アカウントベースのマーケティングのツールを知る
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- アカウントベースのマーケティングに Account Engagement がどのように役立つかを説明する。
- Advertising Studio を使用して Account Engagement を広告に拡張する方法を説明する。
- ABM で Sales Cloud が果たす役割を説明する。
- B2B Marketing Analytics の重要性を理解する。
テクノロジーと ABM
テクノロジーは、アカウントベースのマーケティングキャンペーンを策定して実行するうえで不可欠な要素です。ABM 戦略を成功させるための 4 つの柱を覚えていますか? 4 つの柱のそれぞれに対して、どの種類のテクノロジーが最も効果的かを見ていきましょう。
その 1: 主要な取引先の特定
Sales Cloud には、アカウントベースのマーケティング戦略に必要なすべての取引先データが保存されているため、取引先中心のビューを作成してすべてのタッチポイントを強化できます。
まず Lightning Data エコシステムによって自社の CRM データを拡張することが重要です。Lightning Data は、洗練された一致アルゴリズムと機械学習を使用して、信頼性の高いサードパーティの戦略データとインサイトを簡単に実装し、利用できるようにします。Lightning Data アプリケーションは一歩進んだ質のデータを提供し、絞り込まれた対象のより優れたデータに基づき、さらにインテリジェントなプロセスを構築できるようにします。これにより、CRM ユーザーの採用と ROI は向上します。
Lightning Data パートナーを使用することで、どの取引先が自社に最適で、どの取引先が購入意欲を示しているかを知るために必要なすべてのデータを入手できます。Lightning Data パートナーのデータと Account Engagement のデータを組み合わせれば、キャンペーンに積極的にエンゲージする取引先がどれかを知ることができます。
どの取引先に対してどのデータを使用すべきかを決める際には、適切な取引先項目を Account Engagement に取り込んで、パーソナライズやセグメンテーションで利用できるようにすることが重要です。また、ABM 戦略の開始時にはデータ品質が保証されている必要があるため、戦略の実装前にデータのクリーンアップが必要な場合もあります。
自社に合うこと = 意欲があること = エンゲージメントしていることは、営業チームと協力して取引先の優先リストを作成するときの鍵です。自社に合う対象の取引先を把握しましょう。意欲については、積極的に調べたり購入したりする対象の取引先を把握して優先度をつけます。また、パイプラインと収益を実現するために、これらの取引先の適切な人 (購入者) とのエンゲージメントのタイミングと方法を把握することは、エンゲージメントに含まれます。
さらに B2B Marketing Analytics と Account Engagement をともに使用すれば、これらの対象取引先の順位付けに役立ちます。順位付けにより、商談成立の可能性が高い対象取引先に、全員が注力できます。
その 2: あらゆる場所での購入者とのエンゲージ
対象の購入者は、コンテンツが専用にパーソナライズされている場合、それらにエンゲージする可能性が高くなります。「State of the Connected Customer」(つながった顧客の現状) レポート第 5 版では、回答者の 56% (顧客と企業購入者の両方を含む) がパーソナライズされたサービスを常に期待すると回答し、企業購入者の 89% が自分たちのビジネス目標を把握していることを示す企業から購入する傾向が高いと回答しています。
アカウントベースのマーケティングは特化したアプローチであるため、購入者固有のエクスペリエンスを作成することが重要です。それは、VIP 待遇を提供するようなものです。Engagement Studio があれば、このプロセスが非常に簡単になります。[取引先] ページレイアウトのエンゲージメント履歴ダッシュボードには、キャンペーン活動や有効な取引先責任者など、キャンペーンを成功させるために役立つデータが表示されます。
3 つの簡単なステップで購入者とエンゲージできます。Engagement Studio で自動化されたジャーニーを開始し、エンゲージメント履歴ダッシュボードでクイックアクションを実行して、Advertising Studio で取引先が利用しているすべてのチャネル (LinkedIn、Google、Meta、Twitter など) にコンテンツを拡張します。
Account Engagement では、Sales Cloud からのすべての優れたデータを使用して、対象キャンペーンを構築できるため、1 つのプラットフォームでクロスチャネル取引先エンゲージメントを構築できます。その後、成功を追跡し、見込み客がコンテンツをどのように操作しているかを正確に把握できます。これらはすべて 1 か所から実行できます。
その 3: つながりのあるエンゲージメントの提供
営業チームとマーケティングチームが類似する目標に取り組むのは難しいことですが、アカウントベースのマーケティングにとっては重要です。マーケティングは、対象取引先について多くのことを営業から学ぶことができると同時に、営業がそれらの商談を成立させるのを支援できます。これらのチームのコラボレーションを有効にすることで、顧客につながりのあるエンゲージメントを提供し、信頼を築くことができます。
営業チームは、マーケティングチームが作成した競争力のあるコンテンツのすべてに簡単にアクセスできる必要があります。新しいコンテンツの検索や独自の顧客宛メールの作成に営業チームの時間がかかってしまうと、マーケティングチームの取り組みを繰り返すことになったり、場合によってはブランドの基準にそぐわないメッセージを作成したりしてしまいます。いずれにしてもこの問題は、マーケティングオートメーションによって解決できます。
その 4: 顧客との関係を深める
マーケティングチームとセールスチームを連携させることで、プロスペクトに特別なエクスペリエンスを提供します。しかし、この難しい仕事をどうやり遂げればよいのでしょうか。B2B マーケティング分析、エンゲージメント履歴、キャンペーンメンバーとしての取引先が役に立ちます。
リソース
- Salesforce: What Is Lead Nurturing (リードの育成とは)
- Salesforce ヘルプ: Engagement Studio Overview (Engagement Studio の概要)
- Salesforce ヘルプ: Add to Nurture Action in Page Layouts (ページレイアウトの [追加して育成] アクション)
- Salesforce ヘルプ: エンゲージメント履歴ダッシュボード