 準拠データ共有を使用した CRM または Experience Cloud での助成金提供レコードの安全な共有
- Salesforce サイト: Try Nonprofit Cloud and Grantmaking free for 30 Days (Nonprofit Cloud と助成金提供を 30 日間無料で試す)
- Trailhead: データセキュリティ
- Trailhead: Experience Cloud を使用したリーチの拡大
- Trailhead: Experience Cloud サイトをカスタマイズする