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販売予測データの作成方法を学ぶ

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 高度な取引先販売予測に関するさまざまな用語や概念について説明する。
  • 販売予測フレームワークの基本を説明する。
  • データ処理エンジンに関するさまざまな用語や概念について説明する。
  • データ処理エンジンが高度な取引先販売予測で機能するしくみを説明する。

これまでの Rayler Parts のストーリー

建設機器および重機メーカーである Rayler Parts では、Manufacturing Cloud の利用に成功しています。高度な取引先販売予測によって、営業チームと業務チームは柔軟で詳細な販売予測を作成できます。ビジネスは急速に成長しており、取引先マネージャーは販売予測をさらに改善するための新しい要件を常に検討しています。すでにデータ処理エンジン (DPE) を使用することで、データを変換し、取引先販売予測を作成する複雑な計算を自動化できていますが、さらに多くの機能が求められています。

Rayler Parts では、産業と消費者の 2 つのビジネスユニットが商品を販売しています。各ビジネスユニットの販売予測要件は異なります。Cindy はこの要件を満たすために、2 つのビジネスユニット用に 2 つの販売予測セットを作成し、各セットでユニット固有の設定を指定しました。 

このモジュールでは、Cindy と一緒に、データ処理エンジンツールについて調べ、このツールが販売予測でどのような役割を果たすかを学習します。 

高度な取引先販売予測についての簡単なおさらい

Cindy は販売予測をカスタマイズすることについて考えることが多くなっています。それには、販売予測の計算に使用される DPE テンプレートのカスタマイズが必要です。その前に彼女は、高度な取引先販売予測の基本概念について確認します。 

  • 販売予測グリッドに表示される内容はどのように決定されるか?
    高度な取引先販売予測セットには販売予測がどのようなものになるかを決定する設定が含まれています。
  • 販売予測値はどのように計算されるか?
    DPE 定義には販売予測データを計算するための計算ロジックが含まれています。
  • 各期間の販売予測データはどこに保存されるか?
    高度な取引先販売予測結果オブジェクトの個別のレコードとして、各期間の販売予測データが保持されます。販売予測の基準とディメンションはこのオブジェクトの項目として使用されます。
  • 特定の取引先の販売予測データはどこに表示されるか?
    高度な取引先販売予測セットパートナーレコードに各取引先の販売予測データが保持されます。このレコードは、高度な取引先販売予測セット (販売予測の設定) と取引先の連結を表します。

取引先販売予測では販売予測は期間と商品でのみ集計されますが、高度な取引先販売予測では納入先の場所や販売チャネルなどの複数のディメンションで販売予測データがグループ化されて集計されます。 

さらに、組織全体に 1 つの設定を使用するのではなく、異なる取引先グループに別個の販売予測セットを作成して設定を定義できます。販売予測セットを使用すると、地域、ビジネスユニット、その他の任意の論理的グループに固有の販売予測設定をすべて定義できます。販売予測セットで行った選択によって、販売予測グリッドの表示方法が決まります。 

DPE の役割と DPE が高度な取引先販売予測にもたらす価値を理解しておくことが重要です。次に Cindy は販売予測のしくみについて調べ、DPE が重要なツールである理由を確認します。

販売予測フレームワークの基本

取引先の販売予測がテーブルであると考えてください。テーブルの販売予測基準で、これによってビジネスパフォーマンスの概要が定義されます。このような行は販売予測評価指標と呼ばれ、商談数量、販売計画数量、注文数量などがこれに該当します。設定可能な販売予測セットでは、返品注文率や割引合計などのビジネス固有の基準も追加できます。このようなカスタム評価指標値は、予測数量や予測収益の最終的な値を計算するために使用されます。また、ビジネスの他の側面を可視化するためにも使用できます。 

販売予測テーブルの販売予測ディメンションです。これはデータのグループ化と集計の基準となるパラメーターです。そのため、各時期の販売予測データを商品カテゴリや場所によってグループ化したい場合、それが販売予測ディメンションです。 

販売予測テーブルで、販売予測基準は行として機能し、販売予測ディメンションは列として機能する。

ご想像のとおり、販売予測テーブルの設定は難しい場合があります。そのため、Manufacturing Cloud では、高度な取引先販売予測結果オブジェクトという定義済みのテーブルが用意されています。これは基準とディメンションが項目として用意されている販売予測のレシピのようなものだと考えてください。このオブジェクトをそのまま使用したり、新しい項目を追加したり、不要な項目を削除したりできます。さらに、カスタムオブジェクトを使用する場合は、高度な取引先販売予測結果オブジェクトを参照として使用できます。

データ処理エンジンとは?

Cindy は販売予測データが高度な取引先販売予測結果オブジェクトに保持されていることを理解しました。項目はディメンションと評価指標で構成されます。では、評価指標の値はどのように計算されるのでしょうか? また、その値は高度な取引先販売予測結果レコードにどのように入力されるのでしょうか? そこで登場するのがデータ処理エンジンです。まず、いくつかの用語について説明します。

  • DPE 定義とは、データを変換するために使用される正確なレシピです。
  • DPE テンプレートとは、事前作成された変換レシピです。Manufacturing Cloud には DPE テンプレートが用意されており、それをコピーして作業を開始できます。
  • DPE ノードとは、レシピ内の要素またはステップです。ノードでは、ソースオブジェクトを定義するか、データに対してアクションを実行できます。
  • DPE 定義は主にフローを介して組織内のジョブとして実行され、それによって販売予測評価指標値が計算されます。

DPE と高度な取引先販売予測

ETL (抽出、変換、読み込み) ツールは、料理本のレシピを作成するのと似たデータインテグレーションプロセスです。つながりのない供給源から材料を集め、材料を組み合わせて混ぜることで味を変え、本に追加することでレシピを最終決定します。同じように、データ処理エンジンは組織内のデータを取得して、それを変換し、指定されたオブジェクトに最終的に書き戻します。Cindy は ETL の各コンポーネントを詳しく調べます。

  • 抽出: 入力として使用されるデータの取得元オブジェクトはすべて DPE 定義のデータソースノードとして定義されます。DPE は組織内のさまざまなオブジェクトの指定された項目からデータを抽出します。たとえば、販売計画、注文、商談、商品、高度な取引先販売予測結果などが使用されます。
  • 変換: DPE 定義にはアクションを実行するノードが結合、絞り込み、グループ化、集計、数式、スライスの形で含まれ、データソースオブジェクトからのデータを変換します。たとえば、有効状態にある販売計画と商談を保持して計算済み数量と収益の値に数式を適用するように定義を設定できます。その後、ノードを結合して項目と値を組み合わせることもできます。
  • 読み込み: 最後に、変換されたデータは高度な取引先販売予測結果オブジェクト (またはカスタムオブジェクト) で各期間の新規レコードまたは更新レコードとして書き戻されます。すべての基準はこのオブジェクトの項目として存在します。そのため、各期間に対して基準値が DPE によって計算され、販売予測テーブルで更新されます。

データ処理エンジンは ETL (抽出、変換、読み込み) ツールとして機能し、そのプロセスは料理本のレシピ作成に似ている。

盛りだくさんでしたね。Cindy にとって重要なことは、販売予測計算の背後にあるしくみを知っておくことです。

Cindy は次に DPE ツールについてさらに詳しく学習します。

リソース

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