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取引先責任者の役割とソフトクレジットの管理

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • NPSP でハードクレジットとソフトクレジットに取引先責任者の役割をどう使用するかを説明する。
  • 取引先責任者の役割を追加および編集する。
  • ソフトクレジットを追加および編集する。

1 回のパーティで多数の支援

架空の非営利団体 No More Homelessness (NMH) の理事である Robert Bullard が開いたホームパーティは大成功に終わりました。NMH の元クライアントをはじめ、旧会員、熱心なボランティアから支援者となった人々、Robert と同僚の理事、地元地域の人々など、さまざまな賛助者が参加しており、NMH のスタッフ陣は興奮しました。とても楽しい経験をしただけではなく、NMH の支援者開発と資金調達の取り組みにおいて、すべてのチームメンバーが重要であるという NMH の信念を強める結果となりました。 

Robert のホームパーティについて深く考えてみて、NMH チームは NMH にはいかに多くのインフルエンサーと擁護者がいるかを認識しました。さまざまな賛助者が無数の見込み支援者に支援を依頼することができるのです。ボランティア主導の NMH アドボカシーワークショップ、NMH 旧会員を迎えた講演会、Robert が開いたパーティのような資金調達イベントなどがあります。

そのため、NMH では、コミュニケーション・支持、開発、プログラム管理の全チームが支援ソフトクレジット管理プロセスについて理解しています。NMH はソフトクレジットを使用して、他の個人または組織による支援を依頼したことに対し、これらのインフルエンサーにクレジットを付与できます。 

NMH 開発担当者の Sofia Rivera と一緒に、Robert のパーティで集まった支援を Nonprofit Success Pack (NPSP) に入力しながら、ソフトクレジットをどのように使用するか見てみましょう。   

ソフトクレジットの基本

Sofia は NPSP を使用して、Robert のパーティの成果として集まった支援を Salesforce に入力しました。Robert が個人的にすべての支援を行ったわけではありませんが、NMH はこれらの支援を依頼したことに対しクレジットを付与したいと考えています。

ソフトクレジットを使用すると、Sofia は支援を 2 回集計することなく Robert と法的な支援者を認識できるようになります。非営利団体では、支援者以外の誰かに敬意を表す支援、誰かを追悼する支援、または誰かに依頼による支援にもソフトクレジットを使用します。この場合、Sofia は Robert に影響されたすべての支援を確実に追跡したいと考えています。それは、各理事に年間の「寄付または寄付集め」の目標があるからです。NPSP でソフトクレジットを使用すると、Sofia と他の NMH チームは Robert の総額を簡単に追跡してレポートでできます。

NPSP では、ソフトクレジットとソフトクレジット積み上げ集計 (さまざまなカテゴリのソフトクレジットの集計総額) が取引先責任者レコードで追跡されます。NPSP には、デフォルトで多くのソフトクレジット積み上げ集計が含まれています。カスタマイズ可能な積み上げ集計を使用している場合、システム管理者はさらにソフトクレジット積み上げ集計を追加できます。たとえば、世帯のすべての取引先責任者のソフトクレジットを集計し、必要に応じてその世帯取引先に積み上げ集計するものなどです。

取引先責任者レコードの詳細に含まれるソフトクレジット合計

ソフトクレジットによって、支援者エンゲージメントをより包括的に把握できますが、ソフトクレジットの指定方法はどう判断するのでしょうか? 誰がいつ受け取るのでしょうか?

NMH にはインフルエンサーや擁護者の役割を果たすさまざまな賛助者がいます。複数の主催者が関わるイベントやワークショップシリーズなど、イベントが複雑になれば、ソフトクレジットの指定が複雑になる場合があります。この疑問に答え、NPSP でソフトクレジットがどう機能するかをより深く理解するには、商談取引先責任者の役割について理解する必要があります。

ソフトクレジットと商談取引先責任者の役割

商談取引先責任者の役割とは、読んで字の如く、特定の商談レコードの取引先責任者に割り当てる役割のことです。熱心な NMH ボランティアであり、擁護者であり、支援者である Candace Evans が Robert Bullard の活動資金集めパーティに参加して支援を行った場合、Candace が商談の支援者ですが、Robert は支援依頼者とみなすことができます。

Candace と Robert のどちらにも、支援の確保において果たした役割があるため、NMH 組織では、この両方の取引先責任者と、それぞれの異なる支援を商談レコード上に記録する必要があります。

NPSP には、商談取引先責任者の役割として、Decision Maker (意思決定者)、Donor (支援者)、Household Member (世帯メンバー)、Influencer (インフルエンサー) などが含まれています。完全なリストについては、Salesforce ヘルプの記事「Configure Automated and Manual Soft Credits (自動ソフトクレジットと手動ソフトクレジットの設定)」を参照してください。

使用の一貫性とデータの正確性を確保するために、資金調達チームはこれらの役割の定義と割り当て方法を統一しました。あなたの非営利団体でも同様のことを行ってください。システム管理者は、追加のカスタム役割を作成して、特定の組織ニーズを満たすこともできます。たとえば、NMH では「Foundation Program Officer (財団プログラム責任者)」の新しい取引先責任者の役割を作成して、特定の助成金商談でプログラム責任者を追跡できるようにしました。

NPSP では、複数の取引先責任者と複数の商談を別々に世帯取引先または組織取引先に関連付けることができます。ただし、商談と取引先責任者をつなぐのは商談取引先責任者の役割です。これは重要なつながりで、商談から取引先責任者および世帯レコードに支援情報を関連付けられるようにします。商談取引先責任者の役割がないと、その情報は取引先レコード (NPSP では世帯) にしか関連付けられません。

[世帯] 取引先モデルを示す図。

ソフトクレジットは商談取引先責任者の役割に基づいて割り当てられます。NPSP はソフトクレジットを作成するときに、取引先責任者ではなく取引先責任者の役割を使用します。ソフトクレジットの設定が少しややこしくなるのはこの点です。システム管理者が、ソフトクレジットを受け取るように商談取引先責任者の役割を設定すると、その商談取引先責任者の役割に割り当てられた取引先責任者は誰でもソフトクレジットを受け取ります。システム管理者が、ソフトクレジットを受け取るように商談取引先責任者の役割を設定しないと、その商談取引先責任者の役割に割り当てられた取引先責任者はソフトクレジットを受け取りません。

再び Sofia と一緒に Candace の $100 の寄付を入力し、商談レコードの [取引先責任者の役割] 関連リストを見てみましょう。

Sofia は次のように割り当てます。

  • Candace Evans は支援者 (ハードクレジット)
  • Robert Bullard は支援依頼者 (ソフトクレジット)
  • Calvin Wong は Candace の世帯メンバー (ソフトクレジット)

商談レコードに取引先責任者とその役割が表示されています。

Robert の取引先責任者ページの [ソフトクレジット合計] 積み上げ集計セクションにも、Candace の支援が追加されています。NPSP は夜間一括処理でソフトクレジット積み上げ集計を計算するため、システム管理者に依頼して手動で強制的に再計算しない限り、ソフトクレジット積み上げ集計の更新をリアルタイムで実際に確認することはありません。また、システム管理者に依頼して、1 つのレコードの積み上げ集計を再計算する [積み上げ集計の再計算] ボタンを取引先責任者に追加してもらうこともできます。

合計に積み上げ集計されたソフトクレジット項目が表示された取引先責任者レコード

この場合では、[Solicitor (支援依頼者)] 取引先責任者の役割がソフトクレジットを受け取るように設定することが重要です。そうしないと、Robert のソフトクレジット項目でデータが取得されません。ソフトクレジットが意図したとおりに機能しない場合は、システム管理者に設定を確認するように依頼してください。

ある取引先責任者の役割に対してソフトクレジットを認識しない場合や、ある商談レコードタイプをソフトクレジット計算から除外する場合 (現物支援など) があります。そうした設定もシステム管理者が管理しています。システム管理者が、どの役割とレコードタイプがソフトクレジットを受け取るか、受け取らないかを決定します。

少し時間を取って、主要な点を再確認しましょう。

  • NPSP は商談取引先責任者の役割に基づいてソフトクレジットを計算します。
  • システム管理者は [NPSP Settings (NPSP 設定)] で商談取引先責任者の役割がソフトクレジットを受け取るかどうかを設定します。
  • システム管理者は、ソフトクレジット計算から特定の商談レコードタイプまたは商談種別を除外できます。

基本を理解したところで、次の単元ではソフトクレジットを作成して管理する方法を学習します。

リソース

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