メールおよび Web 向けのレコメンデーションをカスタマイズする
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- セグメント化のための標準データエクステンションを作成する。
- メールレコメンデーションと Web レコメンデーションのテンプレートを作成する。
- ルールマネージャーとレポートツールをプレビューする。
Einstein の活用
カタログの設定に成功し、Web サイトからデータを収集しているところで、収集した Cookie データを活用しましょう。このデータを利用することで、セグメンテーションでの作成されたデータエクステンションの使用や、行動トリガー (カート放棄キャンペーンなど) の作成など、さまざまなことを実現できます。この単元では、セグメンテーションと、メールおよび Web サイト向けレコメンデーションの作成方法について説明します。
Einstein データエクステンションを使用したセグメント化
セグメントの作成を開始する前に、データエクステンションを有効にする必要があります。[メールレコメンデーション] または [Web レコメンデーション] の下の [ステータス] タブに移動します。
次に、[設定] アイコンをクリックし、[データエクステンション設定] を選択します。[Einstein データエクステンションの有効化] をクリックします。
有効にすると、設定したカタログの種類に基づいて、さまざまなデータエクステンションが作成されます。これがなぜ重要なのでしょうか? それは、コレクトトラッキングコードによって収集された豊富なデータを使用して、フィルターされたデータエクステンションを作成でき、それをセグメンテーションに使用できるからです。
Northern Trail Outfitters (NTO) は、次のようにこのデータエクステンションを使用して特定の顧客をターゲティングすることができます。NTO のデジタルマーケティングマネージャーの Isabelle Givens は、コンテンツビューデータエクステンションに基づいて送信可能データフィルターを作成しようとしています。NTO は毎年夏の終わりにセールを行っており、Isabelle はサンダルを表示した顧客に対象を絞って 1 回限りのクーポンを送信したいと考えています。Einstein がそれを可能にします。
このようなデータエクステンションをキャンペーンで使用して、いろいろ試してみてください。ただし、フィールドを更新したりカスタムフィールドを追加したりしないでください。すべてが適切に機能するように、データエクステンションをそのままにしておくか、データエクステンションやフィルターされたデータエクステンションのコピーを作成することが重要です。
Einstein メールレコメンデーション
Einstein レコメンデーションによって、顧客がメールを開いたときに、すばやく正確なレコメンデーションを提供できます。ただし、まずはテンプレートを使用してそれらのレコメンデーションを作成する必要があります。メールレコメンデーションの [概要] タブには、[ロジック] と [表示] の 2 つの領域があります。ここから始めましょう。
[ロジック] (1) では、各種類のレコメンデーションのロジック (ルール) を作成します。[表示] (2) では、メールでどのコンテンツがどのように表示されるかを指定します。既存の表示を使用するか、新しい表示を作成できます。各メールテンプレートには一意のロジックを設定する必要がありますが、表示は複数のロジックモデルで再利用できます。
レコメンデーションを作成する手順を見ていきましょう。(注意: 以下の手順を実行するにはシステム管理者である必要があります。ただし、そうでない場合でも手順を追うことはできます。)
テンプレートのロジックを作成する
- [Einstein] の下の [メールレコメンデーション] に移動します。
- [新しいロジックを作成] をクリックします。
- メールテンプレートの [一意の名前] を入力します。
- 使用するカタログの種類を選択し、[作成] をクリックします。
表示を選択する
次に、レコメンデーションに使用する表示 (レコメンデーションのレイアウト) を決定します。表示には、製品またはコンテンツの画像と、そのレコメンデーションについて購読者に知ってもらいたい追加情報を表示します。
- 既存の表示を選択するか、[新規作成] をクリックします。
- 識別子を選択するか、[追加] をクリックして既存の識別子 (表示される属性) を使用できます。
- [プレビュー] をクリックしてレコメンデーションを確認します。
- 公開せずに表示を保存するには、[変更のステージング] をクリックします。または、[保存してパブリッシュ] をクリックします。
- [終了] をクリックします。
シナリオの選択
以前に紹介したシナリオを覚えていますか? それらは高度にテストされた事前作成済みアルゴリズムで、Einstein レコメンデーションを生成します。ここでもそれらを使用します。作成しているコミュニケーションの種類に基づいて、シナリオを選択します。一般的な用途を確認しておきましょう。
キャンペーンの種類 |
キャンペーンの焦点 |
推奨されるシナリオ |
---|---|---|
アップセル |
メールには、顧客の以前または現在のトランザクションに基づく推奨製品が含まれます。 |
購入/購入/組み合わせ 購入/購入/最終購入 購入/購入/最終カート |
エンゲージおよび維持 (プロモーション、ロイヤルティ、割引) |
メールには、ユーザーの関心やアフィニティに基づく製品またはコンテンツが含まれます。 |
ユーザーアフィニティ 最後に表示/組み合わせ 最近表示 |
エバーグリーン (ニュースレター) |
メールには、推奨コンテンツまたは最も人気のあるアイテムや最も表示されているアイテムが含まれます。また、新製品に焦点を当てることもできます。* *過去 7 日間または選択した任意の期間にリリースされた製品のルールを追加します。 |
新規リリース 上位/人気 上位/売上 上位/販売 上位/表示数 |
カテゴリまたはブランド (祝日セール、新規ブランドの立ち上げ) |
メールには、対象となるカテゴリまたはブランドに固有のオンサイト行動が含まれます。 |
カテゴリ/購入 カテゴリ/表示 タグ/最近 タグ/高評価 タグ |
毎週のメールでアップセルキャンペーンに選択されたシナリオの例を見てみましょう。
必要に応じて、シナリオを並び変えたり、[ウォーターフォールレコメンデーションを有効化] を選択したりできます。
レイアウトの選択
次に、レコメンデーションの表示方法に関するレイアウトを決定します。次のように、必要な数の列と行を強調表示します。
コードの取得
設定を完了し、コンテンツをプレビューしたので、Einstein レコメンデーション内の [コードを取得] タブをクリックします。コードをコピーし、[Save (保存)] をクリックして、[終了] をクリックします。コードは次のようになります。
Content Builder の選択したメールに移動します。コピーしたメールレコメンデーションコードをメール内の新しいコンテンツブロックに挿入します。必要に応じてメールの書式を設定し、送信する前にプレビューとテストを実行します。
ヒント:
- メールでのレコメンデーションの表示方法をカスタマイズするには、AMPscript を使用できます。AMPscript についての詳細は、Trailhead の「マーケターのための AMPscript」モジュールを参照してください。
- レコメンデーションは、メールデザインの区切りより上に配置します。つまり、この素晴らしいコンテンツを表示するために購読者がスクロールしなくても済むようにします。
Einstein Web レコメンデーションは、上記のメールレコメンデーションと似ていますが、Web サイトの指定プレースホルダー内にリアルタイムで表示されます。マジックのようですね。そのしくみは API です。
Web レコメンデーションでは、JSON 応答または HTML/JS を使用して任意のカタログフィールドを Web レコメンデーションに取り込むことができます。JSON は柔軟性があるため、配信方法としてお勧めします。さっそく見てみましょう。
Web レコメンデーション入門
Web レコメンデーションの使用を開始するには、こちらの動画をご覧ください。
ルールマネージャー
メールレコメンデーションと Web レコメンデーションの両方の基本設定が完了したら、[ルールマネージャー] タブを使用してレコメンデーションを調整できます。このページから、新しいルールを作成するか、既存のコンテンツを変更できます。
次のようなルールを作成することができます。
- 在庫に限りがあるために、特定の SKU をレコメンデーションから削除する。
- 特定のリリース日 (カタログ内のリリース日フィールドの日付) まで製品を表示しない。
- [次の値より大きい] または [次の値より小さい] ルールを追加して、25 ドルより高い価格の製品のみを表示したり、低い評価の製品を除外したりする。
- 人気のあるカテゴリ (クリアランスなど) に絞り込む。
すべてのビジネスはそれぞれ異なっていて、レコメンデーションに関する独自のニーズがあります。カスタムルールを作成できますが、ルールは、パフォーマンス上位のアルゴリズムをオーバーライドできるため、予測パフォーマンスに悪影響を与える可能性があることに注意してください。提供されているシナリオやアルゴリズムで対応できないカスタムユースケースがある場合のみ、カスタムルールを使用することをお勧めします。そうでない場合は、提供されている機能を使用しましょう。
レコメンデーションに関するレポート
AI エンジンの稼働開始後にパフォーマンスを知るにはどうすればよいでしょうか? レコメンデーションのパフォーマンスは、[レポート] ページに表示されます。各タブをクリックすると、レコメンデーションのパフォーマンスをチャネル (メールまたは Web)、シナリオ、連絡先、アイテム種別ごとに表示できます。
このレポートツールで得られるインサイトによって、2 つの重要なことを実行できます。
- コンバージョンと収益の促進に対するレコメンデーションの効果を測定する。
- どのコンテンツがうまくいっていて、どのコンテンツまたはシナリオを調整する必要があるかを分析して、パフォーマンスを最適化する。
これで準備は整いました。パーソナライズされたレコメンデーションのマジックはあなたのものです。
リソース
- Salesforce ヘルプ: Marketing Cloud Engagement Personalization Builder and Einstein Recommendations Implementation Guide (Marketing Cloud Engagement Personalization Builder および Einstein レコメンデーション実装ガイド) (PDF)
- Salesforce ヘルプ: Einstein レコメンデーションのレポート
- Salesforce ヘルプ: Contact Builder と Einstein レコメンデーションの連携
- Trailhead: マーケターのための AMPscript
著作権
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