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Financial Services Cloud の使用開始

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Financial Services Cloud の基本事項を説明する。
  • Salesforce Platform における Financial Services Cloud の位置付けを説明する。
  • パートナーエコシステムについて説明する。

Financial Services Cloud の概要

世界ナンバーワンの CRM をファイナンシャルサービス向けに刷新した Financial Services Cloud をご紹介します。これがあれば、組織のあらゆる事業部門、地域、チャネルを結び付けることができます。リテールバンキングからウェルスマネジメントまで、クライアントのファイナンシャルプロファイルの全容を把握できるため、顧客中心の対応が可能になります。アドバイザーは、クライアントの家庭の資産エコシステムに対するインサイトを得て、複数のネットワークに及ぶクライアントリストを増大させることができます。パーソナルバンカーは、幅広いコンテキストを認識することで、顧客がどのような人物で、どの金融商品を所有し、その生涯のゴールを達成するために何を利用できるかについての理解を深めることができます。最新の生産性ツールにより、アドバイザーやパーソナルバンカーはこれまで以上に迅速かつスマートな方法で業務を遂行できます。準備ができたら、ファイナンシャルサービス組織の威力を最大限に発揮する方法を見ていきましょう。

優秀なシステム管理者の Matt のご紹介

Financial Services Cloud が役立つことを説明するために、Matt に登場してもらいましょう。Matt もあなたと同じシステム管理者です。Financial Services Cloud を使用したことはありませんが、カスタマーサポートで仕事をしていたときに Service Cloud を使用しています。現在 Matt はウェルスマネジメントを担当しています。この部門では顧客に対応するために、システム管理者が寄せ集めたさまざまなソリューションを使用しています。当然ながらシステム管理者らはその結果に満足していません。

Matt の会社ではなかなか顧客とのつながりを実感できなかったため、Matt は最近自ら Financial Services Cloud の使い方を調べてみることにしました。できることならば、Service Cloud で得た有意義な経験をファイナンシャルサービスの分野でも活用したいと考えています。

Financial Services の位置付け

Matt は大規模な Salesforce システムで Financial Cloud がどのように位置付けられるのか知りたいと思いました。Matt は Salesforce プラットフォームを層になった大きなケーキのように考えています。

データ、インテリジェンス、アプリケーションの基盤の上に Salesforce の利点が積み上げられていることを示す図。その上の層には、ファイナンシャルサービスの基本的な機能、ウェルスマネジメント、リテールバンキング、AppExchange パートナーがあります。

Matt は、ファイナンシャルサービスの顧客に最高のエクスペリエンスをもたらす方法を理解するために一番下の層を中心に調査します。

  • データ。この層には、マルチテナントアーキテクチャ、データサービス、API サービス、顧客データなどの機能が含まれます。Matt は Services Cloud の経験からデータの威力を認識しています。
  • インテリジェンス。CRM Analytics インテリジェンスは、プラットフォームのデータレイヤーにあるあらゆる情報から学習し、従業員が迅速かつスマートな方法で判断を下せるようにインサイトを提示します。
  • アプリケーション。既存のアプリケーションによって、ビジネスがより大きな成功を収め、アドバイザーやパーソナルバンカーは生産性を高めることができます。部門間の壁を取り払い、カスタマーエクスペリエンスを向上させます。アプリケーションには、Sales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud、Experience Cloud、CRM Analytics などがあります。

Matt の期待どおり、Financial Services Cloud は Salesforce の世界に完全統合されています。Service Cloud で慣れ親しんだ機能、拡張性、セキュリティを活用できます。単なるアドオンではありません。

Matt はここで Financial Services Cloud 層の特にウェルスマネジメントの機能に着目します。これが彼の本業であるためです。

  • このデータモデルは中核的な Sales Cloud および Service Cloud の機能を増強するものです。ただし、このデータモデルは Matt の業界に合わせ調整されています。たとえば、クライアントに直接対応できるように B2C モデルが追加されています。
  • カスタムオブジェクトを用いると、金融口座のモデル化、クライアントやグループのファイナンシャル情報の積み上げ集計、顧客のゴールの追跡などを簡単に実行できます。
  • ニーズ & 紹介コンポーネントがあれば、アドバイザーがクライアントのリードを育成して取引を開始しやすくなります。
  • アドバイザーの分析や Experience Cloud により、スマートな業務の遂行を簡単に実現できます。
  • 最後に、リレーションビルダーやリレーションシップマップを用いれば、Matt はファイナンシャル面の全容を踏まえて各顧客を大局的にとらえることができます。つまり、世帯の資金調達がどうなっているかや、どこで口座を開設しているかなど、ファイナンシャル面の全体像を把握できます。

Matt は Financial Services Cloud が自社のビジネスモデルに適切に統合されることがわかってうれしくなりました。時間をかけてカスタムオブジェクトの作成や、標準オブジェクトのカスタマイズをしなければならないのではないかと心配していたのです。必要とするものがほぼすべて目の前に揃っていることを知り喜んでいます。

パートナーエコシステムの有効利用

ただし、「ほぼすべてが揃っている」だけでは十分ではありません。そのため、Matt は Salesforce ストアである AppExchange も調査します。多数のサードパーティ企業が AppExchange パートナーとして、Salesforce の各製品やクラウド向けの製品やサービスを提供しています。Matt は Lightning アプリケーションコンポーネント、本格的なアプリケーション、コンサルティングサービスなどの魅力的なアプリケーションを確認します。

中には Financial Services Cloud 向けのものもあります。たとえば、ファイナンシャルプランニング、電子フォーム、オンボーディング、顧客のプロファイル作成、データ集約サービス、コンプライアンスソリューションなどがありました。そして、このリストは増大の一途をたどっているため、https://appexchange.salesforce.com/ をブックマークします。彼は、後で詳しく調査するためにメモを取ります。

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