Future Trailblazer Challenge の運営

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Future Trailblazer Challenge  の実施に必要な要素を特定する。
  • プログラムの予算を立てる。
  • プログラムのカリキュラムについて説明する。
  • 意欲的なボランティアチームを編成するための手法を挙げる。

Future Trailblazer Challenge の実施に必要なもの

チャレンジを実施する前に、以下に示すプログラムの構成要素を確定します。

プログラムの構成要素 (コーディネータ、会場、講師、ボランティア、メイカーフェア) を示すグラフィック。

1.コーディネータ

あなたがコーディネータになることを引き受けた場合、その使命は Future Trailblazer Challenge の内容や段取りを企画して実行することです。コーディネータの役割は次の任務を果たします。

  • 講師やボランティアの窓口になる。
  • プログラム全体を統括し、問題が発生した場合に対処する。
  • 教師やボランティアに対するトレーニングや状況確認を取り決める。
  • メイカーフェアを実施する。

2.会場

このプログラムを実施可能な会場を 1 つ以上選定します。通常は、学校や放課後プログラムなどの教育機関で実施します。たとえば、Salesforce とサンフランシスコの中学校のパートナーシップによるプログラムは、11 ~ 14 歳の生徒を対象とし、現在のカリキュラムはこの年齢層に適した内容になっています。けれども、カリキュラムを他の年齢層に合わせて自在に調整しても構いません。変更した場合は、うまくいったかどうかを「Future Trailblazer」グループに投稿してください! カリキュラムの調整方法についての詳細は、このモジュールの最後の単元で説明します。

3.講師

会場と同様あるいはそれ以上に大切なのが、プログラムに参加する生徒を募集し、会場でカリキュラムを教えるパートナーです。この講師になるのは、教師、保護者、政府関係者などさまざまです。たとえば、コンピューターサイエンスの教師やメイカーの教師と協力します。Salesforce の最初のメイカークラブで講師を務めたのは学校図書館司書の方でした。コーディネータと講師の両方にとって極めて重要な点は、生徒にとって価値のあるプログラムにするために全力を尽くすことを厭わないという心構えです。

4.ボランティア

ボランティアは、生徒に手を貸しながらプログラムを進めていく人々で、重要なサポートシステムとして存在します。週に 1 時間以上生徒や講師と一緒に取り組み、生徒がゴールにたどり着けるようサポートします。ボランティアの見つけ方については後ほど説明します。 

5.メイカーフェア

このイベントは、生徒、講師、ボランティア、コーディネータが過去数週間取り組んできたことの集大成となるものです。フェアでは、生徒が各チームの展示ブースで来場者に自分たちのプロジェクトをアピールします。そして来場者が気に入ったプロジェクトに投票します。勝者には素晴らしい賞品が贈られますメイカーフェアの準備方法については後続の単元で説明します。

Salesforce によるサンフランシスコベイエリアのメイカーフェアでプロトタイプを紹介する生徒たち

30 時間のカリキュラムの内容

教室で実施される 30 時間のカリキュラムでは、まず、講師とボランティアが生徒にテーマと課題について説明します。そして、生徒がグループに分かれ、持続可能性の課題に対するソリューションを考案し、メイカーフェアで最終的なプレゼンテーションができるように準備してリハーサルを行います。

通常、生徒は週に 5 時間 × 6 週間集まって、計 30 時間分のカリキュラムに取り組みます。講師が週に 5 時間もの時間を取れない場合は、プログラムを 7 週間以上に延長します。たとえば、生徒が週に 3 時間しか集まれない場合は、プログラムを 10 週間に延長して、30 時間分のカリキュラムに取り組みます。

この時点であなたは、「一体どうすれば、生徒に持続可能な未来について考えさせることができるのか? 講師やボランティアは、生徒にどのような内容を説明すればよいのか?」と思っているかもしれません? 大丈夫です。その点は Salesforce にお任せください。次の優れたリソースを用意しています。

  • Future Trailblazer Challenge のカリキュラム。こちらのリンクをクリックすると、クラスで使用するスライドデッキにアクセスできます。
  • Future Trailblazer Challenge 生徒用ハンドブック (生徒向けに内容をまとめたドキュメント)。こちらのリンクをクリックすると、ハンドブックを PDF 形式でダウンロードして印刷できます。

プログラムの資金源

プロジェクトの資金を調達するためにいくつかの方法が考えられます。募金イベントを開催することもできますし、寄付プラットフォームを利用して公立学校の教室プロジェクトに個人が直接寄付できるよう設定することも考えられます。また、所属組織の助成金に関するポリシーに目を通し、このプログラムの費用を賄うための助成金に応募できるかどうかを確認するとよいでしょう。

予算が必要となる項目例を次に示します。

項目
費用
推奨の数量
備考
3D プリンタ
$349
各教室に 1 台
3D プリンタを使うと、コンピュータで設計したものを三次元の造形物として出力できます。この機能によって生徒の創造力が触発され、高度なプロトタイプをすばやく作成できます。
3D プリンタを購入する余裕がない場合は、段ボール、塗料、LEGO®、その他のクラフト素材を工夫して実物大模型を制作します。
micro:bit
$450
生徒 3~ 4 人ごとに
micro:bit 1 基
micro:bit は極めて簡単にコーディングできる小型電子機器です。たとえば、モーターや電気の制御、メッセージの交換、電気や動作の検知などに使用できます。ラップトップからも制御できます。
micro:bits がない場合、Arduinos などの電子機器でも代用できます。こうした電子機器もない場合は、コンピュータで Scratch を使用します。
LEGO® キット
$48
各教室に 1 セット
3D プリンタでは対応できないもの (主として大きなもの) には LEGO® キットを使用します。
クラフト作成キット
$20
各教室に 1 ~ 4 セット
クラフト作成キットは、生徒の創造力を触発し、想像力を掻き立てるような素材一式をまとめたものです。
交通費
$50 ~ 1000

参加者がメイカーフェア会場に行くための交通手段が必要です (後続の単元で説明します)。
この費用は、各自の学校に適した交通手段 (電車、ライドシェア、送迎バスなど) によって異なります。
賞品
$1000 ~ 2000

Salesforce では Kano コンピュータキットKano 動作センサーなどの賞品を贈呈しています。
食費
$1000 ~ 2000

メイカーフェア当日は、生徒の昼食を用意することを強くお勧めします。任意ながら、講師やボランティアへのトレーニング時にも食事を用意するとよいでしょう。

ボランティアが極めて重要な理由とその募集方法

プログラムを成功させるうえで、生徒や講師とともに不可欠な要素であるのがボランティアです。ボランティアによって講師の負担が軽減されます。また、生徒がつながりを感じる肯定的なロールモデルの役割も果たします。ボランティアはスキル指導を手伝うほか、各生徒の能力、自尊心、自信の向上につながる行動を示すことができます。 

ボランティアを募集するときは、次の手法を検討します。

  • 身近な同僚に目を向けます。気心の知れた人がいれば、ボランティアのチーム団結アクティビティで驚くほど簡単に人々が打ち解けます!
  • この類まれな求人を会社のコラボレーションハブ (Chatter など) に掲載します。
  • ボランティアに興味のある人が、プログラムの内容や参加した場合のメリットについて知ることができる説明会を実施します。テクノロジを利用できる場合は、3D プリンティングの入門クラスにして、ボランティアの関心を引くことも考えられます。

Francisco Middle School (SFUSD) の Monova 教師と活躍したボランティア

全過程のタイムラインの作成

事前計画を含むプログラムの全過程に、9 ~ 20 週間ほどかかるものと思われます。長く感じられるかもしれませんが、一旦始まればあっという間に時間が過ぎていきます。 

次のタイムラインにはこの過程が示されています。

以下にリストされているステップのタイムラインを示す図。

最初のステップは、あなたが今行っていること、つまり Trailhead での学習です! このモジュールのバッチを獲得したら、学校や教育機関を選定して、ボランティアチームを募集するための適切な情報を習得したことになります。講師と一緒にプログラムの開始日を選択したら、講義の開始日から約 6 ~ 15 週間後にメイカーフェアの日取りを決めます (毎週生徒が集まる時間数によって時期が異なります)。もちろん、正確な日付は会場の空き具合にも左右されます。メイカーフェアについての詳細は、後続の単元で取り上げます。カリキュラムを始める前に、講師やボランティアを対象とするトレーニングを実施することをお勧めします。こうしたトレーニングで、お互いについて知り、これから一緒に取り組んでいく相手に信頼を抱くことができます。

メモ

メモ

このタイムラインは目安に過ぎず、このとおり進めなければならないわけではありません。あなたが適切と思う日程に調整します。新しいことを試したときは、ぜひその結果をコミュニティで共有してください! カリキュラムの調整方法についての詳細は、このモジュールの最後の単元で説明します。

リソース