Financial Services Cloud のデータモデルについて
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Financial Services Cloud のデータモデルについて説明する。
- データベース、オブジェクト、項目、レコードなどの主な用語を定義する。
始める前に
このモジュールでは、受講者が Financial Services Cloud (FSC) の管理者であり、ここで説明するステップごとの手順を実行する適切な権限を有していると想定しています。ただし、FSC 管理者でなくても問題ありません。このまま読み進み、本番組織でシステム管理者がこれらの手順をどのように実行するのか確認します。Trailhead Playground で次の手順を実行しないでください。Trailhead Playground では FSC を使用できません。ただし、FSC とサンプルでデータを含む特別な Developer Edition トライアル組織で手順を試すことはできます。無料のトライアル組織はこちらから入手できます。
データモデルとスーパーモデルの類似点
スーパーモデルとは、ファッションを魅力的にみせることを生業とする人です。データモデルの役割は、データベースの情報を魅力的にみせることです。確かに、魅力的というのは的を得た表現ではないかもしれませんが、情報を理解しやすくします。
データモデルは、データベースの各オブジェクトと、オブジェクト間の関係を示します。なるほど、という感じですよね? では、この先もデータモデルをわかりやすいものにするために、いくつかの用語を定義してから、データモデルを見ていきましょう。
データベースとは?
データベースとは、データを含む一連の関連テーブルです。データベーステーブルのことをよくわからなくても、スプレッドシートのことはわかりますよね。データベースとスプレッドシートテーブルを比べてみましょう。
これは、Financial Services Cloud トライアル組織からクライアントデータをスプレッドシートに取り込んだものです。
スプレッドシートは、クライアント名やカテゴリなどの列と、Rachel Adams のような行で構成されます。
当社のデータベースは使用する用語が異なります。
- テーブルは、オブジェクト (金融口座オブジェクトなど) です。
- 列は、項目 ([Client name (クライアント名)] 項目など) です。
- 行は、レコード ([Rachel Adams] レコードなど) です。
オブジェクトの詳しい説明
「金融口座」という使用頻度の高いオブジェクトを見ていきましょう。金融口座オブジェクトには、金融口座名、状況、所有権などの項目があります。このモジュールのクライアントである Rachel Adams は、投資口座など、いくつかの金融口座を所有しています。以下は Rachel の投資口座です。
Financial Services Cloud には、Salesforce のすべての標準オブジェクトと、ビジネスデータを表す標準のファイナンシャルオブジェクトがあります。ファイナンシャルに特化したオブジェクトとして、金融口座、金融口座ロール、保有銘柄、証券などがあります。各自のビジネス要件に合わせてデータモデルを拡張することもできます。
実際のデータモデル
データモデルについて十分な時間をかけて説明してきました。ではここで、スキーマビルダーで実際のデータモデルを見てみましょう。
スキーマビルダーには次の内容が示されます。
- オブジェクト (取引先、取引先責任者など)。
- 項目 (取引先名、取引先番号、取引先所有者など)。
- リレーション (取引先と責任者間など。リレーション行にカーソルを置くと、関連オブジェクトとそのリレーション種別を確認できます)。
まず、FSC トライアル組織にログインして、ホームページに移動します。
- をクリックし、[設定] を選択します。
- [Quick Find (クイック検索)] ボックスに、
Schema Builder
(スキーマビルダー) と入力します。 - [スキーマビルダー] をクリックします。
あちこち見てみましょう。スクロールして、データモデルの各部や、その各部がどのようにつながっているかを見てみます。全体像がつかめたら、左側のリストのオブジェクトを選択して、特定のオブジェクトとそのリレーションを表示します。
以下は、取引先オブジェクトと取引先責任者オブジェクトがスキーマビルダーにどのように表示されるかを示しています。
データモデルの基本的な部分を習得し、自分の目で実物も確認しました。この後さらに詳しく説明していきます。
リソース