D2C チームをまとめる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- チームが D2C の計画を立てるのに役立つ方法を識別する。
- シームレスな D2C 体験のための基本的な戦略を適用する。
D2C の計画を立てる
夢を実現するにはチームワークが必要です。チーム (従業員とパートナーの両方を含む) が D2C の計画を立てるのに役立つ方法を見てみましょう。
最初に、チーム構造を計画します。D2C 戦略を実行するための標準的な構造はありません。専任の e コマースチームを作る企業も、既存のロールが責務を担う企業もあります。成長が最優先の場合、デジタル業務と卸売業務は分ける方が妥当です。独立した D2C チームがチャネルの収益目標、マーケティングの会話の評価指標、デジタル業務の所有者になることがあります。
チームのロールと責任を定義するときには次の質問を考慮します。
- どのように成功を測定するのか?
- どのように意思決定を下すのか?
- どのように活動を優先度付けするのか?
- 誰が最終的な成果物を決めるのか?
- 誰がどの責任を負うのか?
- チームメンバー間の引き継ぎプロセスはどのようになるのか?
次に、成果を促進するワークフローに重点を置いてチーム構造をまとめます。そうしないと組織計画タスクが複雑になります。ワークフローを明確にしてリソースと活動を最適に割り当てます。
社内の支持者を見つけます。支持者候補に D2C で何が得られるかを説明します。D2C 移行のメリットが最も大きいチームから始め、次に、IT や財務など、このチャネルの構築に必要な協力者に説明します。従業員に計画を理解して変更に尽力してもらうための鍵は、コミュニケーションです。
適切なテクノロジーパートナーを選定します。適切なパートナーはチームを補強し、ビジネスを深く理解して成功に寄与します。D2C 移行の一環として、サイト構築の中核となるコマースソリューションを特定する必要があります。
ベンダー選定にあたり、次の点を考慮します。
- このコマースソリューションで進める場合、自社固有のビジネスニーズに対応できるだけの柔軟性と俊敏性があるか?
- このソリューションでは市場投入までのスピードが保証され、迅速な実装が可能か?
- このソリューションで信頼とセキュリティが確保されるか?
- このソリューションではあらゆるタッチポイントのデータへのアクセスにより 360 度の視点が提供されるか?
- ビジネスマネージャーは継続的な IT サポートなしでプラットフォームの使用方法を理解できるか?
- 教育サポートやトレーニングが提供されているか?
- パフォーマンスを最適化するための定期的な評価やビジネスレビューがあるか?
適切なパートナーシップがあれば、サイト開始までと開始後の両方で拡張や円滑な運用へのサポートが得られます。
Salesforce では、ソリューションインテグレーターや認定パートナーを利用でき、パートナーエコシステムを使用して複数のサードパーティプラットフォームにブランドを拡張できます。これはあらゆるチャネルで消費者に対応するために必要なことです。この方法で、ビジネス目標に向けて進み、先を見越して推奨事項を採用し提供してビジネス価値を促進し、エコシステム全体を利用することができます。
顧客向けにシンプルにする
シームレスな体験を計画して顧客のショッピングをシンプルにします。D2C 移行では、サイトの見つけ方から、優先する支払方法、チェックアウト、カスタマーサービスにいたるまで消費者に選択肢を提示できるように、業務、本番環境、サービスを計画する必要があります。
シームレスな顧客体験のヒントを紹介します。
サイト体験を最終消費者向けに最適化します。
- サイトを見つけやすくするための検索エンジン最適化 (SEO) 戦略を作成する。
- 適切な商品が表示されるマーチャンダイジングを実装する。
- 柔軟な支払方法のある取引要素を追加する。
- 消費者が配送方法と返品方法 (オンラインまたは該当する場合は店舗) を選択できる注文管理システムと注文履行で構成する。
- サードパーティの履行パートナーと協力して個々の注文を処理できるようにインフラストラクチャと業務を調整する。
人を惹きつけ、有益な情報を提供し、関連性のあるメッセージを作成します。
- 有料の広告キャンペーン、ソーシャルメディア、パートナーシップなどを通じてブランドの支持者にリーチする。
- 一貫したコンテンツ作成間隔を確立する。オーディエンスターゲティングを使用してデジタル広告、ソーシャルメディア、メールチャネル用のクリエイティブ計画を作成する。
- 消費者ジャーニー (認知、エンゲージメント、リターゲティング、購入、ロイヤルティ) を進める。
あらゆるチャネルで上質のサービスを有効にします。
- セルフサービスおよびコミュニティポータルで消費者が自ら活動できる。
- オンサイトチャット、SMS、ソーシャルメッセンジャーにサービスを組み込む。
- 迅速にケースを解決できるようにサービスエージェントをトレーニングし、顧客満足度を高める。
D2C で最も重要なのは消費者と、消費者を理解するための 360 度の視点です。これでビジネス側での準備方法がわかりました。次の単元では消費者への理解を深める方法について考えます。