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金融取引管理の概要

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。 

  • 投資バンキング業界の取引データの管理における問題を説明する。
  • 金融取引管理機能について説明する。
  • 金融取引データモデルについて説明する。
  • 商談オブジェクトと金融取引オブジェクトの違いを挙げる。
メモ

前提条件

始める前に、次の学習を完了していることを確認してください。

推奨

  • 「Financial Services Cloud の準拠データ共有」モジュールを受講して、コンプライアンスに基づく安全な方法で金融取引の機密データを関係者と共有する。
  • 「Financial Services Cloud のインタラクション概要」モジュールを受講して、金融取引のクライアントとのミーティングの議事録を取る。
    • 大口取引の可能性

      「Financial Services Cloud の準拠データ共有」「Financial Services Cloud のインタラクション概要」のいずれかのバッチを取得している場合は、主要な登場人物についてご存知かと思います。簡単におさらいしておきましょう。 

      Cumulus Capital は世界有数の投資バンキング企業で、合併買収 (M&A) を筆頭とする幅広い金融サービスを行っています。 

      Cumulus のアソシエートである Rob McDonald がたった今、Cumulus で最大規模のクライアントを獲得しました。アウトドア用品の大手小売企業である Northern Trail Outfitters (NTO) が、Dorjelean Kitchen というフィットネスカフェチェーンの買収を検討する中、Rob の努力によって Cumulus が NTO の代理人を務めることになりました。

      左側に NTO の店舗、右側に Dorjelean Kitchen のカフェが示されている画像。

      投資バンキング業界が抱える課題

      Financial Services Cloud (FSC) を長年使用している Cumulus では、重要な非公開情報 (MNPI) に該当する機密の取引データを扱うことが多々あります。Cumulus ではデータの共有を伴うコラボレーションが不可欠ですが、コンプライアンスに基づく効率的な方法で行うことも極めて重要です。意図しないデータの漏洩が生じれば、インサイダー取引や多額の罰則、ビジネスの損失につながりかねません。 

      Cumulus の課題はこれだけではありません。これまではカスタマイズしたソリューションを使用して、すべての M&A 案件のクライアントデータを取得していました。けれども、カスタムコードとカスタムオブジェクトで構成されるこのソリューションは複雑で、管理も大変です。何らかのエラーが生じれば、誤って MNPI データを共有してしまうおそれがあります。 

      そのため Cumulus では、既存のソリューションのカスタマイズにさらなる時間やリソースを費やす代わりに、目下の課題に対処できる一体型の機能を探しています。そしていつもの如く、Cumulus の信頼できる Salesforce システム管理者である Matt O'Brien に相談します。

      Salesforce システム管理者の Matt O'Brien。

      金融取引管理の提案

      Matt は適切なソリューションがないか Salesforce サポートに問い合わせます。サポート担当者は、FSC の標準機能で、投資バンキング業界向けに調整された金融取引管理を紹介します。 

      取引チームは金融取引管理を使用して、セールストークから商談成立まで、案件のライフサイクル全体を追跡して管理できます。Rob のようなアソシエートを対象とするアプリケーションやコンポーネントが用意され、フェーズや状況、成功確率など、案件のさまざまな要素を取得して表示することができます。 

      これだけではありません。金融取引管理を Salesforce の他の機能と連携して拡張することもできます。この機能をインタラクション概要と統合すれば、Rob が被招集者、ミーティング種別、次のステップなどの詳細を記した議事録を作成できます。 

      金融取引管理と密接に統合する Salesforce のもう 1 つの機能が、準拠データ共有 (CDS) です。CDS は、MNPI が記載された取引データを、コンプライアンスに基づく効率的な方法で関係者と簡単に共有できるインターフェースです。 

      メモ

      このモジュールでは投資バンキングを例に挙げて説明しますが、金融取引管理は商業銀行や資産マネジメントなど、FSC の他の下位業種でも使用できます。

      金融取引管理のデータモデル

      Matt は組織に取引管理を設定したくてうずうずしています。Cumulus 向けの設定に取りかかる前に、この機能のデータモデルを調べることにします。では、一緒に見てみましょう。

      • 金融取引: 金融データモデルのコアオブジェクトで、金融機関が取り組んでいる案件を表します。取引階層を処理する自己参照を備えています。
      • 金融取引関係者: CDS を使用してこの案件を共有するユーザーまたはグループを表します。
      • 金融取引当事者: この案件と利害関係がある、またはこの案件に関与する当事者を表します。たとえば、法律事務所、競合他社、パートナーなどが挙げられます。金融取引当事者は個人であることもあれば、企業である場合もあります。
      • 金融取引商品: 金融機関がこの案件のクライアントに行うサービスを表します。たとえば、合併買収に関するコンサルティング、引受、資本調達などが挙げられます。
      • 金融取引インタラクション: 複数の金融インタラクションを複数の金融取引に関連付けるために使用する連結オブジェクトです。
      • 金融取引インタラクション概要: 複数の金融インタラクション概要を複数の金融取引に関連付けるために使用する連結オブジェクトです。

      金融取引か商談か?

      商談は、取引の管理に使用する Salesforce の一般的なオブジェクトです。金融取引管理を導入した場合、どちらのオブジェクトを使うかはどうやって決めるのでしょうか? 各オブジェクトでサポートされる機能の一覧を参考に、各自のビジネスユースケースに適しているほうを選択します。

      機能 金融取引オブジェクト 商談オブジェクト

      ロール階層ベースの共有

      有効または無効にできる

      デフォルトで有効で、無効にできない

      親取引先の暗黙的な共有

      ×

      準拠データ共有のサポート

      インタラクション概要のサポート

      コラボレーション売上予測のサポート

      ×

      取引エンティティ (取引当事者など) のサポート

      ×

      次のステップ

      この単元では、Matt が取引管理の基本事項と、取引管理が Cumulus の案件を管理する最適なソリューションであることを学びました。次の単元では、Matt がこの新たに習得した知識を基に組織を設定します。では、先に進みましょう!

      リソース

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