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営業へのデザイン思考の適用

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • デザイン思考によって現在の営業上の課題をどのように解決できるかを説明する。
  • デザイン思考によって、関心や信頼がどのように促進されるかを説明する。
  • 顧客に適したソリューションを見つけるためにデザイン思考が役立つ方法を挙げる。

顧客に重点を置くことを見失いがち

販売は非常に進歩しています。営業担当は、顧客の関心を予測するテクノロジー (予測分析) や主要な取引先責任者にアクセスできるテクノロジー (自動アウトリーチアプリケーション) などの新しいテクノロジーの恩恵を受けています。同時に、販売はこれまで以上に困難になっています。

購入者もテクノロジーを利用して自分で調査や意思決定を行っています。購入プロセスでは、より多くの関係者が意思決定に関与するようになり、その管理はサードパーティや調達チームが行っていることがよくあります。つまり、営業の複雑度が大幅に高まりました。

また、営業担当は、販売する商品、サービス、ソリューションに気を取られやすくなっています。

  • ほとんどの営業担当は、商品やサービスに関する継続的なトレーニングを受けています。
  • 営業担当は説明に関するトレーニングを受けています。
  • 営業担当は販売目標に対する責任を負っていて、顧客取引先に関する進捗予測を提供することを頻繁に求められます。
  • 営業担当は、売上や獲得した数値に対して報奨を得るようになっていて、パートナーシップの度合や顧客との関係の深さは報奨の対象になりません。

これらのすべてが、営業担当が自分の会社にばかり目を向け、顧客のビジネス上の問題に集中できない要因になっています。

デザイン思考によって信頼されるアドバイザーになる

顧客と一緒に座っている 2 人の営業担当

デザイン思考によって、営業担当はこの複雑さに対処するための原則とさまざまなツールを入手できます。また、ソリューションに対する顧客の関心とエンゲージメントを高めるためにも役立ちます。第一に、顧客のエンドユーザーに注目することによって、営業担当は顧客のビジネスについて重要な観点をすばやく知ることができます。顧客のビジネスで使われている言葉を短期間で習得できるのに加えて、顧客の強みや改善の余地に関するインサイトも得ることができます。

第二に、営業担当はこれらのインサイトを共有することによって差別化を図り、信頼を築くことができます。一部の意思決定者は自社のビジネスの最前線に携わっていないために、追求できる問題や機会を完全に理解または認識していないこともあります。これらの観点を提供することによって、すべての関係者の意思統一を図り、士気を高めることができます。なんといっても、その全員が最も重要な関係者であるエンドユーザーをサポートするために存在しているからです。

顧客と一緒に実装と反復を行う

営業担当が意思決定とエンゲージメントを促進することに成功すれば、ソリューションのアイデアに移行するのが容易になります。最初の単元の協力的なソリューション作成手法を思い出してください。デザイン思考は、ソリューションに向けた勢いを生み出し、維持するのに役立ちます。意思決定者があらゆるリスクを最小化してすべての望ましい成果を最適化できる理想的なソリューションを作成しようとしたためにソリューションが遅れることがよくあります。そのような高すぎる標準を設定してしまうと、営業担当が対応するのはほぼ不可能です。一方、小さいところから始めて、一緒にすばやくアイデアを修正していけば、実現可能で実行可能なソリューションに向けて進むことができます。

デザイン思考手法を採用することによって、営業担当は小規模なソリューションやソリューションのサブセットを提案できます。このようなソリューションでは顧客が実装または試行することによって自信をつけることができます。これによって顧客との関係の基盤ができるため、最初に顧客が思い描いていたような大きなソリューションに向けて進んでいくことができます。1 つの完璧なソリューションから、顧客が試したり反復したりできるソリューションへとシフトすることで、営業担当は特に大きくて複雑なソリューション商談への推進力を大幅に高めることができます。

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