NPSP レポートのカスタマイズ
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- NPSP レポートをカスタマイズする。
- NPSP ダッシュボードを探して使用する。
NPSP レポートのカスタマイズ
NPSP でパッケージ化されているレポートは、非営利団体のデータからインサイトを見つけ出すための出発点となります。あとはフィルターを変更および追加するだけで、疑問に対する答えを見つけることができます。
たとえば NMH の Sofia は、どの地域から寄付が寄せられているのかを、より深く把握したいと考えています。彼女が所属する非営利団体は米国に拠点があるため、過去 5 年間にどの州の支援者が最も多くの寄付を行ったかに関心があります。その答えを見つけるために、彼女は取引先責任者とその寄付総額のレポート作成し、グループと検索条件を適用します。
では、Sofia と一緒に、この依頼に取り組む手順を実行しましょう。
- アプリケーションランチャー (
) で、[Reports (レポート)] を見つけて選択します。
- [Folders (フォルダー)] で [All Folders (すべてのフォルダー)] を選択します。
-
[NPSP Fundraising Reports (NPSP 活動資金集めレポート)] フォルダーを選択します。
-
[Contacts with Giving Totals (支援総額のある取引先責任者)] レポートを選択します。
- レポートで
をクリックして [Save As (別名で保存)] を選択します。
- 次の詳細を指定します。
- Report Name (レポート名):
Giving by State
(州ごとの寄付額)
- Report Description (レポートの説明):
Contacts with giving totals, grouped by state
(州ごとにグループ化された、支援総額のある取引先責任者)
- Folder (フォルダー): [Select Folder (フォルダーを選択)] をクリックしてから [All Folders (全てのフォルダー)] を選択し、[Private Reports (非公開レポート)] を選択して、ウィンドウ内で [Select Folder (フォルダーを選択)] を選択します。
- Report Name (レポート名):
- 作業を保存します。
これにより、レポートの新しいコピーが自分の非公開フォルダーに作成されるため、ほかの人の作業やテンプレートレポートを変更してしまうことなく、自分専用として編集できます。次に、Sofia が必要とするデータだけを表示するようにレポートに検索条件を設定します。
- レポートで [Edit (編集)] をクリックします。
- [Outline (アウトライン)] タブの [Add group... (グループを追加...)] 検索ボックスで [Group Rows (行をグループ化)] に [Mailing State/Province 都道府県(郵送先)] を検索して選択します。
-
[Filters (検索条件)] をクリックします。
- [Add filter... (検索条件を追加...)] で [Last Gift Date (最後の支援日)] を検索して選択し、以下の内容を指定します。
- Operator (演算子): equals (次の文字列と一致する)
- Date (日付): [Use relative date (相対日付を使用)] をクリックし、
LAST 5 YEARS
(過去 5 年間) と入力します。
- Operator (演算子): equals (次の文字列と一致する)
-
[Apply (適用)] をクリックします。[Apply (適用)] ボタンが表示されていない場合は、画面の拡大率を下げてみてください。
- レポートテーブルの一番上にあるリボンで [Update Preview Automatically (自動的にプレビューを更新)] をオンにします。
- 個々の支援者の詳細を非表示にするには、[Detail Rows (詳細行)] の選択を解除します。
-
[Save & Run (保存 & 実行)] をクリックします。
新しいレポートには、寄付の合計額、平均額、最大額といった各州の最新の寄付情報が表示されます。
Sofia は最小限の作業で NPSP の既存のレポートに手を加え、必要とする具体的な答えを得ることができます。たとえば、このレポートは、どの地域に募金活動を集中させるかといった意思決定に役立ちます。
NPSP には活動資金集めや関係者に関する 60 種以上のレポートが用意されており、すべてではないにせよ、実際のデータを使ってあなたの知りたいことに答える手助けをしてくれます。既存のレポートを使用できない場合や、標準レポートをカスタマイズできない場合は、新しいレポートを作成できます。
このモジュールではカスタムレポートの作成方法は扱いませんが、「Lightning Experience レポート & ダッシュボードについて知る」のトレイルを完了すれば、さらに学ぶことができます。
ダッシュボードでレポートを統合する
レポート作成のスキルが向上したら、複数のレポートをダッシュボードにまとめて表示できるようになります。ダッシュボードを使えば、個々のレポートを確認しなくても、組織全体の状況を大局的に把握できます。すべてのデータのインサイトを 1 か所にまとめることで、相互の影響関係や財務への影響も簡単に確認できます。
ダッシュボードを簡単に使い始められるように、NPSP にはいくつかのダッシュボードがデフォルトで含まれています。見つけ方は以下のとおりです。
- アプリケーションランチャー (
) で、[Dashboards (ダッシュボード)] を見つけて選択します。
- [Folders (フォルダー)] で [All Folders (すべてのフォルダー)] を選択します。
-
[NPSP Dashboards (NPSP ダッシュボード)] のように、NPSP で始まる名前のフォルダーを選択します。
- [Development Analysis (開発分析)] や [Giving Range Analysis (支援範囲分析)] など、さまざまなダッシュボードが保存されています。
これらのダッシュボードを使って、寄付の分析や予測を行うことができます。さらに、資金調達キャンペーンの投資収益率 (ROI) も確認できます。
レポート作成スキルを高める
このバッジでは、レポートの見つけ方や、自分のニーズに合わせたカスタマイズ方法など、NPSP のレポートとダッシュボードの基本について学びました。例として、NMH の Sofia が差し迫った組織の疑問への回答を見つける過程を一緒にたどりました。今度はあなたの番です。がんばってください。
Salesforce のレポートとダッシュボードは非常に強力なツールですが、使いこなすには少し時間がかかります。さらに学習を進めるには、NPSP Reports Workbook (NPSP レポートワークブック) から始めて、「リソース」セクションのリンク先も参照してください。
あなたの組織では、まず、どのようなレポートやダッシュボードをカスタマイズして作成しますか?
リソース
- Salesforce ヘルプ: NPSP レポートおよび分析
- Salesforce ヘルプ: NPSP レポートワークブック
- Salesforce ヘルプ: レポートとダッシュボード
- Trailhead: Lightning Experience レポートおよびダッシュボードについて知る
- Salesforce Trailblazer Community グループ: Salesforce.org Reports & Dashboards