Skip to main content
2026 Agentblazer ステータスがまもなくスタートします。現在のトレイルを完了して一歩先に進みましょう。次を見る

注文オーケストレーションについて知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 注文オーケストレーションについて説明する。
  • 履行ワークスペースと履行ステップを特定する。
  • SLA とリスク対応について説明する。
  • フォールアウト管理について検討する。

注文オーケストレーションの概要

Dynamic Revenue Orchestrator (DRO) の注文オーケストレーションは、履行プロセスを自動化して管理し、各ステップが正しい順序で実行されるようにします。注文が送信されると、オーケストレーションが在庫確認から発送や請求など、商品やサービスが適切に届けられるまでのあらゆるタスクを調整します。

Note

前述のとおり、注文分解を行わずに、注文を直接オーケストレーションすることも可能です。

オーケストレーションからカスタマーサービス担当にも通知されるため、担当者が注文状況を確認できます。注文がタスクに分解された後、オーケストレーションは各タスクを適切なユーザーまたはシステムに割り当てて実行されるようにします。たとえば、ユーザーが信用調査を実行すると、オーケストレーションがフォローアップのタスクを適切なユーザーに送信します。

下図は、注文の分解からオーケストレーションへのフローの概要を示しています。

注文履行のフェーズ - 注文からオーケストレーションプランまで。

注文が送信されると、コマーシャル要素とテクニカル要素に分解されます。前述のとおり、単純な注文では分解フェーズを省略できます。次に、履行品目が自動的に作成され、オーケストレーションプランに取り込まれます。

すでにご存知のとおり、分解プロセスの完了時に履行要求が出力されます。この要求を「サブ注文」ということもあります。DRO はサブ注文を使用して、オーケストレーションプランを動的に生成して実行します。

オーケストレーションプランとスイムレーン

オーケストレーションプランとは、どのようなものなのでしょうか? 複雑なタスクを、簡単に達成可能な小さなタスクに分解するという考え方に似ています。分解されたタスクが一定の類似性に基づいて分類されます。具体的には、自分で実行できるタスクがすべて 1 つのグループにまとめられ、外部の支援が必要なタスクは別のグループにまとめられます。

この画面は、スイムレーンとタスクを使用して、担当するシステムまたはチームごとに活動を分類するオーケストレーションプランを示しています。

複数のスイムレーンがあるオーケストレーションプランの例。

DRO は注文の詳細を使用して、履行ステップをスイムレーンに整然と配置したオーケストレーションプランを生成します。通常は、在庫、配送、請求など、履行システムごとにスイムレーンが存在します。スイムレーン内のタスクは相互に連動させることができます。たとえば、配送スイムレーンにラップトップを出荷するタスクがあり、このタスクはラップトップを在庫から取得する別の在庫タスクと連動しています。つまり、ラップトップは在庫がある場合にのみ出荷できます。

履行オペレーターや営業担当などのビジネスユーザーにとってオーケストレーションプランは、すべてのオーケストレーションタスクの全体像を視覚的に示したものです。タスクの前提条件や、完了、待機中、保留中、その他の状況を確認することもできます。それぞれのステップが状況に応じて色分けされ、状況が変化すると更新されます。

履行ワークスペースの主要コンポーネント

履行ワークスペースでは、デザイナーが視覚的な履行シナリオを作成できます。つまり、ビジネスが商品のオーケストレーションプランを作成して管理する場所です。

履行ワークスペースの構造。

履行デザイナーは新商品の発売時に、既存の設定を表示して再利用するか、新しい設定を作成するという方法で、このプランを設定します。まず、履行ステップグループを作成します。次に、注文分解で生成された履行ステップ定義をオーケストレーションプランに追加します。

履行ステップ定義には、ステップ種別、範囲、実行ユーザーなどが定められています。範囲は、注文履行時にステップが作成される回数を定義します。履行プランごとに 1 回、商品バンドルごとに 1 回、注文品目ごとに 1 回のいずれかです。履行ステップの実行に特定の権限が必要な場合は、十分な権限があるユーザー名を実行ユーザーに指定します。

ステップタイプ

履行ステップには、その機能に応じてさまざまな種類があります。

ステップタイプ

説明

自動タスク

Salesforce フローを使用して履行ステップを処理します。

適切な Salesforce フローを使用して、作業指示を自動的に作成する必要があることがあります。その場合は、タスクを自動タスクと定義します。

コールアウト

一部のタスクを実行するために、サードパーティシステムへのコールアウトを実行します。

たとえば、注文の品目を発送するために、外部のサードパーティシステムへのコールアウトが必要になることがあります。この場合は、履行ステップをコールアウト種別として定義し、配送システムの必要な詳細を指定します。

手動タスク

履行中にユーザー入力を取得したり、手動でデータを補充したりします。

商品をインストールする手動タスクを作成できます。インストール担当者がタスクを完了したら、履行オペレーターがこのステップを完了とマークできます。

マイルストーン

すべての連動関係を追跡するために、履行プロセスにマーカーステップを作成します。‌

マイルストーンタスクを使用してオーケストレーションプランにマーカーステップを作成し、主な活動や一連の活動を簡単に追跡できるようにします。

一時停止

オーケストレーションプランの実行を一時的に停止し、特定のタスクが完了するまでワークフローを再開しないようにする場合に使用します。

作業指示が完了するまで注文の履行を一時停止する場合は、ステップを一時停止ステップとして定義できます。

各種のステップ種別についての詳細は、Salesforce ヘルプの「履行ステップ種別」を参照してください。

商品履行シナリオ

バンドルに含まれることが多い商品の履行を効率化するために、商品履行シナリオを作成して、履行プランにステップを自動的に追加することができます。こうすれば、毎回新しいステップを作成する必要がなくなります。たとえば、ラップトップバンドルの場合、倉庫からラップトップを取得することは一般的な履行ステップです。この状況に対処するために、ラップトップバンドルが注文に追加されたときに、DRO が倉庫からラップトップを取得するステップを履行プランに追加するという条件を定めた商品履行シナリオを定義します。

SLA とリスク対応

マーフィーの法則で「失敗する可能性があるものは、必ず失敗する」とされていますが、この点は注文履行にも当てはまります。潜在的な問題を最小限に抑えるための最善策は、準備を整え、必要な対策を講じておくことです。ビジネスが DRO を使用すれば、サービスレベル契約 (SLA) とリスクしきい値を設定して、履行ステップを監視し、必要に応じて是正措置を講じることができます。

効果的な SLA とリスク対応を設定するためには、タスクが成功したかどうかを判断する方法を定義する必要があります。DRO では、タスクの推定所要期間を設定でき、これが SLA として機能します。タスクの所要期間が長びいた場合、潜在的な問題が示唆されます。さらに、タスクが失敗する可能性がある場合にユーザーに警告する、リスクしきい値を定義することもできます。たとえば、「ライセンスアクティベーション」のようなステップに、推定所要期間を 24 時間、リスクしきい値を 1 時間と指定した場合、23 時間以内に完了しなければ、「対応が必要」というフラグが付けられ、履行オペレーターが介入してアクションを実行できます。

注文のフォールアウト処理

SLA とリスク設定が適用されていたとしても、何らかの履行ステップが失敗することがあります。注文履行について言えば、フォールアウトは生じるものです。フォールアウトとは、在庫の不備、誤情報、システムエラー、その他の理由により、注文の履行に失敗することです。

注文のフォールアウトが生じたときは、次の 2 つのアプローチのいずれかを実行できます。

  • 失敗したステップを再試行する: 失敗したステップを DRO が再試行する回数を設定します。指定した回数再試行してもステップが失敗した場合は、そのステップがキューに移されます。履行オペレーターは問題を解決したうえでステップを再試行できます。
  • ステップを完了とマークする: ステップを再試行できない場合は、履行オペレーターが手動で完了とマークできます。たとえば、請求システムがダウンした場合、オペレーターが手動で請求書を作成し、このステップを完了とマークすれば、残りのステップを続行できます。

DRO の効率的なフォールアウト管理では、柔軟な解決策を選べるため、注文の遅延が減少し、履行全般の信頼性が高まります。

注文の履行を監視する

履行オペレーターやセールスオペレーションのスペシャリストにとって極めて重要な点は、注文処理を監視し、履行ステップが正常に実行されていることを確認することです。履行プランでは、履行ステップ、その連動関係、各ステップの状態、SLA の状況を一目で確認できます。

各領域の番号をクリックすると、詳細が表示されます。

履行プロセスのどの時点でも、履行プランに各履行ステップの詳細がリアルタイムで表示されます。

このモジュールでは、Revenue Cloud の Dynamic Revenue Orchestrator で注文をどのように履行できるかを習得しました。また、DRO の注文分解と注文オーケストレーションという 2 つの重要なコンポーネントを確認しました。

お疲れさまでした。Dynamic Revenue Orchestrator を使用して、複雑な注文オーケストレーションプロセスをうまくまとめれば、交響曲のごとく調和のとれた処理を実現できます。

リソース

Salesforce ヘルプで Trailhead のフィードバックを共有してください。

Trailhead についての感想をお聞かせください。[Salesforce ヘルプ] サイトから新しいフィードバックフォームにいつでもアクセスできるようになりました。

詳細はこちら フィードバックの共有に進む