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製品管理の習慣を理解する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 製品管理の習慣が重要である理由を説明する。
  • Salesforce リリースのスケジュールがシステム管理者にどのような影響を及ぼすか理解する。
  • 新しい Salesforce テクノロジーを実装する組織の準備計画を立てる。

製品管理とは?

Salesforce 製品管理とは、Salesforce を個々の組織内の価値ある製品として管理することです。システムを継続的に管理するだけではありません。Salesforce がビジネスに最大の価値と投資収益率 (ROI) をもたらすようにすることです。このためには、戦略的な計画、ビジネスニーズに対する十分な理解、ソリューションの設計、Salesforce の最新情報の把握、ガバナンスの実装、Salesforce 実装の継続的な改善など、多面的なアプローチが求められます。

Salesforce システム管理者の役目は、Salesforce を各自の組織内の製品として管理し、最大の価値と ROI がもたらされるようにすることです。製品管理の責務の内訳は次のとおりです。

戦略的計画とビジョン: Salesforce を活用して達成するビジネス目標を定義し、製品のライフサイクルを戦略的に計画します。このビジョンを関係者に伝達し、各人が製品の目的と、製品が組織の目標とどの程度合致しているか理解できるようにします。

ビジネスニーズと要件に対する理解: ビジネスと Salesforce の橋渡し役となり、ビジネス要件を効果的な Salesforce ソリューションに変換します。関係者から情報を収集してそのニーズを分析し、Salesforce 内でニーズを満たす最適なアプローチを判断します。

ソリューションの設計と実装: Salesforce の製品、機能、ベストプラクティスに対する十分な理解に基づいて、ビジネス要件を満たすソリューションを設計して実装します。拡張性、メンテナンス性、ユーザーエクスペリエンスを考慮して、標準機能とカスタム機能のどちらを使用するかについて情報に基づく判断を下します。

製品ロードマップと機能の採用: Salesforce の最新リリースと製品ロードマップに関する最新情報を常に把握して、新機能や更新が組織にどのようなメリットをもたらすか理解します。関係者と協力して関連する更新を検証し、優先順位を付けて実装し、組織が Salesforce を最大限活用できるようにします。

ガバナンスとベストプラクティス: ガバナンス計画を確立して適用し、Salesforce を効果的に管理します。設計基準、リリースプロセス、ユーザーアクセスコントロールを定義して、一貫性を確保し、データの整合性を維持し、システムパフォーマンスを最適化します。組織の規模や複雑性によっては、主な関係者が参加するセンターオブエクセレンス (CoE) を設置すると、コラボレーションや意思決定が促進されます。

継続的な改善と最適化: Salesforce の実装を改善して最適化する方法を常に模索します。ユーザーのフィードバックを収集し、システムの使用状況データを分析して、機能強化すべき領域を特定します。問題にプロアクティブに対処し、プロセスの改善策を実装し、効率性とユーザーの満足度を高めるソリューションを推奨します。

こうした製品管理の責務を果たして、Salesforce がビジネス目標を後押しし、組織の成功を推進する資産であり続けるようにします。システム管理者は製品の最大の推進者として、Salesforce の潜在性を最大限に引き出し、進化し続けるテクノロジーの波に組織が適応して成功を収められるようにします。

ガバナンスを確立して維持する

デジタルトランスフォーメーションを推進し、イノベーション、リソースの最適化、コンプライアンスに全社をあげてコミットするためには、ガバナンスフレームワーク (センターオブエクセレンスともいう) が不可欠です。こうしたフレームワークでは、カスタマーエクスペリエンスの向上など特定の目的の達成に向けて人材、プロセス、テクノロジーを重視します。システム管理者はこのフレームワークの実現で大きな役割を果たします。

ガバナンスフレームワークを導入すれば、次のことが可能になります。

  • システムの更新やユーザーのニーズに対する取り組みを推進する。
  • Salesforce テクノロジーをビジネス目標に適合させる。
  • セキュリティや技術的負債についての専門的な知見を示す。
  • ユーザー採用を促進する変更とトレーニングを積極的に勧める。
  • イノベーションを促進する。

Salesforce インスタンスにカスタム開発がなくても、宣言型の変更をテストして記録する DevOps プロセスを確立すれば、リリースを継続的に管理し、ガバナンスを周知徹底するうえで役立ちます。

Org Check からガイダンスを取得する

Salesforce システム管理者は、新規リリースの実装や監視から最適化のニーズへの対応まで、Salesforce インスタンスのライフサイクル全体を管理する責任を担います。

Org Check は Salesforce Labs から提供されている無料の製品で、組織やユーザーにとって改善の余地がある領域を特定するのに役立ちます。アプリケーションランチャーから Org Check を実行して、改善ポイントを確認することで、技術的負債を分析できます。各サマリー推奨事項には、改善のためのスコアとメモが表示されます。

Salesforce リリースと重要な更新を管理する

Salesforce システム管理者は、Salesforce リリースと重要な更新を管理するうえで極めて重要な役割を果たします。具体的には、中断の可能性を最小限に抑えながら、組織が新機能や機能強化のメリットを得られるようにします。Salesforce では定期的に更新をリリースして、Salesforce 組織のパフォーマンス、セキュリティ、ロジック、操作性を向上させていますが、既存のカスタマイズに影響を及ぼす可能性があります。更新が利用可能になると、Salesforce の [Setup (設定)] にある [Release Updates (リリース更新)] ノードに表示されます。

Salesforce インスタンスに影響を及ぼすリリース更新を把握するには、Salesforce リリーススケジュールに関する最新情報を確認して、リリースノートに目を通し、Salesforce インスタンスへの潜在的な影響を見極めたうえで、Sandbox 環境で更新をテストします。

何を優先すべきか定かでない場合は、[Setup (設定)] から [Release Updates (リリース更新)] を開きます。重要な更新で自動的に有効になる、または適用される可能性のあるものが、次のカテゴリに分類されて強調表示されます。

  • 要対応: 更新の [Complete Steps By (ステップ完了期日)] の日付に達しておらず、ステップが終了していません。
  • 期限間近: [Complete Steps By (ステップ完了期日)] の日付が近づいています。
  • 期限切れ: 更新の [Complete Steps By (ステップ完了期日)] の日付を経過しましたが、ステップが終了していません。
  • アーカイブ済み: 更新が完了しています。

[View Details (詳細を表示)] をクリックすると更新に関する情報を取得でき、[Get Started (開始)] をクリックするとアクションを実行できます。ここから、テスト実行にアクセスすることや、ステップバイステップのガイドを参照して変更の影響を確認することができます。

上記の方法に従えば、Salesforce リリースと重要な更新を効率的に管理して、安定したセキュアな環境を維持しながら、プラットフォームの最先端の機能で組織を最新の状態に維持することができます。リリース管理を成功させる秘訣は、プロアクティブな計画、綿密なテスト、明確なコミュニケーションである点に留意します。

最新の Salesforce 製品を実装する

Agentforce

製品管理は、既存の Salesforce インスタンスを監視するだけではありません。Salesforce 製品や AppExchange からインストールした新しいアプリケーションを管理することも意味します。Salesforce が Agentforce のような最新テクノロジーを追加したときに、そのテクノロジーを調査し、関係者と協力して各自の組織のユースケースをホワイトボードにまとめ、適切に立ち上げてユーザーやお客様向けに実装することはシステム管理者の責任です。

Salesforce のすべての新しい製品リリースの場合と同様に、IT と関係者の両方と協力して多様な見解を収集し、適切にロールアウトして、賛同を得る必要があります。組織にガバナンス委員会が設置されている場合は、そこで検討することが最適な出発点になります。こうした協力関係により、稼働開始時の採用が促進されます。Agentforce (あるいは AI 製品) については、このテクノロジーを扱ったことがない関係者が多少尻込みするかもしれません。こうした人々から賛同を得る最善の方法は、関係者に Agentforce 機能のデモを実施し、組織でこのテクノロジーを活用してユーザーの時間を節約する方法を一緒に話し合えるようにすることです。

ブレインストーミングの冒頭で、Agentforce の優れた機能を紹介する簡単なデモを見てもらいます。関係者のために組織固有または業界固有のデモを作成しようと膨大な時間を割くのではなく、このテクノロジーのしくみを示し、機能の一般的なデモを実施することに注力します。続いて、こうした機能が独自のビジネスユースケースにどのような影響を及ぼすかブレインストーミングします。この結果、各自のミッションと優先事項に基づいて、会社の最初のエージェントを構築するための具体的なポイントを印象付けることができます。また、関係者の関心を掻き立てることにもなります。Agentforce を立ち上げるときにデモを見た人々があなたの支持者になれば、ユーザー採用を成功に導くことができます。

AppExchange を利用する

AppExchange は、Salesforce が承認したアプリケーションと、提携可能なテクノロジーパートナーのオンラインマーケットプレイスです。AppExchange で事前構築されたソリューションを入手すれば、各自の組織に合わせて Salesforce をカスタマイズ、拡張、最適化しやすくなり、貴重な時間が節約されます。

Salesforce の信頼のおけるマーケットプレイスである AppExchange は、定期的にチェックすべきリソースです。度々アクセスして各自の業界で何が利用できるのか確認し、フローテンプレートや Lightning コンポーネントなどのアセットを使用して独自の業務をどのように最適化できるかについてのアイデアを得たり、ユーザー採用やエンゲージメントを拡大させたりします。AppExchange では信頼できるレビューも確認できるため、システム管理者が同業者の評価を参考に最も効果的なソリューションを選択できます。

AppExchange を利用すれば、組織内の戦略的な立役者となり、俊敏性と効率性を維持したうえで、インパクトのあるソリューションを実装できます。

リソース

製品管理のキャリアのスキル

リリース管理

ガバナンス

DevOps Center

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