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広告を使用した既存顧客とのつながり

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 広告でメールの効果がどう高まるのかについて説明する。
  • 不適切なタイミングの不適切な広告で顧客に不快な思いをさせないようにする方法を理解する。
  • 最高の ROI を得るために広告予算をどう最適化するのかを理解する。
  • オーディエンス戦略をビジネスに適用する方法を理解する。

はじめに

マーケティングや広告の仕事は、誰かが顧客になった時点で終わるわけではありません。苦労して獲得した顧客がブランドとエンゲージし続けるようにする必要があります。この単元では、広告イニシアチブを、メールコミュニケーション、顧客マーケティング、カスタマーサービスなど他の販売後の活動と連携させる方法を学習します。

メールと広告の組み合わせによる効果

マーケティング担当者が痛感しているように、メールキャンペーンがどれほどすばらしい (と自分では思う) ものでも、開封率の平均はおそらく 20% 程度といったところです。つまり、100 万人に毎週メールオファーを送信した場合、そのうちの 80 万人はオファーを見もしないのです。

どうすればメールの効果を高めて、メッセージを今よりも多くの人に届けることができるのでしょうか? 広告を追加しましょう。メールキャンペーンと広告キャンペーンを連携させることで、3 つの重要な成果を得ることができます (Salesforce が Facebook と実施した調査を参照)。具体的には次のような効果がありました。

  • マルチチャネルで認知されることによって、メールメッセージのリーチが 77% 増加しました。
  • CRM を活かした広告によって、質の高いリードを取り込み、それらのリードをカスタマイズしたジャーニーに追加することで、メールの開封率が 43% 以上に改善しました。
  • メールクリック率が増加し、受信者がオファーに対してアクションを起こす可能性が高まりました。メールと広告の両方を見た人は、メールだけを見た人よりも購入の可能性が 22% 高くなりました。

既存顧客の再エンゲージ

どうなれば理想的でしょうか? すべての顧客がコンテンツに配置した情報を 1 つ残らず読んでくれることですか? 残念ながら、それは現実的ではありません。マーケティング担当者が直面する重要な課題は、動きのない顧客を再エンゲージすることです。多くの労力と費用をかけて購読者ベースは構築できています。では、リードがメールを開封しなかったときや、既存顧客がエンゲージしなくなったときにできることは何でしょうか?

広告を使用して、そうした顧客を再エンゲージすることです。Facebook、Instagram、YouTube のようなサイトなど、そうした顧客が過ごす場所に広告を配置します。

広告による再エンゲージメントは、メールプログラムの整合性を守る良い方法でもあります。ヘルスケアプロバイダーが、既存顧客を対象にして新しい機能やオファリングの認知および教育キャンペーンを実施するとします。これがスパムにならないようにしつつ、新しいカイロプラクターやヨガスタジオを確実に知ってもらう必要があります。広告を使用すると、スパムメールを送信してメールプログラムをリスクにさらすことなく、メールを開かない患者にもリーチできます。

これは、適切な人に向けて適切なコンテンツを適切なタイミングで送ることで、離れた顧客とブランドを再びつなく方法の 1 つです。

たとえば、Google で顧客が商品を検索したとき、それは次のような人である可能性があります。

  • 初期フェーズの購入者
  • 既存のロイヤルティメンバー
  • 以前の購入者
  • 未評価または購入に関心がない

ただし、ブランドは広告で応答するとき、たいていは次のようにします。

  • 同じ広告をすべての人に表示する
  • 広告自体に同じ金額を支払う
  • クロスプロモーションについて説明しない
  • 最近のサービスの問題を考慮しない

顧客データで顧客離れを防ぐことができます。

顧客への広告の抑制

ここまでは、多くのプロスペクトと顧客を見つけてエンゲージする方法について説明してきました。ただし、リーチを増やすだけでは十分ではない場合があります。広告を表示すべきではない人も把握する必要があります。

小売ビジネスで不快な体験をした顧客がいるとします。特別注文したアイテムが予定どおりに届かなかった、配送時に破損していた、あやまって過剰請求された、などです。彼らが何よりも見たくないのは、その企業の商品がどれほど優れているかを伝え、すぐに購入するように呼びかける広告でしょう。

顧客が商品への不満や苦情を寄せた場合、企業はカスタマーサービスや商品の機能強化で顧客の満足度を改善しようとします。ただし、マーケティングも同じように重要です。たとえば、過去 30 日間にサポートに連絡した顧客や、カスタマーサービスチケットをオープンした顧客に対して広告を抑制できます。

この「抑制」を、顧客が広告の表示を望まないと思われる他のシナリオに適用できます。たとえば、すでにそのオファーを利用している顧客や、新規獲得キャンペーンを実施しているときの既存顧客などです。

広告の抑制によって、企業が不適切な広告を不適切なタイミングで表示して顧客に不快な思いをさせないようにするだけで、数百万ドルを節約できるうえに、顧客の満足度も高めることができます。

予算の最大活用

どの企業も注意を払っており、改善しようとしているもう 1 つの主要な指標が、ROAS (広告費用対効果) の向上です。

前の小売の例で、企業が広告にオーディエンスベースのアプローチを採用してメディア費用を最適化する方法には、どのようなものがあるでしょうか?

まず、さまざまなオーディエンスに関して支払う費用を増やす (減らす) ことができます。おそらく、注文金額が常に 50 ドル以上の顧客にかける費用を増やし、購入金額がそれよりも少ない顧客にかける費用は減らすことになるでしょう。または、未知の人々よりもロイヤルカスタマーに多額の入札をするかもしれません。

別の例として、顧客とプロスペクトは多くの場合、Google を使用して企業のブランドに関する情報を直接検索します。顧客がすでに有効なアカウントを持っている場合、広告クリックに費用をかけることに意味はなさそうです。そのような費用をかけずとも、顧客が検索したときに最初に表示されるようにして、クリックしてもらう方が理にかなうかもしれません。一方で、初めて企業の名前を知ったような人を対象とする場合は、広告クリックに費用をかけることにも高い価値があるでしょう! 結局のところ、ROAS 改善への鍵となるのは、どのオーディエンスから良い ROI が得られるのかを判別し、それに基づいて入札戦略を策定することです。

実際のオーディエンス戦略

ここまで多くの情報を取り上げました。それをまとめましょう。実際のオーディエンス戦略がどうなるのかを説明するために、仮想の例を見ていきましょう。

メモ

Advertising Studio は Marketing Cloud Engagement Advertising という名称に変更されました。この移行期間中は、Advertising Studio の名称が使用されていることがあります。

動画で取り上げたシナリオの 1 つを詳しく見てみましょう。使用事例、商品、サブセグメント、チャネルに基づくオーディエンス数の計算方法についての、動画コンテンツによる視覚的な説明。

Northern Trail Outfitters は、ごく一般的なマーケティング目標を立てています。これらの目標を達成するには、次の基準によるセグメント化が必要です。

  • 企業が関心を持つ 3 つの主要な使用事例: 最優良顧客の類似オーディエンスを獲得する、既存顧客にアップセルする、アップセルオファーをすでに利用した顧客には広告を抑制する
  • 3 種類の商品カテゴリ: 手袋、ジャケット、靴
  • 追加のサブセグメント: 購入のリーセンシー、アクティビティ、アカウントの規模
  • 広告を表示する 3 つのチャネル: Google、Instagram、LinkedIn

この戦略に必要なオーディエンスの数を求めるには、かけ算をするだけです。

3 使用事例× 3 商品カテゴリ× 3 サブセグメント× 3 広告チャネル = 81 オーディエンス

このように、戦略的使用事例ごとに適切な数のオーディエンスを設定することは、広告プログラムの成功にとって非常に重要です。

マーケティング目標が、獲得、エンゲージメント、維持、最適化のいずれでも「who」を理解し、顧客データに基づいて戦略的にオーディエンスを定義することが、ROI と顧客満足度を高めるための第 1 歩となります。

リソース

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