集客レポートの使用
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 集客レポートの使用方法について説明する。
- Web サイトについて追跡できるさまざまなトラフィックの参照元について説明する。
- 集客レポートのサンプルについて説明する。
集客レポートの概要
集客レポートを使用すると、さまざまなマーケティングチャネルのパフォーマンスを比較し、最も質のよいトラフィックとコンバージョンを送信する参照元を発見できます。これにより、どこにマーケティング努力を集中すべきかについてより適切な判断ができます。
集客レポートは、左側のナビゲーションの [集客] にあります。
トラフィックの参照元の把握
集客レポートについて説明する前に、Google アナリティクスが Web サイトのトラフィックの参照元をどのように識別しているかを知っておくと役に立ちます。ユーザーにサイトが表示されると、Google アナリティクスのトラッキングコードは、ユーザーがどこから来たかについて複数の属性 (またはディメンション) を自動的に収集します。これには、トラフィックメディア、参照元、マーケティングキャンペーン名が含まれます。
メディア
メディアは、ユーザーをサイトに送り込むメカニズムと考えることができます。たとえば、検索エンジンや広告などです。一般的な種類を見てみましょう。
- オーガニック は、無料の検索を通じてサイトに到達したトラフィックを示します。たとえば、自分で検索を実行したユーザーや検索結果にサイトへのリンクが表示されたユーザーなどです。
- CPC は、Google AdWords テキスト広告のような有料の検索キャンペーンを通じて到達したトラフィックを示します。
- 参照サイト は、ユーザーが検索エンジン以外の Web サイトをクリックした結果、サイトに到達したトラフィックを示します。
- メール は、メールマーケティングキャンペーンから来たトラフィックを表します。
- なし は、ブラウザーに URL を入力して直接サイトにアクセスしたユーザーに適用されます。レポートでは、これらのユーザーの参照元は [直接]、メディアは [なし] になります。
参照元
参照元は、メディアに関する詳細な情報を提供します。たとえば、メディアが [参照サイト] の場合、参照元は、ユーザーにサイトを参照させた Web サイトの URL になります。メディアが [オーガニック] の場合、参照元は検索エンジンの名前です。
トラフィックの参照元レポートのサンプル
次のスクリーンショットで、[すべてのトラフィック] にある [参照元/メディア] レポートを見てみましょう。これは、日付範囲が 2015 年 8 月 1 日~ 2015 年 8 月 31 日の、Google Store Analytics アカウントのものです。このレポートには、参照元と、サイトに参照サイト、検索エンジントラフィック、直接トラフィックをそれぞれ送信したメディアが表示されています。デフォルトでは、ユーザーの順に並んでいます。
効果的なトラフィックの参照元を識別するには、ユーザー数が最も多い参照元とメディアの組み合わせが参考になりますが、それが最適なトラフィックを意味するとは限りません。トラフィックは「高品質」であること、つまり、参照元から到達したユーザーが Web サイトとエンゲージするか、コンバージョンを完了することが理想です。トラフィックの質をよく示すのがバウンス率です。このレポートの最上位のトラフィックの参照元は Google オーガニック検索です。そのバウンス率は、他の参照元と比べて相対的に低くなっています。
2 番目に人気のある参照元は YouTube ですが、バウンス率が最も高いものの 1 つです。
これが問題かどうか把握するために、もう少し分析してみましょう。
比較ビューをクリックし、バウンス率指標を選択すると、参照元/メディアの組み合わせごとのバウンス率をサイトの平均と比較できます。案の定、YouTube トラフィックは、サイトの平均より大幅に高いバウンス率を示しています。Google Store は、YouTube トラフィックのランディングページがそれらのユーザーにとって本当に価値があるか調査する必要があるかもしれません。
サイトにトラフィックを送信しているオーガニック参照元のみを表示する場合は、テーブルの上部にある検索ボックスに「オーガニック」と入力します。この例では、Google が他のどの無料参照元よりも多くのトラフィックを送り込んでおり、また、バウンス率は他の参照元と比べて相対的に低くなっています。これはつまり、Google オーガニック検索から到達するユーザーには関連性の高いランディングページが表示されているということです。
検索条件を「google」に変更して、トラフィックを生成するさまざまな Google マーケティング活動すべてのパフォーマンスを比較できます。これにより、オーガニックトラフィックが最大のトラフィックの参照元、次が google/cpc (Google AdWords を使用する有料トラフィック) であることがわかります。これは、分析にコンテキストを加え、どのマーケティング活動がビジネスの成功を生み出しているかを把握する優れた方法です。
[チャネル] レポート
他にも、どのトラフィックの参照元が最もエンゲージするユーザーをサイトに送り込んでいるかを表示する方法があります。[チャネル] レポートを使用すると、参照元を各メディアにまとめ、チャネル別にトラフィックを表示できます。Google アナリティクスはトラフィックを自動的に、オーガニック、ソーシャル、直接、参照サイト、ディスプレイのような基本カテゴリ (チャネル) にグループ化します。
各チャネルをクリックすると、そのチャネルの個々の参照元の内訳が表示されます。参照元を別な方法でグループ化する場合、Google アナリティクスで独自のチャネルグルーピングを作成できます。
[参照サイト] レポート
自サイトにリンクしているサイト別に整理されたトラフィックを確認する場合は、[参照サイト] レポートを表示します。個々の参照サイトをクリックして、自サイトにリンクバックしている特定の Web ページを確認することもできます。サイトのどの特定のページが他の Web サイトからリンクされているかを把握する場合は、2 つ目のディメンション「ランディングページ」をレポートに追加できます。これにより、どの外部サイトがトラフィックをそれぞれの特定のページに送信しているかが表示されます。そうした参照 Web サイトと新たな広告パートナーシップを結べる可能性もあります。