Event Monitoring Analytics アプリケーションを作成する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Event Monitoring Analytics を使用するように組織を準備し、ユーザー権限を設定する。
- 権限セットライセンスと権限セットの違いを説明する。
- 設定ウィザードを使用して Event Monitoring Analytics アプリケーションを作成する。
では始めましょう
DTC Electronics の分析のプロという新たな役割をこなすあなたは、Event Monitoring Analytics をなんとか今日のうちに立ち上げ、明日レポートのダウンロードの推移や問題について最高情報責任者 (CIO) と協議できるようにしたいと考えています。では、短時間で設定する方法をできれば楽しみながら学んでいきましょう。
この後、組織で Event Monitoring Analytics を有効にしてから、他のユーザーにアクセス権を付与し、各自が実行できる内容を決定します。準備はいいですか?
Event Monitoring Analytics を有効にする
前の単元でサインアップした Tableau CRM 対応の Developer Edition 組織では、Tableau CRM プラットフォームがすでに有効になっています。ただし、まず組織で Event Monitoring Analytics を有効にする必要があります。次の簡単な手順を実行します。
- [Setup (設定)] から、[Quick Find (クイック検索)] ボックスに
Event
(イベント) と入力し、[Event Monitoring Settings (イベントモニタリング設定)] を選択します。
-
[View Event Log Data in Analytics Apps (Analytics アプリケーションでイベントログデータを表示)] を有効にします。
権限を確認する
組織には有効なユーザーがすでに数人存在します。そう、1 人はあなたです。もう 1 人は CIO の Julie Chavez です。あなたが現在使用しているアカウントはこのモジュール向けに特別に設定されたもので、この組織の管理者権限がすべて付与されています。必要なアカウントがこれ 1 つであれば話は簡単です。けれども現実には、必要とするアクセスレベルの異なるさまざまなロールの多数のユーザーのニーズに対応することがあなたの任務です。Trailhead では現実に近い状況を想定しています。たとえば、Julie はレポートの推移や問題に関する報告だけを求めているのではなく、彼女自身がダッシュボードを表示できるアクセス権も求めています。
ですから、Julie が閲覧できるように次のことを行います。
- Event Monitoring Analytics を使用する権限を付与する。
- ダッシュボードを表示できるアクセス権を付与する。
Event Monitoring Analytics のすべての情報にアクセスできる最高権限を誰にでもむやみに与えるわけにはいきません。エグゼクティブにも必要なことだけを実行できる専用の権限セットを割り当てます。CIO や他のユーザーが、システム管理者であるあなたとまったく同じことができるようにする必要はありません。Tableau CRM では、各アプリケーションのセキュリティを細かなレベルで管理できます。ですから、CIO がその業務の遂行に必要な情報のみにアクセスできる権限セットを割り当てます。
権限セットライセンスと権限セットの違い
権限セットライセンスという言葉は長いうえ、権限セットと混同されがちです。けれどもこの 2 つは別物のため、Event Monitoring Analytics の設定時には明確に区別しておく必要があります。ここでは混乱しないように、権限セットライセンスにその略称の PSL を使用します。(略語にうんざりしている方は「権限セットライセンス」と言い換えても構いません)。
ここではたとえを用いて、わかりやすく説明します。PSL はパスポートのようなものです。パスポートによって旅行する権利が与えられますが、適正なビザがなければ Event Monitoring Analytics の偉大な領地を訪れることができません。権限セットはビザのようなものです。3 日間の観光ビザ、就労ビザなど、具体的に何をするのかに応じたビザを取得できます。自分が望むことをすべて行うためには、パスポートとビザの両方が必要です。同様に、各ユーザーに少なくとも 1 つの PSL と 1 つの権限セットを割り当てる必要があります。
都合の良いことに、標準権限セットというものがあり、PSL と権限を同時に割り当てることができます。
標準権限セットを割り当てる
では、Julie に標準権限セットを割り当てましょう。次のいずれかのセットを選択できます。
標準権限セット |
対象 |
---|---|
Event Monitoring Analytics 管理者 |
Event Monitoring Analytics のアプリケーション、レシピ、データフローの作成やカスタマイズを行うユーザー |
Event Monitoring Analytics ユーザー |
Event Monitoring Analytics のアプリケーションを表示するユーザー |
ここでは、「Event Monitoring Analytics ユーザー」標準権限セットを Julie に割り当てます。後々、Julie にさらなるアクセス権が必要になった場合は、他の標準権限セットを割り当てることができます。
権限セットや PSL に詳しい方ならば、Julie のアカウントに数種類の割り当てがあらかじめ読み込まれていることに気が付いたのではないかと思います。よく見ると、「Wave Analytics Trailhead Explorer」権限セットと「Analytics Platform」PSL に割り当てられています。この 2 つに割り当てられているということは、「Event Monitoring Analytics ユーザー」権限セットにも自動的に割り当てられていることを意味します。なぜ重複して割り当てるという不必要なことを行うのでしょうか? 現実の世界ではあらかじめ読み込まれているものは 1 つもなく、すべてあなた自身で割り当てる必要があるためです。ですから、ここで練習しておきましょう!
- [Setup (設定)] から [Permission Sets (権限セット)] を検索して選択します。
-
[Event Monitoring Analytics ユーザー] 権限セットをクリックします。
-
[割り当ての管理] をクリックします。
-
[Add Assignment (割り当てを追加)] をクリックします。
-
[Julie Chavez] を選択し、[Next (次へ)] をクリックして [Assign (割り当て)] をクリックします。
-
[完了] をクリックします。
いつでも標準権限セットをコピーして、独自のカスタム権限セットを作成できます。
Event Monitoring Analytics アプリケーションを作成する
もう一息です! いよいよアプリケーションを作成します。「Tableau CRM アプリケーションの基本」モジュールを修了している場合は、高速基本作成オプションを使用してアプリケーションを作成しました。ここでは、カスタムオプションを使用して、組み込みの設定ウィザードを試してみます。
作業中は、常にその目標を念頭に置いておきます。ここでの目標は、Event Monitoring Analytics の作業バージョンを取得して、組織におけるユーザーのレポートダウンロード活動を示す主要業績評価指標 (KPI) や総計値にすばやくアクセスできるようにすることです。
重要: このモジュールの 1 つ目の「Event Monitoring Analytics を使い始める」単元をまだ受講していない場合は、その単元から取り組んでください。この単元で、Tableau CRM 対応の Developer Edition 組織にサインアップします。このモジュールの残りの手順を実行するためにはこの特別な組織が必要です。以前に別のトレイルで設定した Developer Edition 組織や、普段使用している Trailhead Playground 組織では Event Monitoring Analytics が機能しません。
- アプリケーションランチャー (
) で、[Analytics Studio] を見つけて選択します。
-
[作成] をクリックして、[アプリケーション] を選択します。
- 検索バーに
Event Monitoring Analytics App
(Event Monitoring Analytics アプリケーション) と入力します。
-
[Event Monitoring Analytics App (Event Monitoring Analytics アプリケーション)] テンプレートをクリックしてから、[Continue (続行)] をクリックします。
- [Event Monitoring Analytics App - Personalize (Event Monitoring Analytics アプリケーション - パーソナライズ)] ウィザード (設定ウィザードのこと) が表示されるまで [Continue (続行)] をクリックし続けます。次に、アプリケーションに含めるデータの量を選択します。各データセットが 1 つ以上の事前作成済みダッシュボードに対応します。
ここでは知りたいことがレポートに関することのため、データセットに含めることができる最大量の 30 日分のデータを選択します。レポートと URI のデータセットに 30 日を選択し、両方にオプトインします。アプリケーションにレポートや URI 以外のデータセットを含める場合は、次の手順に従って該当するデータセットにオプトインします。
- レポートデータセットを含めるオプションが表示されるまで、一切の変更を行わずに [Looks good, next (次へ)] をクリックし続けます。
- オプトインするには、ドロップダウンメニューから [Yes (はい)] を選択し、レポートデータの日数を
30
に変更して、[Looks good, next (次へ)] をクリックします。[代替テキスト: レポートデータセットのオプションが表示されている [Event Monitoring Analytics App - Personalize (Event Monitoring Analytics アプリケーション - パーソナライズ)] ウィザードページ]
- 同じ手順を繰り返して URI データセットにもオプトインします。つまり、ドロップダウンメニューから [Yes (はい)] を選択し、URI データの日数を
30
に変更して、[Looks good, next (次へ)] をクリックします。
- アプリケーションに名前を付ける場所が表示されるまで、他の変更を一切行わずに [Next (次へ)] をクリックし続けます。
- アプリケーションに
Analytics for CIO
(CIO 向け Analytics) という名前を付けて、[Create (作成)] をクリックします。
この処理に数分かかります。しばらくすると、データフローが正常に実行されたことを知らせるメールが届き、次のセクションに進むことができます。
Trailhead Event Monitoring Data Manager を使用してデータを同期する
Event Monitoring Analytics アプリケーションを作成できました。次はいよいよ Trailhead Event Monitoring Data Manager を実行してアプリケーションに適切なデータを取り込み、ダッシュボードに有益なデータが表示されるようにします。実際のところ、各自のライセンスを使用して Event Monitoring Analytics を作成し、データフローをスケジュールするときは、この作業を行う必要がありません。ですから、あまり深く考えず、気軽に進めてください。
- アプリケーションランチャー (
) で、[Trailhead Data Manager] を見つけて選択します。
- Trailhead Data Manager ホームページで、[Trailhead Event Monitoring] をクリックします。
- [Trailhead Event Monitoring] ページで、[Get DTC Electronics Event Data (DTC Electronics のイベントデータを取得)] をクリックします。
データが正常にアップロードされたら、Event Monitoring Analytics アプリケーションを作成できます。
- アプリケーションランチャーで、[Analytics Studio] を選択します。
- 右上にある歯車アイコンをクリックし、[データマネージャー] を選択します。(これは Tableau CRM データマネージャーです。Trailhead Data Manager と混同しないでください)。
- サイドバーの下部にある [Manage Dataflows (データフローを管理)] を選択します。
- [Dataflows (データフロー)] タブを選択します。
- [Analytics for CIO eltDataflow (CIO 向け Analytics eltDataflow)] を見つけます。左にある矢印をクリックして状況を開きます。次に、アプリケーション名とは反対の右端にあるメニューを開き、[Run Now (今すぐ実行)] を選択します。(このモジュールの後半で、自動的に実行されるようにスケジュールする方法を学習します。ここでは手作業で実行します)。
- [Run Now (今すぐ実行)] をクリックすると、データフローの状況メッセージが変化します。[Analytics for CIO (CIO 向け Analytics)] 項目の展開されたリストにメッセージが表示されていない場合は、ページを更新すると表示されます (数分かかることがあります)。メッセージを確認できたら、Event Monitoring Analytics アプリケーションの確認に進みます。状況が [警告] でも心配することはありません。データは使用できます。
新しいアプリケーションを確認する
Event Monitoring Analytics アプリケーションが完成しました。現実のいかなる場面にも対応できるように、おそらくは自身で行う必要のない手順もここで練習しました。では、新しいアプリケーションの優れた点を見ていきましょう。
- Tableau CRM Analytics Studio ホームページの [Recently Updated (最近更新)] ボックスと [My Analytics - Recents (私の Analytics - 最近)] リストの上部に [Analytics for CIO (CIO 向け Analytics)] アプリケーションが表示されます。
-
[Analytics for CIO (CIO 向け Analytics)] アプリケーションのタイトルをクリックして開きます。
ここからすべてのダッシュボードにアクセスできます。
この単元はこのくらいにして、後続の単元に進み、Event Monitoring Analytics のダッシュボードについて詳しく学習していきます。その前に、テストの設問に答えて復習しておいてください。