MCP インテグレーションで開発を大幅に向上させる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Model Context Protocol (MCP) の概要とそれが重要な理由を説明する。
- Salesforce DX MCP サーバーによって開発ワークフローが強化される理由を説明する。
- MCP サーバーを Agentforce と統合して機能を強化する。
- MCP を使用して外部のツールやデータソースにアクセスする。
Model Context Protocol とは?
Model Context Protocol (MCP) は、Agentforce のような AI アシスタントが外部のツール、データソース、サービスにセキュアに接続できるようにするオープン標準です。MCP は、AI アシスタントがほぼすべてのシステムやサービスとやり取りできるようにする万能翻訳機のようなもので、コードの生成にとどまらず、AI アシスタントの機能を大幅に拡張します。
MCP が重要なのは、Agentforce をスタンドアロンのコーディングツールから、包括的な開発エコシステムに飛躍的に向上させるためです。Agentforce がトレーニングデータに基づいてコードを生成するだけでなく、リアルタイムの情報にアクセスし、各自の開発ツールとやり取りして、データベースに照会し、サードパーティのサービスと統合できるようになります。しかも、このすべてがセキュリティとプライバシーの標準を維持したまま行われます。
Salesforce DX MCP サーバー: 開発を下支えする存在
Salesforce DX MCP サーバーは、Agentforce を Salesforce 開発環境に直接結び付ける専用の MCP 実装です。このインテグレーションにより、組織のメタデータ、設定、開発ツールなど、かつてないほど多くのものにアクセスできるようになります。
Salesforce DX MCP サーバーを使用すると、Agentforce は次のことが可能になります。
- 組織のスキーマやメタデータをリアルタイムに照会する。
- カスタムのオブジェクト定義、項目設定、リレーションにアクセスする。
- 既存の Apex クラス、トリガー、Lightning コンポーネントを取得して分析する。
- 組織のセキュリティモデル、権限セット、プロファイルを把握する。
- 組織固有の設定と合致したコードを生成する。
- 実際のデータモデルや使用パターンに基づいた最適化を提案する。

MCP を開発ワークフローに統合する
MCP を統合すれば、Agentforce とのやり取りが一変します。コンテキストを手動で提供しなくても、MCP サーバーが開発環境に関する関連情報を自動的に供給します。つまり、Agentforce が各自の組織のパターンや規則に従って、コンテキストに応じた適切なコードを生成できるということです。
たとえば、Agentforce に新しい Apex クラスの作成を依頼すると、Salesforce DX MCP サーバーが既存のよく似たクラス、組織の命名規則、必要なセキュリティ上の考慮事項、関連するカスタムオブジェクトに関する情報をすべて自動的に提供します。
MCP を使ってみる
Agentforce で MCP を使い始める場合は、次の手順を実行します。
- Salesforce DX MCP サーバーを有効にします。
- 開発ツール用の追加の MCP サーバーを接続します。
- セキュアなアクセスを確保するために認証と権限を設定します。
- Agentforce とチャットを開始すると、MCP 接続が自動的に使用されます。
- リアルタイムのコンテキストとインテグレーションでコード生成が強化されます。
MCP は AI 支援開発の未来を象徴するもので、AI アシスタントがコードだけでなく、開発エコシステム全体を理解する真のパートナーになります。
まとめ
このモジュールでは、Agentforce Vibes の世界と MCP インテグレーションによる卓越した機能について紹介しました。これで、Salesforce 開発者としてジャーニーを続ける中で、学習した内容を実践し、最新のツールを自在に活用することができます。基本的なコード生成から包括的なエコシステムのインテグレーションまで、Agentforce と MCP はコンテキストに応じたインテリジェントな開発の新時代の基盤になります。前進するのみです!