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レベルの作成およびエンゲージメント計画との組み合わせ

学習の目的

  • Nonprofit Success Pack のレベルを定義する。
  • 取引先責任者用のレベルを作成する。
  • レベルとエンゲージメント計画を組み合わせる。

熱心なボランティア

No More Homelessness (NMH) の支援ボランティアの一部は、ミーティングで創造性を発揮し、興味深い場所でイベントを開催し、クリエイティブな付加価値を添えた情報を他者と共有し始めています。Michael をはじめとする NMH のチームはこのレベルのエンゲージメントに感心し、このような熱心なボランティアを称え、一層活躍してもらう方法はないかと模索しています。 

トレーニングワークショップに参加した人は誰もが NMH のイベント計画リソースを使用しますが、その成果にはばらつきがあります。多くのミーティングやイベントを開催したと報告するボランティアがいる一方で、定期的なイベントのスケジュールに苦労し、多くの参加者も集められないボランティアもいます。異なる地域の異なる人々なのですから、このようなばらつきは予想されてはいましたが、Michael は、すべての人にある程度の牽引力は身に付けて欲しいと期待しています。 

支援業務にはさまざまな変動要素がありますので、ボランティア間の違いの原因を特定することは容易ではありません。ですが、成果が出ていないボランティアには、定期的にイベントを開催しているボランティアとは異なる NMH のサポートが必要であると考えられます。 

各ボランティアに関連性の高い情報と役に立つリソースを提供するため、Michael はボランティアの現在のエンゲージメントを記述した一連のフェーズを定義し、次のフェーズに移行するために必要なサポートや奨励を受けられるようにしたいと考えました。

このフェーズがレベルです。

レベルによる取引先責任者のランク付けとグループ化

Nonprofit Success Pack (NPSP) のレベルを使用すると、取引先責任者に異なるランクを割り当て、このランクに基づいて取引先責任者をグループ化して、設定した条件の変更に応じて取引先責任者を自動的に移行させたり、再グループ化したりできます。具体的に説明するために、レベルの実際の例を見てみましょう。 

Aniyah はエンゲージメント計画の一環として、見込み支援者に的を絞って育成する ToDo を作成して意欲的に取り組む一方で、NMH の既存の支援者の管理にも力を注いでいます。では、Aniyah がレベルを使用して、支援者をその寄付金の累計に基づいて自動的にグループに割り当てたり、再割り当てする方法を見ていきます。 

NMH の支援者は、寄付金が 1 ~ 100 ドルならブロンズ、101 ~ 199 ドルならシルバー、200 ドルを超えたらゴールドに分類されます。支援者には、最初の寄付によって自動的にレベルが割り当てられますが、支援を増やして累計金額が現在のレベルを超えると、次のレベルに移行します。最初に 75 ドルを寄付してブロンズグループに割り当てられた支援者が追加で 100 ドルを寄付すると、累計金額が 175 ドルとなり、シルバーグループに移行します。 

Aniyah のチームは、やり手の開発チームが設定してくれたレベルを使用して支援者を管理しています。レベルは移行管理に適しているためです。他方、Michael はレベルを別の方法で活用しようと考えています (Michael もやり手です。NMH チームは本当に切れ者揃いです)。Michael の案は、支援ボランティアが開催したイベントの合計数に応じていくつかのレベルに分け、各レベルのボランティアが特有のニーズに適したサポートリソースを利用できるようにするというものです。

レベルの設定

NMH の優れたシステム管理者である Gorav は、支援ボランティアをグループ化して達成状況を理解するのにレベルが適していることに同意しました。NPSP のレベルは数値に基づいていなければならないため、Michael と Gorav はボランティアの成果を示すデータポイントを見つける必要があります。これには、開催したイベントの合計数が最適です。 

Michael はそれぞれのレベルに名前を付け、開催したイベントの合計回数に応じてボランティアを割り当てることにしました。 

  • 優良支援ボランティア: イベント開催が合計 0 ~ 3 回
  • 超優良支援ボランティア: 4 ~ 6 回
  • エース支援ボランティア: 7 ~ 9 回
  • A1 支援ボランティア: 10 回以上

Michael がレベル名とそれぞれの回数を考えている間、Gorav はシステム管理者としてのスキルを駆使して取引先責任者オブジェクトをカスタマイズしました。取引先責任者がコミュニティ支援ボランティアであれば、その取引先責任者レコードには、新たに [支援レベル]、[合計支援イベント数]、[以前の支援レベル] という項目が追加されます。 

No More Homelessness での支援レベルの 3 つの項目: [支援レベル]、[合計支援イベント数]、[以前の支援レベル]

また、Gorav は [支援レベル] 項目をハイライトエリアにも追加したため、Michael (そして他のチームメンバー) は各個人のレベルを簡単に見ることができます。

No More Homelessness 組織の取引先責任者レコードのハイライトパネルに追加された支援レベル項目

システム管理者は、チームが使いやすいように、ページレイアウトに独自のレベル項目を追加できます。 

エンゲージメント計画の追加とレベルアップ

レベルにより、NMH のスタッフはボランティアの支援業務と支援者のサポートをより正確に理解 (そして報告) できますが、Michael の最終目標はボランティアの分類ではありません。レベルの設定によって支援者を分類してランク付けするという開発チームの目的は果たされますが、前述のとおり、Michael が望んでいることはレベルを使用して、各グループが特有のニーズに基づいてカスタムサポートやリソースを利用できるようにすることです。 

多くのイベントを開催した地域の支援ボランティアであれば、より専門的な情報や、他者の能力を高めて成功するためのリソースが役に立つでしょう。ミーティングを定期的に開催できていないボランティアや、参加者を多く集められないボランティアであれば、イベントのアイデアや、人々の興味を引くためのサポートが役に立つでしょう。  

たとえば、超優良支援ボランティアレベルは、最低 4 回のイベントを開催していますが、イベントの規模は比較的小さいと言えます。Michael は、彼らのこれまでの努力を称えつつ、もっと成長できるように刺激して鼓舞したいと考えています。このレベルの人たちには、NMH の「地域イベントを開催するための 10 のヒント」というブログ記事と、地域のホームレスの情報を視覚的に表したインフォグラフィックを送ります。メールで 2 つのリソースを組み合わせることにより、このグループのボランティアの志気を高め、イベント参加者を増やすための実用的なアドバイスを与えることができます。謝意としては、手書きのカードと NMH のトートバッグを送りたいと考えています。

3 つの ToDo はどの支援ボランティアにも共通です。そのため、大量のクリック操作によって ToDo や締切日を各取引先責任者に追加する作業を延々と繰り返すのではなく、Michael は ToDo のリストをエンゲージメント計画テンプレートに変換してもらうように Gorav に依頼します。Michael の依頼を確認した Gorav は、エンゲージメント計画を作成して、超優良支援ボランティアがエースを目指せるように「Ace Advocate Avenue」という名前を付けました。

Michael と Gorav は協力して、Ace Advocate Avenue エンゲージメント計画テンプレートにすべての ToDo が含まれていること、締切日と割り当てが正しく設定されていること、そして取引先責任者レコードが実際にレベル間を移行することを確認しました。

すべてが上手く機能することを確認した Gorav は、他のレベル間の移行用のエンゲージ計画テンプレートを作成します。Gorav は Michael に、レベルは夜間のバッチ単位で計算され、すぐに処理されるわけではないと伝えました。誰かのレコードが更新され、次のレベルに移行する準備ができたとしても、その変更は翌日まで NPSP には反映されません。そこで Michael は、優れたシステム管理者である Gorav に、チームが変更をすぐに確認する必要がある場合は手動で再計算を実行できるようにして欲しいと依頼しました。 

レベルの確認

レベルとエンゲージメント計画を組み合わせて、支援ボランティアを昇格させるためのいろいろな計画を作成したことは、NMH にとってプラスに作用しました。スタッフは誰もが ToDo の自動割り当ての一貫性と効率性を気に入り、ボランティアはインセンティブと安定したコミュニケーションを前向きに評価しています。Michael は、Salesforce の技術を磨き続け、レベルとエンゲージメント計画をさらに容易に管理するための 2 つの機能を発見しました。 

リストビュー。Michael は、最初に NMH チームに参加したときに、選択した条件に基づいてレコードをリストとして整理するリストビューの作成方法を覚えました。このリストビューを利用して、支援ボランティアをレベル別に並べ替えます。取引先責任者の支援タイプ別のビューにより、同じレベルのすべての人々を (文字通り) 同じページに一緒に表示できます。 

No More Homelessness 組織の取引先責任者オブジェクトのすべての支援ボランティアのリストビュー

レポート。[レポート] タブには、エンゲージメント計画 ToDo という標準 NPSP レポートがあります。このレポートをクリックして開くと、すべての進行中の ToDo、それらの割り当て先、それぞれの状況を見ることができます。

ユーザーに割り当てられ、特定のエンゲージメント計画に関連している進行中の ToDo のレポート

これらのツールを活用することで、Michael は支援ボランティアのエンゲージメント戦略をまったく新しい次元へと引き上げることができます。そして Michael の真似をすることで、あなたもレベルアップができます。 

リソース

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