変数の作成
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- フロー変数を作成する。
- 入力変数と出力変数を定義する。
変数作成の準備
変数を作成する前に、どのような変数が必要かを決定します。
変数にどのような種類のデータを保存するか?
まず、カスタム項目を作成する場合と同じように、変数にどのような種類のデータを保存するかを考えます。
データ型 | 保存する内容 |
---|---|
テキスト | ID、説明などのテキストデータまたはロングテキストデータ。 |
レコード | レコード (商談など) の項目値。このデータ型を選択する場合は、レコード変数を作成します。 |
数値 | 数値。 |
通貨 | 通貨の値。 |
Boolean | チェックボックスがオンかどうかなど、はい/いいえの値。 |
日付 | 日付の値。 |
日付/時間 |
日付と時刻の値。 |
選択リスト |
選択リストの値。 |
複数選択リスト | セミコロンで区切られた選択リストの値。 |
Apex 定義 | Apex クラスからの項目値。このデータ型を選択する場合は、Apex で定義された変数を作成します。 |
変数に何個の値を保存するか?
デフォルトでは、変数には、選択したデータ型と互換性のある 1 つの値が保存されます。データ型が数値であれば、その変数には 1 つの数値が保存されます。データ型がレコードであれば、その変数には 1 つのレコードの項目値が保存されます。
けれども、1 つの変数に複数の値、たとえば複数のメールアドレスなどを保存する必要がある場合は、どうすればよいでしょうか? 変数を作成するときに、[複数の値を許可] チェックボックスを使用することでそれを可能にできます。このオプションがオンの場合、コレクション変数を作成します。
このモジュールではコレクション変数の詳細については説明しませんが、「Lightning フロー」モジュールではコレクション変数の動作を確認できます。
フロー外部から変数にアクセスできるようにするか?
フロー内の各変数は、どこかから値を取得します。
一部の変数は、値をフロー内部から取得します。たとえば、ユーザが画面コンポートで何かを入力する場合や、フローがレコードの項目値を参照する場合などです。
その他の変数は、フローの外部、つまり、フローを開始したものから値を取得します。たとえば、フローを取引先レコードページで配布する場合、フローの入力変数を使用して取引先の ID をフローに渡すことができます。入力変数とは、[入力で使用可能] チェックボックスがオンになっている変数のことです。
フローを開始したものによって変数の値を設定できるようにするには、その変数を入力で使用可能にします。どちらかわからない場合は、変数を入力で使用可能にします。
変数を設定するときに、もう 1 つ、[出力で使用可能] というチェックボックスがあります。これをオンにすると、出力変数を作成したことになります。つまり、この変数はフローの外部からアクセス可能になります。出力変数は高度な内容なので、このモジュールでは詳細を説明しません。どちらかわからない場合は、変数を出力で使用可能にしないでください。
変数をどこで使用するか?
すでに変数をどこで使用する予定かがわかっている場合は、ドキュメントを参照してその項目に特定の種類の変数が必要かどうかを確認します。
たとえば、フローから商談の承認を自動的に申請する必要があるとします。デフォルトの承認設定を使用するのではなく、承認申請を特定のユーザに送信する必要があるため、[次の承認者 ID] 項目を設定する必要があります。[承認申請] コアアクションのリファレンスドキュメントを見ると、[次の承認者 ID] 項目にはテキストコレクション変数のみを使用できることが記載されています。そのため、そのユーザの ID をテキストコレクション変数に保存する必要があります。
変数の作成
- Flow Builder を開きます。[設定] から、[クイック検索] ボックスに「フロー」と入力し、[フロー] をクリックします。
- [新規フロー] をクリックします。
- [画面フロー] を選択して、[作成] をクリックします。
- ツールボックスで [マネージャ] をクリックします。
- [新規リソース] をクリックします。
- [リソース種別] で [変数] を選択します。
- 変数の API 参照名と説明を入力します。
- 適切なデータ型を選択します。
- 複数の値 (コレクション) を保存する場合は、[複数の値を許可] をオンにします。
- レコード変数の場合は、値を保存するレコードのオブジェクトを選択します。
- 変数をフローの外で使用できるかどうかを指定します。
フロー変数への情報の保存
変数を作成したら、このプレースホルダに値を保存できます。変数は値を保存してこそ価値を発揮します。Flow Builder には変数に入力する方法がいくつかあります。では、確認してみましょう。
変数のデフォルト値を設定する: 変数の初期値がわかっている場合は、変数を作成するときにデフォルト値を設定します。変数は、別の要素によって上書きされるまでその値を保持します。レコードから値を取得してその値を変数に入力する: レコードを取得要素 (このモジュールの後半で説明します) またはレコード選択肢セットを設定するときに、保存する項目とそれらをどの変数に保存するかを指定します。要素から変数の値を変更する: 変数の値を変更する最もわかりやすい方法は、割り当て要素を使用することです。ただし、他にも変数に値を保存できる要素があります。たとえば、レコードの作成要素では作成されたレコードの ID を変数に保存できます。フロー外部から値を渡す: フローの配布方法によっては、入力変数に値を渡すことができます。たとえば、取引先責任者レコードページにフローを追加すると、取引先責任者の ID をフロー変数に渡すことができます。これで変数について理解できたので、次は Flow Builder で使用できる要素カテゴリを詳しく見ていきましょう。最初に取り上げるのは、画面です。