アカウントベースのマーケティング戦略の作成
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- アカウントベースのマーケティング戦略において人工知能が果たす役割を理解する。
- どの取引先を対象にするか判断する。
- アカウントベースの戦略を構築する。
テクノロジーと ABM
アイデアとツールが揃ったところで、アカウントベースのマーケティング戦略を構築する方法について説明しましょう。ABM では、主要な取引先をターゲティングすることが重要なので、最初のステップは対象とする取引先を選択することです。
よりスマートなマーケティング
アカウントベースのマーケティングについて特に興味深いことは、新しいマーケティングテクノロジーによって、さらにスマートになるということです。人工知能は B2B マーケティングテクノロジースタックの中で新しく急速に成長している要素で、特に ABM にとって効果的です。
AI によって Account Engagement と Sales Cloud はさらにインテリジェントになります。これによってインテリジェントなツールで独自のパターンを検出、分析することができ、対象にする取引先を選択したときに、データのパターンに基づいた提案を得られます。また、AI は見込み客での最終的な成功にマーケティングチームと営業チームが及ぼす影響を判別するためにも役立ちます。
最適な取引先の選択
ABM 戦略の成功には、取引先の選択を考慮することが欠かせません。B2B Marketing Analytics を使用して、顧客データからビジネスに大きな収益をもたらす取引先を探します。もしくは Einstein Key Account Identification を使用して、その作業を AI に任せます。これは、パターンを見つけて、追加の取引先を獲得する機会を発見するチャンスです。データ内のパターンを発見するために、いくつかのメトリクスを選択します。たとえば、企業や商談の規模、業種区分、場所などです。何を選択するかは、ビジネスの目標によって異なります。
カスタマイズされたキャンペーンの作成
対象とする取引先を選択したら、マーケティングチームは各取引先に対してカスタマイズされたキャンペーンの作成を開始できます。見込み客とつながりを深めるために、各対象に固有のエクスペリエンスを作成する必要があります。コンテンツをパーソナライズするには、対象の取引先の特徴について考えます。大規模な会社ですか? それとも小規模な会社ですか? 場所はどこですか? 業種は何ですか?
Salesforce からのデータを使用して、これらの質問のいくつかに対する答えを見つけて、各取引先に対応するコンテンツを作成します。Account Engagement データを使用して重要な取引先を特定し、的を絞り込んだターゲティングを行うという、さらに一歩進んだ応用も可能です。たとえば、中西部に拠点を置く溶接業の会社には、溶接と中西部の金属加工に関する動画やブログ投稿へのリンクを含むパーソナライズされた E ニュースレターを送信できます。
営業とサービスを巻き込む
Salesforce の「State of the Connected Customer Report」(つながった顧客の現状レポート) 第 5 版によれば、
すべてのフェーズで、マーケティング、営業、サービスは、顧客のニーズを満たすために緊密に連携する必要があります。
連携を保つ 1 つの方法は、メトリクスを共有することです。マーケティングチームと営業チームの目標に関連性があることを確認します。たとえば、収益はマーケティングチームと営業チームが共有して、両チームが責任を負うことのできるメトリクスです。また、チームの取り組みがどのようにビジネスを形成しているかに関する新しいインサイトにもアクセスしやすくなります。サービスチームと連携するには、商談成立後の取引先の状況を見て、マーケティングと営業の両方がサービスチームと連携して現在の顧客の状況を確認するようにします。
学び続ける
ABM を成功させるには、計画をよく練って何度も挑戦する姿勢が重要な要素となります。調査がそれを実証しています。Boston Consulting Group の調査によれば、ABM プログラムの 50% は最初の企画では失敗していました。
ですが、再編成後に調整された ABM プログラムの 75% は成功していました。
アカウントベースのマーケティングの取り組みが反復的であるというのは、念頭に置いておくべき重要なことです。つまり、あまり恐れずに新しい戦略や戦術を試して、進めながら修正していきましょう。ABM プログラムを開始するうえでのアドバイスは次のとおりです。
- ユニットの中の一部としてでなく、ユニット全体で各取引先とビジネスに注力する。
- 収益の高い取引先の共通点を見つける。
- 営業、マーケティング、カスタマーサポートの戦略リーダーとミーティングを実施して、対象にすべき取引先を判断し、どのようにして取引先に影響を与えるかを決断する。
- パーソナライズされたコンテンツを作成する。
- これまでの調査に基づき、どのチャネルで対象の取引先に連絡するのが最適かを判断する。
- キャンペーンを実施する。
- 次のような質問に回答して、キャンペーンを評価する。
- パーソナライズされたコンテンツに顧客はエンゲージしたか? それはどのように行われたのか?
- 取引先のエンゲージは高まっているか?
- いずれかの対象の取引先が、マーケティングファネルで先の段階に進んだか?
- キャンペーンはどれくらいの収益を上げたか?
繰り返しになりますが、ABM の場合、カスタマイズされたキャンペーンで適切な取引先を対象に選ぶことで、効率的なマーケティングを実現できます。営業とサービスと継続的に連携し、業務の分析と評価を続けます。がんばってください。
リソース
- Salesforce ポッドキャスト: How to Speak ABM Episode 4: 3 Steps to Success (ABM の作法エピソード 4: 成功に向けた 3 つのステップ)
- Salesforce: The B2B Marketer’s Guide to Account-Based Marketing (アカウントベースのマーケティングのための B2B マーケティング担当者ガイド)
- Salesforce: Moving Beyond ABM to Account-Based Engagement (ABM を超えたアカウントベースのエンゲージメント)