Data Cloud を使用してサービスの標準を確立する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Data Cloud で Service Cloud をどのように強化できるか理解する。
- サービスチームをサポートする Data Cloud のユースケースを例示する。
質の高いサービスは、良好な顧客関係の基盤です。これは一夜で成し遂げられるものではありません。必要とされるそのときに顧客に寄り添い、的確な解決策を示せるように準備し、その過程で課題や機会に適切に対処できることはすべて意図的な戦略目標であり、これを達成するためには努力とリソースを要します。Service Cloud の目標は常に、優れたカスタマーケアを実践する担当者に最高のツールを提供することでしたが、Data Cloud のリアルタイムのインサイトがあれば、チームがこれまで以上に Service Cloud を活用できます。
Data Cloud と Service Cloud を連携させると、顧客とのあらゆるやりとりを、顧客を感心させる機会に変えることができます。包括的な顧客データを簡単に操作できるため、満足度を追跡することや、顧客のケース履歴をすべて 1 か所で確認すること、問題を迅速に解決して市場でも屈指のサービスの実施時間を短縮することができます。
では、この 2 つの強力なツールを連携させることで得られるメリットを見ていきましょう。
結び付けてハーモナイズする
Service Cloud で注文、支払、フィードバック、ロイヤルティ、ERP (Enterprise Resource Planning)、在庫、納入商品のような極めて重要なデータを結び付け、収集した全情報にダッシュボードからアクセスできるようにして Customer 360 を拡充します。このため、顧客が何を必要としているかに関するインサイトの一元的な情報源で、リアルタイムに収集や配信された最新情報を使用できるため、古くなった情報や見つけにくい情報をもって対応された顧客が「自分は忘れられている」と感じることがなくなります。
分析して予測する
Data Cloud で収集された部門横断的なデータを使用すれば、生涯価値 (LTV) スコア、離脱測定値、努力スコア、その他の主要なメトリクスの分析に基づく的確なインサイトを明らかにして、ビジネスに対する理解を深めることができます。こうした主要なメトリクスの現在の状態を把握すると同時に、将来を見据えた分析を行えば、チームが顧客関係に関する明確なインサイトに基づいて迅速かつスマートに対応できます。
自動化してアクションを実行する
メール、アラート、その他のプロセスなどのワークフローをまとめて自動化すれば、サービスチームが生産性を維持し、顧客対応の中断を最小限に抑えることができます。また、リアルタイムでインサイトを確認できるため、チームが速やかに顧客とつながり、使用するツールに煩わされることなく、顧客対応で本領を発揮できます。
信頼できるデータで AI をグラウンディングする
プロアクティブなアラート、おすすめ、サマリーをすべて精査された信頼できる情報を基に生成すれば、アクションを実行する必要がある時点が示されます。顧客が速やかなサポートを受け、独自のニーズを満たす解決策が得られれば、顧客満足度 (CSAT) と収益の両方が上昇します。
顧客対応の水準を引き上げる
Data Cloud からサービスチームが得られるものは、ダッシュボードだけではありません。パーソナライズされた自動化や、離脱のトレンド分析など、Service Cloud の日常的なユースケースにビジネスデータを統合すれば、顧客が必要とするそのときにつながり、顧客が問題を説明する前に顧客を助ける準備を整え、信頼の構築につながる良好なエクスペリエンスを創出できます。