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Einstein 会話インサイトのしくみを確認する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 営業チームにデータドリブンのインテリジェンスを表示する機能について説明する。
  • Einstein 会話インサイトでどのようにデータの安全性が確保されるのか説明する。

Einstein 会話インサイトのしくみ

Einstein 会話インサイトに通話が記録されるわけではありません。この役目は、AI を使用して既存の音声記録とビデオ記録を処理し、インサイトを表示することです。

各自が Lightning Dialer などサポートされているパートナーの録音システムに接続します。通話の録音に際し、同意を管理して、地域のプライバシーの規定に従うことはお客様の責任です。

キーワードを定義して会話を収集し、記録を処理してトランスクリプトを分析し、通話後にインサイトや記録を表示します。

キーワードを定義する

キーワードを定義することで、Einstein 会話インサイトに対し、営業上のすべての通話で何を聞き取るべきか指示します。Salesforce システム管理者と協力して、3 つの主要なカテゴリにキーワードインサイトを設定できます。

  • カスタムメンション: チームを管理している場合は、カスタムメンションを使用すると、営業担当が各自の状況で、トピックやオブジェクションへの対処、顧客のニーズの見極めと対応、価格設定や支払の処理などにどのように取り組んでいるかを把握できます。
  • 競合他社: 競合他社がどのような形で会話に出現するか、メンションされる頻度が最も高い競合他社はどれか、競合他社との関わりにおいて顧客がどのようなオブジェクションを抱いている可能性があるかを認識します。また、営業担当がこうしたオブジェクションにどのように対応しているかに関するインサイトも得ることができ、こうした知識をベストプラクティスの確立やコーチングの話し合いに役立てることができます。
  • 商品: 営業担当が商品をどのように説明し、顧客が商品についてどのような質問をしているかを確認します。この結果、顧客の考えや商品の位置づけにまつわる一般的な会話トレンドのインサイトを得ることができます。

Einstein 会話インサイトでは、上記のメンションがわかりやすいインサイトに集約されます。ダッシュボードを使用すれば、キーワードのトレンドが時間とともにどのように変化し、スタックランキングがどのようになり、個人やチームにコーチングが可能な瞬間がどのように出現するかを把握できます。

会話を収集する

Einstein 会話インサイトでは、記録した会話が一元管理されるため、1 か所で見つけることができます。つまり、うまくいった瞬間の確認、コーチングの機会の特定、複数の会話のトレンドの把握を容易に行えるようになります。

通話記録に Lightning Dialer または Service Cloud Voice を使用している場合は、通話がシームレスに Einstein 会話インサイトにストリーミングされます。Lightning Dialer を使用していない場合は、Salesforce と統合して通話記録をリンクすることができます。各自のシステムの API と Einstein 会話インサイトの互換性については、Salesforce システム管理者およびテレフォニープロバイダーにお問い合わせください。

記録を処理する

蓄積された記録は AI システムで処理され、トランスクリプトの作成やインサイトの検出に使用できるようになります。記録が処理されたら、会話インサイトを使用して重要な瞬間、アクション項目、トレンドを特定できます。

トランスクリプトを分析する

Einstein 会話インサイトは AI を駆使して、Salesforce システム管理者が設定した定義済みのキーワードやフレーズを基に重要な瞬間を特定します。Einstein 会話インサイトでは、複数の言語と方言がサポートされています。完全なリストについては、Salesforce ヘルプを参照してください。

使用可能な自動インサイト (次のステップ、オブジェクション関連のインサイトなど) は言語ごとに大きく異なる可能性があります。

通話後のインサイトと記録を表示する

トランスクリプトの分析が完了すると、Einstein 会話インサイトに関連する通話レコードが表示され、複数のダッシュボードビューでインサイトを確認できます。このダッシュボードや通話記録を参照する場合は、Salesforce システム管理者に適切な機能権限の付与を依頼します。

データの安全性を確保する

信頼を第一のコアバリューに掲げる Salesforce では、お客様とそのデータの安全性の確保に尽力しています。プライバシーを保護し、守秘性を維持し、記録やインサイトが組織全体に共有されないようにするために、Einstein 会話インサイトにはユーザーレベルと管理レベルのコントロールが組み込まれています。

記録へのアクセス

音声記録やビデオ記録へのアクセスを希望するユーザーは、Salesforce システム管理者に Einstein 会話インサイトへのアクセス許可を申請する必要があります。アクセスはロールベースで、ユーザーが確認できるのは各自の階層ロール内の営業通話に制限されます。マネージャーはチーム全体の営業通話を確認できますが、個々の担当者がアクセスできるのは各自の通話のみです。

記録の同意

Einstein 会話インサイトが通話記録を開始することはありません。お客様が各自のテレフォニーと記録に関するポリシーを管理し、同意に関する現地の規定に遵守していることを確認します。また、この機能を接続して使用することもお客様の判断です。

記録の保管

外部のテレフォニープロバイダーから受け取った記録は複製され、Salesforce プラットフォーム内に安全に保存されます。このデータは、お客様のデータストレージ制限に影響しません。Salesforce では、記録へのアクセスを厳格に管理しています。お客様は Salesforce カスタマーサポートと協力して保存期間を指定できます。デフォルトは 2 年間です。ビデオ会議の通話は保存されませんが、ビデオレコードページにアクセスすれば、ライブストリームとして視聴できます。

個人識別情報

Einstein 会話インサイトが、その運用やトレーニングモジュールにおいて、名前や住所などの個人識別情報 (PII) を積極的に検索したり使用したりすることはありません。テレフォニープロバイダーの協力のもと、通話記録の PII に関する利用規約を理解して遵守する必要があります。テレフォニープロバイダーの処理に起因して通話記録に PII が存在する場合は、お客様の責任において PII を処理し、誤用の可能性を軽減するようにトレーニングプロセスを調整する必要があります。

記録の削除

各通話と関連する記録ファイルに関する詳細情報は、音声通話レコードという Salesforce の標準オブジェクトとして保存されます。Salesforce システム管理者は、音声通話レコードを手動で削除できます。この操作により、テクノロジースタック全体のすべての関連データが実質的に消去されます。リストビューやカスタムレポートを使用すれば、音声通話レコードに簡単にアクセスできます。ECI によるデータの安全性の確保。

Einstein 会話インサイトの動作を確認する

Alan Johnson は、CRM の実装に特化した (架空の) Get Cloudy Consulting で、成長著しい営業チームを統率しています。Alan の職務の 1 つは、チームにコーチングを実施し、チーム全体でベストプラクティスを実践できるようにすることです。Einstein 会話インサイトを使用すれば、Alan は次の方法で効果的なコーチングを実施できます。

  • 通話レビューを手早く準備する。Einstein 会話インサイトの導入前は、営業担当の通話記録が一元管理されていませんでした。通話レビューを準備するときは、Alan が通話記録を開き、最後まで聞いて重要な瞬間を見つけていました。現在は、Alan が通話レビューやコーチングセッションを半分の時間で準備できるようになりました。営業通話を簡単に検索し、通話全体ではなく、特定の会話スニペットのみ聞くことができるためです。
  • 各営業サイクルのニュアンスを常に把握する。Einstein 会話インサイトの導入前は、営業サイクルの終盤になるまで、Alan は担当者の商談のニュアンスを知ることができませんでした。そうしたニュアンスがポジティブなこともあれば、調整が必要な場合もありました。たとえば、担当者が特定のサービスについて度を越えた約束をした場合や、提示した割引が承認された金額を超えている場合などです。Einstein 会話インサイトを導入後は、Alan がこうしたシナリオを反映するキーワードをカスタマイズして、早期に検出しています。
  • セールストレーニングやセールスプランニングをカスタマイズする。Einstein 会話インサイトの導入前は、セールスのトレーニングやプランニングが、Alan の営業チームや顧客に固有のニーズではなく、市場の一般的な概念に基づいていました。現在は、価格に関する具体的な質問、見込み客からのオブジェクション、説明しにくい商品機能などに合わせて Alan がトレーニングや予測を調整しています。
  • 管理タスクを減らして、担当者へのメンタリングを可能にする。Alan の管理業務が減ったため、具体的かつアクション可能なフィードバックの実施に費やす時間が増え、担当者の成長が促進されています。また、会話インサイトのお陰で、Alan がフィードバックに基づいてベストプラクティスを特定し、各担当者がトップパフォーマーになれるようにサポートできます。

営業電話中のインサイドセールス担当をサポートしている Alan Johnson。

リソース

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