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開発者向け Agentforce を知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Salesforce がお客様のデータをどのように保護するかを説明する。
  • 開発者向け Agentforce によって開発者の生産性がどのように向上するかを説明する。
  • 開発者向け Agentforce で使用できる生成 AI ツールを挙げる。

開発者向け Agentforce とは?

開発者向け Agentforce は、開発者の生産性を高め、複雑なコーディング作業を支援するための生成 AI ツール群です。開発者向け Agentforce を使用すれば、チャットとプロンプトを使用して Apex コードを生成できます。また、入力中にコード補完候補が表示される、すばやく単体テストを生成できるなどのメリットもあります。定型コードの生成が中核にあるため、初心者の開発者はこのツールセットを使用することで Salesforce Platform での開発を簡単に始めることができます。

ペアのプログラマーとして、開発者向け Agentforce は開発プロセスの全体を通じて、Salesforce のセキュアなカスタム AI モデルである CodeGen と SFR モデルの匿名コードパターンから学習した専門知識を活用して開発者を支援します。Salesforce では、コード生成においても、推奨する統計分析ツールやセキュリティスキャンツールにおいても、開発のベストプラクティスが適用されています。

開発者向け Agentforce は Salesforce DX プロジェクトに使用できます。Visual Studio Marketplace で入手できる Salesforce Extension Pack に含まれています。VS Code IDE にインストールすることができ、コードビルダーには事前にインストールされています。

Salesforce の信頼できる生成 AI

Salesforce は、信頼できる生成 AI の 5 つの原則に従うように Agentforce ソリューションを、設計、開発、提供しました。

正確性: Salesforce のモデルでは、正解率、適合率、再現率を重視しています。Salesforce は可能な限り、モデルの出力とソースについて説明しています。エンドユーザーと共有する前にモデルの出力を人間がチェックすることをお勧めします。

安全性: 業界最先端の手法を使用して、モデル内のバイアスや有害な出力を軽減するように取り組んでいます。個人識別情報 (PII) に対するガードレールを追加して、データのプライバシーを保護しています。

誠実性: モデルに使用するデータの来歴を尊重し、データを使用する同意を得ていることを確認しています。

能力強化: 可能な限り、ワークフローの一部として人間の関与が含まれるようにモデルを設計しています。

サステナビリティ: 正確性を重視した適切なサイズのモデルを構築し、カーボンフットプリントを削減するように取り組んでいます。

メモ

Salesforce は、開発者向け Agentforce 製品の改善またはグローバルモデルのトレーニングのためにお客様のデータやコードを使用しません。利用規約を参照してください。

Salesforce の大規模言語モデル

開発者向け Agentforce では、Salesforce が開発したカスタム大規模言語モデル (LLM) を利用しています。そのモデルが CodeGen2.5 と SFR モデルです。

CodeGen2.5

成長を続ける Salesforce CodeGen モデルファミリーの 1 つである CodeGen2.5 は、小さなモデルでも十分にトレーニングされれば驚くほど良いパフォーマンスを達成できることを示しています。このモデルは、開発者向け Agentforce のインラインオートコンプリート機能に利用されています。

SFR モデル

開発アシスタントは、SFR モデルと呼ばれる LLM を活用しています。このモデルは、コード関連のタスクを処理し、チャットなどのインタラクティブ機能をサポートするよう調整されています。SFR モデルは、コードの深い理解や複雑な推論が必要なタスクを処理する機能が強化されています。

開発者向け Agentforce の主な機能

開発者向け Agentforce は、Visual Studio Code やコードビルダーで Salesforce DX プロジェクトの Apex ファイルや Lightning Web コンポーネント (LWC) ファイルに取り組む際に、頼もしいコーディングアシスタントとなります。機能の概要は次のとおりです。

開発アシスタント: 開発アシスタントがすぐそばでサポートしてくれるため、簡単にコーディングできます。Agentforce に支援を求めることで、コード生成と Salesforce 開発を始めましょう。スラッシュコマンドは使いやすく、新しいコードを理解したり、コードのドキュメントを改善したりといった特定の作業に焦点を絞ることもできます。

インラインオートコンプリート: 開発者向け Agentforce では、入力中にコード補完が提案され、作業の流れが中断されることはありません。提案の中から適したものを簡単に選択できます。この機能は Apex ファイルと LWC (JavaScript、CSS、HTML) ファイルで使用できます。

Apex と LWC のテストケースの生成: 開発者向け Agentforce を使用して、Apex メソッドや LWC コンポーネントの単体テストの記述を簡単に始めることができます。必要なテストカバー率をすばやく達成し、コードをリリースする準備を進めます。

始める前に

開発者向け Agentforce の使用を開始する前に、Salesforce テレメトリーを有効にする必要があります。Salesforce テレメトリーは Salesforce の生成 AI が正しく機能していることを監視、監査します。有効にするのは簡単です。VS Code またはコードビルダーで、次の手順を実行します。

  1. [File (ファイル)] | [Preferences (個人設定)] | [Settings (設定)] (Windows または Linux) または [Code (コード)] | [Settings (設定)] | [Settings (設定)] (macOS) を選択します。
  2. salesforcedx-vscode-core.telemetry.enabled を検索して、ワークスペースで Salesforce テレメトリー設定が有効になっていることを確認します。
  3. 設定が有効になっていない場合は、チェックボックスをオンにしてテレメトリーを有効にします。
  4. 次に、telemetry (テレメトリー) を検索し、[Telemetry: Telemetry Level (テレメトリー: テレメトリーレベル)] のドロップダウンメニューから [all (すべて)] を選択します。
  5. ターミナルを開き、sf config set disable-telemetry=false --global を実行して、CLI テレメトリーを有効にします。
  6. Mac の場合は Command + Shift + P キー、Windows の場合は Ctrl + Shift + P キーを押して、コマンドパレットを開き、Developer: Reload Window を実行します。

デフォルトでは、デスクトップアプリケーションで開発者向け Agentforce が有効になっており、コードビルダーでも簡単に有効にできます。コードビルダーで開発者向け Agentforce を有効にするには、ステータスバーの Agentforce アイコンをクリックするだけです。このアイコンによって、プロジェクトに開発者向け Agentforce の状況が表示されます。いつでもアイコンをクリックすることで、有効または無効にできます。

ステータスバーの Agentforce アイコンが強調表示されている VS Code ウィンドウ

メモ

開発者向け Agentforce では生成 AI が使用されており、不正確または有害な応答が生成される可能性があります。AI によって生成される出力は非決定的であることがよくあります。生成された出力を使用する前に、その正確性と安全性を確認してください。Agentforce の結果を組織に適用する方法については、お客様が責任を負うことになります。

基本を理解できたところで、この後の単元では各機能を詳しく見ていきましょう。

リソース

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