顧客の 3 つの基本活動と市場主導型組織について学ぶ
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 顧客および市場主導型組織の 3 つの基本活動について説明する。
- 3 つの基本活動をサポートするためにシステム管理者として何ができるかを説明する。
はじめに
顧客および市場主導型アプローチが望ましいということはわかりました。次の質問は、このような会社は何が違うのかということです。業務のやり方において何が異なっているのでしょうか? 500 を超える調査記事のレビューに基づくと、顧客および市場主導型組織が優れている 3 つの基本活動があります (図 3)。詳しく見ていきましょう。
図 3.顧客および市場主導型組織に不可欠な活動
基本活動
お客様や市場とのエンゲージと情報の収集
適切な情報なしに適切な意思決定を行うことは困難です。会社が行うべき意思決定をサポートするために、お客様と市場に関する情報を生成する必要があります。
情報を収集するためにお客様や市場エンティティとエンゲージするにはリソースを消費します。そのため、意思決定者が実際に使用する情報を収集することに焦点を絞ることが重要です (表 1 のアイデアを参照)。ご存じのとおり、これは 1 人または 1 部門だけでできる仕事ではありません。組織全体がお客様の声に耳を傾け、市場の動向に注意する必要があります。組織の全員の貢献が必要です。そうしなければ、収集できるインテリジェンスが限られ、重要なインサイトを得られる可能性が低下します。
表 1.一般的な顧客および市場インテリジェンス情報と情報源。
情報の種別 |
活動と情報源 |
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顧客 Intel |
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マーケティング Intel |
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お客様や市場に関する情報の分析と共有
クラス最高の企業はインテリジェンスを共有することによる次のような利点を理解しています。
- 会社全体の意思決定が向上する。
- 組織全体で共通の状況認識を持つことで、個人や部門が連携できる。
- 学習をサポートする。
クラス最高の企業はステークホルダーが必要なときに必要な情報にアクセスしやすいように、システムや人材を配置します。これは、情報をリポジトリに投げ入れて他の人がそれを見つけることを期待したり、使用可能な形式にするために他の人が複雑なスプレッドシート操作を実行することを期待したり、アクセスを一部の人のみに制限したりするのとは対照的です。そのようなやり方をする人もいますが、私たちはもっとうまくできます。
会社全体でインテリジェンスを共有することは 1 回だけで完了する活動ではなく、継続的な取り組みや注意が必要であることを組織内の人に教育する必要があるかもしれません。
また、情報を共有するには、誰かが情報の流れを促進し、情報を検索可能にし、ユーザー権限を付与し、プッシュ取得とプル取得の両方を有効にし、コラボレーションを推奨し、Einstein Analytics のようなツールを使用して人々が情報からインサイトを生成できるようにする必要があります。
意思決定とアクションの実行
ほとんどの組織では、情報を共有して、あとはうまくいくだろうと思うだけでは不十分です。実際には、お客様と市場の成功のために慎重なビジネス判断を下し、アクションを実行する必要があります。
そのためには、インテリジェンスを慎重に解釈し、創造性とビジョンを活かして実行可能な計画を作成する必要があります。多くの場合、データからは適切な意思決定やアクションは明らかではありません。たとえば、お客様は自分が何を求めているかを知っているとは限らず、ニーズを表現するのが難しいこともあります。または、市場動向の大きな変化が最初は明らかではないこともあります。つまり、意思決定は難しい場合があるということです。インテリジェンスが 100% 完璧であることはまずないからです。
意思決定が下された後には、組織は滞りなく実行することに集中する必要があります。ご存じのとおり、意思決定がどんなに的確でも実行に不備があるよりは、意思決定がまあまあ適切でも滞りなく実行できる方がはるかに望ましいものです。
まとめ
システム管理者として、皆さんは 3 つの基本的な顧客および市場主導型活動で重要な役割を果たします。Salesforce ソリューションが適切に設計、実装されれば、お客様に関する重要なインサイトやトレンドが得られ、市場インサイトを現場や内部の関係者と共有し、役員の意思決定に役立つレポートやダッシュボードを提供できます。皆さんはインテリジェンスビジネスに従事しています。この後の単元では、次のステップを実行しましょう。