Skip to main content

Salesforce Starter でビジネスの成長を実現

営業、サービス、マーケティングをカバーする 1 つのアプリで顧客との関係を深める

30 日間の無料トライアルを開始
予想時間

フローを知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Salesforce フロー、Flow Builder、およびフローが互いにどのように関連しているかを説明する。
  • 自動化を使用してビジネスプロセスを改善する機会を見極める。

重要なフロー用語

フローを指す用語は複数あり、同じ意味で使用されることがあります。それぞれの用語の意味を整理しましょう。

Salesforce フロー

コードではなくクリックで自動化の作成、管理、実行を可能にする Salesforce のあらゆる機能を表す総称。これには、MuleSoft が提供するフローオーケストレーションやフローインテグレーションなどの個別の製品も含まれています。

フロー

フローチャートの構造を使用して Salesforce に保存された自動化設定。このフローでは、データを収集し、そのデータを使用して処理を実行することで、ビジネスプロセスを自動化します。このフローは Salesforce 組織内でも外部システム内でも適用できます。

Flow Builder

フローを作成するための主要ツール。このツールについては次の単元で学習します。

Flownatic

フローの作成を楽しんでいる人。そう、フローが本当に大好きな人々が集まったコミュニティがあるのです。

簡単に言うと、Salesforce フローには複数のツールが含まれています。その 1 つが Flow Builder で、これを使用してフローを作成します。また、Flownatic はフロー作成の愛好家です。

フローは友達

フローとは何かを学ぶために、まずは次の短い動画をご覧ください。フローで何ができるのかやフローが何で構成されているのかについて、その概要を確認できます。

フローはフローチャートに似ています。ボックスと接続矢印で構成され、ビジネスプロセスの詳細が順番に表示されています。ただし、大きな違いが 1 つあります。フローチャートがプロセスを示すものであるのに対し、フローではプロセス内のステップを実際に実行できます。これは、まったく新しいレベルの機能です。

Flow Builder のサンプルフロー。

フローは強力な機能であり、実際、ビジュアルコーディングのように考えることができるほどです。コードではなくクリックで作成されますが、プログラミングの概念やロジックをある程度理解する必要があります。 

ご心配なく。実際にコードを学ぶ必要はありません。ですが、いくつかの開発コンセプトを学ぶと、コードを使用する場合と同じ自動化をフローを使用して多数実行することができます。あまり複雑である必要はなく、いくつかの要素を使用するだけで、多くの単純なユースケースをフローで解決できます。

もちろん、自由に使用できる自動化ツールはフローだけではありません。数式、入力規則、クイックアクション、Apex、さらにはエスカレーションルールや自動レスポンスルールなど、非常に特殊な状況に対応するツールもあります。それでも、フローを使用すると Salesforce の極めて多岐にわたるプロセスを自動化できます。いくつか例を紹介しましょう。

  • サイトメンバーがステップバイステップのウォークスルーのガイドに従って新しいクレジットカードを申請する。
  • サポート技術者がケースの [エスカレーション] ボタンをクリックしたら、上級の技術者にケースを再度割り当てる。
  • 取引先が更新されたら、その取引先に関連するすべての取引先責任者を更新する。
  • 商談フェーズが更新されたら、カスタムメッセージを外部システムに送信する。
  • プラットフォームイベントが発生したら、タスクを作成する。
  • 商談が完了したら、更新商談を作成する。
  • すべての進行中の商談に適用可能なすべての割引を表示し、営業担当がワンクリックで割引を選択して適用できるようにする。
  • 一定時間が経過したら、または指定時間になったら、Salesforce のリードレコードを更新する。

多くの場合、カスタムコードでプロセスを自動化するには Apex 開発者のスキルが必要です。また、構築して維持するには、作業が複雑でコストもかかります。幸いなことに、Flow Builder を使用すれば、コードなしで実行できることが多数あります。

メモ

Salesforce と長く使用していると、宣言型ツールについて誰かが何か言っているのを耳にすることがあると思いますが、慌てる必要はありません。宣言型とは、単にソフトウェアプログラミングのスキルを必要としないということです。Flow Builder は宣言型ツールです。

フローを使用すべき状況の判断

フローは、宣言型ツールでコードではなく、クリックで作成します。システム管理者である皆さんは、すでに宣言型ツールを常時使用しています。カスタム項目を作成するときは宣言型ツールを使用し、Lightning ページを設計するときは別の宣言型ツールを使用しています。ですから、Salesforce のオブジェクトや項目がどのように機能し、相互に連携するかを理解していれば、フローを理解するための道のりの半ばまですでに歩んでいることになります。

一般的には、カスタムコードのオプションを調べる前に、宣言型ツールのオプションを検討することをお勧めします。宣言型ツールで作成された自動化は、通常、作成とサポートが容易に行えます。人材の観点から考えると、コードの習得に時間がかかる上、難しい場合も多いため、コードを記述する人を見つけることはより困難になります。ほとんどの場合、コードベースのプロジェクトの方が構築と維持にコストがかかます。

コードを避けるべきだと言っているわけではありません。フローで解決できるユースケースもありますが、要件や制限のためにコードで解決した方がよい場合もあります。また、コードで実行できてフローで実行できないことが常に存在します。ですが、やはり、ほとんどの一般的な自動化シナリオはフローで問題なく作成できます。フローを作成するかどうかは、ビジネスプロセスの要件によって決まります。

たとえば、ビジネスプロセスでユーザーが PDF ファイルを生成する必要があるとします。これは、フローでは本来実行できないことであるため、おそらくソリューションをコード化する人が必要になります。ですが、PDF 生成をユーザーに表示される複数のフォームから開始する必要がある場合は、開発者に PDF 生成用の Apex プラグインを作成してもらい、皆さんが作成したフローからユーザーが実行できるようにするのが最適な方法かもしれません。

メモ

率直に言うと、フローとコードのどちらを選ぶかは、まずはフローで試してみて、うまくいかなければコードに移行するというように、試行錯誤の末に決定される場合もあります。ここではっきりさせておきましょう。これはまったく問題ありません。自動化を学ぶ上では当然のことです。Salesforce 内でも、開発者は新機能の開発に着手する前に、調査と試行に時間をかけます。こうすることで、特定のパスにコミットする前に、最適なアプローチが見極められていることを確認できます。

ユースケースやソリューションがフローとコードのどちらで作成されるべきかを判断するための簡単で決定的な方法はありません。(あれば、ここで紹介しているでしょう)。1 回目、2 回目、さらには 3 回目と間違いを恐れず、試してみてください。

例の確認

フローを組織でどのように利用できるかを理解するために、次のシナリオの例を確認してみましょう。

ビジネス要件

Flo Smith の顔写真。

Flo Smith は Pyroclastic, Inc. のビジネスアナリスト兼 Salesforce システム管理者であり、数か月前から、関係者にビジネスプロセスの自動化にさらに投資するよう求めています。彼女は、Salesforce の自動化ツールによってもたらされる効率性の改善を利用したくてうずうずしています。そのため、Pyroclastic の営業部門の責任者から営業チームの作業効率化をサポートするように依頼され、とても喜んでいます。

オフィスで Pyroclastic の営業部門の責任者と話している Flo Smith

Pyroclastic の営業担当者は、Salesforce に取引先責任者を記録する際、多数の項目を未記入のままにすることがよくあります。その結果、取引先がなく、行き場を失った取引先責任者が生じています。さらに困ったことに、営業担当が作成した取引先責任者が度々重複しています。取引先責任者を作成する前に Salesforce を検索すれば重複は回避できるのですが、そうしないのです。このプロセスは自動化した方がよさそうです。これは、Flo にとって、Salesforce でどのように組織の効率性を高めることができるかをアピールする絶好の機会です。

ユースケース

順番に見ていきましょう。

  • 必要項目 (姓名) の値および関連する取引先の値のみを取得する。
  • 一致する取引先責任者が存在する場合は更新する。一致する取引先責任者が存在しない場合は、新規に作成する。

このビジネスプロセスの締めくくりに、Flo はビジネスプロセスが完了したこと確実に伝えたいと思っています。フローで実行された内容を Chatter で伝えれば、メールなどの非公開のチャネルで伝達するよりも多くのユーザーにその情報が行き渡ります。ここで、さらに 2 つの要件を追加しましょう。

  • 実行された内容を確認する目的で Chatter に投稿する。
  • ビジネスプロセスが完了したことをユーザーに確実に伝える。

ソリューション

自動化の目的はシステムで自動的に処理を実行することであるため、Flo には定義された条件に基づいて論理的に判断し、アクションを実行することができるソリューションが必要です。今回のビジネスプロセスではユーザーからの情報を要するため、Flo はこうした情報を収集するフォームも必要としています。では、Salesforce でこのユースケースに対処できる 3 つの方法を見ていきましょう。

ソリューション

フォーム

条件ロジックとアクション

コードが必要

クイックアクション

はい

いいえ

いいえ

フロー

はい

はい

いいえ

Lightning コンポーネント

はい

はい

はい

このユースケースでは条件ロジックとアクションが必要なため、クイックアクションは機能しません。そのため、フローと Lightning コンポーネントに絞られます。ですが、Lightning コンポーネントはコードでしか記述できません。

Flo はコーディングの経験があまりないため、将来的にコーディングの助けを借りずにサポートできるソリューションを望んでいます。繰り返しますが、通常はカスタムコードのオプションを調べる前に、宣言型ツールのオプションを検討するのが最善です。そこで、彼女は自分の要件に合う最も単純なソリューションであるフローを調査することから始めます。

次は、優れたフロー作成ツールである Flow Builder について説明します。

リソース

無料で学習を続けましょう!
続けるにはアカウントにサインアップしてください。
サインアップすると次のような機能が利用できるようになります。
  • 各自のキャリア目標に合わせてパーソナライズされたおすすめが表示される
  • ハンズオン Challenge やテストでスキルを練習できる
  • 進捗状況を追跡して上司と共有できる
  • メンターやキャリアチャンスと繋がることができる