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独自データを使用した新規顧客の獲得

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 類似オーディエンスとは何かを説明する。
  • 類似オーディエンスへの広告は会社にとってどのような利点があるのかを説明する。
  • 「常にオン」のリード生成機構の価値を説明する。

はじめに

広告は顧客のライフサイクル全体を通して重要な役割を果たします。その最大の貢献の 1 つは、元の購入ファネルへと新規顧客を常に導くことです。CMO に「今月、現在の最優良顧客と同じように行動する顧客をさらに獲得できました」と報告できることが理想です。それにはどうすればよいでしょうか?

類似オーディエンスで新規顧客を見つける

新規顧客を獲得する良い方法の 1 つは、類似オーディエンスに広告を表示することです。

類似オーディエンスとはその名のとおり、あるグループ (最優良顧客など) と同じように行動する人々のグループです。このオーディエンスは、さまざまなプラットフォームで作成できます。Facebook では自動的にこのようなオーディエンスが作成されます。Google のプラットフォームを使用することもできます (「類似ユーザー」という機能を使用)。または Marketing Cloud Engagement Advertising で Einstein 搭載モデルを使用し、独自のデータに基づいて Salesforce に類似オーディエンスを作成させることもできます。

シードオーディエンスは、近接類似オーディエンスと広範類似オーディエンスという 2 つの異なる類似オーディエンスとなります。

Marketing Cloud Engagement Advertising

Marketing Cloud Engagement Advertising では、独自のファーストパーティ顧客データを使用し、データをセキュアにスクランブルして匿名性を維持し、Facebook や Google のようなプラットフォームに送信することで、広告の表示や類似オーディエンスの作成ができます。このスクランブルはハッシュ化と呼ばれ、Salesforce では SHA-256 というアルゴリズムを使用してデータのスクランブルを解除できないようにしています。

Facebook と Google は、ハッシュ化されたデータを独自に保有するすべての顧客情報のハッシュと比較します。2 つのハッシュが一致したら、個人に対して広告を表示できます。顧客データが、Salesforce のセキュアな環境から離れることは一切ありません。

マーケティング担当者にとって最も一般的な獲得ユースケースの 1 つは、メール購読者またはプロスペクトベースを拡大して、最終的に有料顧客へのコンバージョンを図ることです。

たとえば、ニュースレター購読者を増やしたいとします。ただし、誰でもいいというわけではありません。最優良購読者と類似した人を見つける必要があります。そのためにはまず、優良購読者の特性を定義する必要があります。次のようなさまざまな要素を調べることができます。

  • 顧客がすでに購読しているニュースレターは?
  • 開封したメールは?
  • クリックしたリンクは?
  • 購入履歴 (特にメールで示したアイテム)

これで、理想の購読者に類似した新しいオーディエンスセグメントを引き付けることに集中して取り組めます。

これと同じ考え方を、他の種類の新規顧客を見つける場合にも適用できます。

蒸留酒を製造販売する企業 Pernod Ricard は、最優良顧客の類似オーディエンスを作成して劇的な成果を出しました。同社にとって最大の恩恵は、リードが適切に評価されて、コンテンツとターゲットオーディエンスとの関連性が高くなったことです。その結果、わずか 11 週間で、46,000 の純新規のリードを獲得しました。これは期待していた数の 3 倍です! しかも、フォローアップメールの開封率は 43% ~ 77% でした 

「常にオン」のリード生成

類似オーディエンスの使用は、特定の顧客セグメントに似ている、新規リードを見つけるための優れた戦術です。ただし、本当の利点は、類似オーディエンスとプロスペクトへの育成広告とを組み合わせて、獲得活動を「常にオン」のリード生成機構へと変化させるのに役立つことです。

長年にわたって、質素なリード収集フォームが B2B マーケティング担当者の基本的手段でした。こうしたフォームでは、Web セミナーや電子書籍など、特定のコンテンツと引き換えにプロスペクトの連絡先情報を収集します。当然、すべてのマーケティング担当者はできるだけ多くのリードが顧客になることを望んでいます。それでも、自らのリード生成活動が成功であると回答した B2B マーケティング担当者はわずかです。

これはなぜでしょうか?

問題の一部は、この単元の冒頭の説明とは異なり、多くのマーケティング担当者にとって、広告は他の購入ファネルにつながっていないということです。

そのため、リード生成活動によって新規顧客を獲得し、収益が増加するかどうかをマーケティング担当者が判断しづらくなります。これを解決する 1 つの方法は、Salesforce に自動的に統合されるリード生成フォームを使用することです。フォームは、自社サイトで Account Engagement などの製品を使用してホストするか、Facebook リード獲得広告や Salesforce Lead Capture アプリケーションを使用して収集します。これらのフォームは、オーディエンスおよびプロスペクトのアイデンティティに基づいてターゲティングする必要があります。そうすることで、最初の広告クリックから数週間または数か月が経っていても、営業チームとマーケティングチームは、コンバージョンしたリードとそうでないリードを把握できます。そのデータを継続的にファネルの上部に戻してフィードし、コンバージョンしたリードの類似オーディエンスに広告を表示することで、その購入ファネルを次の図のような好循環にすることができます。

円環状の複数の矢印で用語がつながっています。獲得: クローズリードに似た人々に広告を表示する、育成: メールと広告とを組み合わせて育成する、クローズ: 新規ビジネスをすばやく成立させてインサイトを得る。

CRM データを使用して類似オーディエンスとリード獲得広告を組み合わせれば、効果的な「常にオン」のリード生成機構を構築できます。この機能があれば、最優良顧客とよく似た人々の獲得を増大させながら、広告予算の ROI を改善することができます。

リードの育成から成功へ

これで数千に及ぶ高評価の新規リードを獲得できました。次はどうしますか? このままコンバージョンまでエンゲージし続けるにはどうすればよいでしょうか?

B2B マーケティング担当者にとっては特に、リードは貴重で、獲得に多くの費用を割くことになる存在です。そのため、マーケティング担当者はどうしてもリードを最大限に活用する必要があります。リードコンバージョン率を数パーセントでも増やすことができれば、会社の最終損益にすばらしい結果をもたらすことができます。

これを最も効果的に行うには、マルチチャネル戦略を実施します。B2B ソフトウェア企業 Fonteva の例を紹介しましょう。

Fonteva では、既存プロスペクトの育成に使用していたメールキャンペーンのエンゲージメント率を高める必要がありました。組み合わせに広告を追加することで、これを実現したのです。メールで顧客とコミュニケーションするだけではなく、Marketing Cloud Engagement Advertising を使用して Facebook で顧客にリーチしました。そうすることで、同社の応答率は 25% から 50% に上昇しました。

皆さんの「why」が、ビジネスの成長、リード生成活動の最適化、ROI の改善のいずれであっても、確かなことが一つあります。広告にオーディエンスベースのアプローチを取り入れ、それをマルチチャネル戦略に組み込むことが定番の成功する戦略であるということです。

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