Einstein の準備を整える
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- AI には高品質なデータが重要である理由を説明する。
- データを準備し、Einstein for Service の権限を確認する。
Einstein にデータを注入する
Sita はデータが重要であることを認識していますが、実際にはどのくらい重要なのでしょうか? ロールアウト戦略が出来上がったところで、エージェントと同様 Einstein も始動準備が整っている必要があります。
Einstein は機械学習を使用しますが、機械学習の良し悪しは経時的なデータの収集に左右されます。つまり、Einstein のデータが多ければ多いほど、Salesforce から得られる情報が増大します。Einstein が、おすすめの精度が徐々に高まり、会社の成長とともに進化する製品とされるのはこのためです。
データは Einstein が稼働するために必要な燃料と考えることができます。データなしに進化はありません。この点を念頭に、必要なデータが揃っていることを確認しましょう。
データと Einstein を準備する
Einstein のツールごとに必要なデータや権限が異なります。準備を整えておきたいと考えた Sita は、Einstein の各ツールのデータ要件を確認します。
ツール | 使用可能なエディション | データ要件 | Einstein for Service アドオンライセンスの必要性 |
---|---|---|---|
Einstein ケース分類 |
Enterprise、Performance、Unlimited |
|
フル機能の場合は必要。「Einstein を試す」バージョンはアドオンライセンスが不要。 |
Einstein ケースルーティング |
Enterprise、Performance、Unlimited |
|
必要 |
Einstein ケースラップアップ |
Enterprise、Performance、Unlimited。Enterprise Edition の場合、チャットには Digital Engagement ライセンスが必要。 |
Einstein ケース分類と同様。Einstein ケースラップアップでは、組織にチャットの設定が必要です。 |
フル機能の場合は必要。「Einstein を試す」バージョンはアドオンライセンスが不要。 |
Einstein ボット |
Enterprise、Performance、Unlimited、Developer |
|
不要。チャネルを増やす場合は、Digital Engagement アドオンライセンスが必要。 |
Einstein 記事のおすすめ |
Enterprise、Performance、Unlimited |
|
不要 |
Einstein 返信のおすすめ |
Enterprise、Performance、Unlimited、Developer |
|
必要 |
Einstein Next Best Action |
Essentials、Professional、Enterprise、Performance、Unlimited、Developer |
なし |
フル機能の場合は必要。制限付きバージョンの場合はアドオンライセンスが不要。 |
各ツールにデータ要件があるかどうかが不明でも、Einstein が設定プロセスの早い段階で知らせてくれるため、設定の終盤になって適切なデータがないと気付くようなことはありません。
Sita は要件のリストを確認して、すべてのチェックボックスをオンにします。そしていよいよロールアウト戦略を開始します!
ロールアウト戦略を開始する
Ursa Major Solar の優れたリーダーである Sita は、チーム全員が参加しなければロールアウト戦略の真の効果を発揮できないことを認識しています。Sita がチームをサポートするように、Sita もチームに協力してもらう必要があります。共同経営者兼 COO の Roberto が、採用の各段階でチームから継続的なフィードバックやアドバイスを取り付けることを約束してくれました。
各自のロールアウト戦略を開始する際に念頭に置いておくべきプロのヒントをいくつかご紹介します。
- キックオフミーティングを開く。主な関係者を招待し、Einstein for Service の目標と計画の概要を説明します。
- トレーニングを実施する。各機能の用途と使用法について説明します。ユーザーが後々参照可能な資料を配布します。トレーニングを効果的なものにするコツは、1 つのユーザーロールを対象にし、そのロールの目標に的を絞ることです。
- 最初に「スーパーユーザー」にロールアウトする。まず選定したユーザーグループに機能をテストしてもらい、フィードバックに基づいて対策を講じます。
- 定期的なミーティングをスケジュールする。少人数の初期ユーザーグループと度々ミーティングを行います。ユーザーの体験や期待を率直に話し合うことで、記述式のフィードバックよりも詳細かつ有用な情報が得られることが少なくありません。
- ダッシュボードやレポートを共有する。機能を有効にする前に、成功を測定できるダッシュボードやレポートを作成します。
ロールアウトを着実に成功させるためのツールを装備しました。後は Einstein for Service に任せる部分は任せて、ビジネスはその最も得意とする業務に専念することができます。では早速 Einstein を利用して、ビジネスの効率性を高めてみてください。