Data 360 と Agentforce について検討する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Agentforce に Data 360 が必要な理由を説明する。
- Data 360 の一元化された Customer 360 データを使用するエージェントを構築するメリットを挙げる。
始める前に
このモジュールを始める前に、次の推奨コンテンツを完了することを検討してください。
Data 360 と Agentforce 間のインタラクションがどのように行われるか確認する
Salesforce 組織に思い切って Agentforce を導入したとします。あなたのお客様とビジネスを把握している AI エージェントを構築することを楽しみにしています。では、Data 360 と Agentforce がどのように関連し合うのかを確認し、両者を連携させる方法を見ていきましょう。
Agentforce の Data 360 には、有効化と実装という 2 つのレイヤーがあります。
- 有効化は、組織に Data 360 をプロビジョニングして有効にしているということです。
- 実装は、組織で Data 360 を有効にして、データを接続し、データモデルにマッピングしているということです。さらに、ID 解決ルールセットを実行してデータをハーモナイズし、Data 360 のその他の機能を設定している場合もあります。
Data 360 の有効化と実装は、Agentforce の機能に影響します。
- Data 360 が有効である場合: Agentforce のすべての用途で Data 360 がプロビジョニングされ、有効になっている必要があります。Agentforce データライブラリや Einstein Trust Layer などの Agentforce 機能は、Data 360 がなければ機能しません。
- Data 360 が実装されている場合: Data 360 を実装すると、多様な Customer 360 データ、強力なデータのクレンジングや変換機能、フルカスタマイズが可能な RAG などのメリットが得られます。堅牢なエージェントワークフォースを構築して、複雑な要件に対処するためには、Data 360 を実装する必要があります。
このモジュールでは、Data 360 の有効化と実装がエージェントにどのような影響を及ぼすかを学習します。Data 360 と Agentforce は連携して、エンタープライズデータでグラウンディングされた信頼できる効果的なエージェントを作り出します。Data 360 が必要である理由を理解するために、Agentforce の機能が Data 360 でどのように強化されるかを見ていきます。さらに、機能ごとに Data 360 を有効化または実装する必要があるかどうかを学習します。また、ユースケースに沿って Agentforce に Data 360 を実装する方法も説明します。
では、Data 360 が、パーソナライズされた効果的なエージェントの基盤となるしくみから見ていきます。
Data 360 が実装されている場合: Customer 360 データを基に構築されたエージェント
Data 360 が完全に実装されているときは、堅牢でセキュアなデータ基盤が構築され、エージェントが一元的な Customer 360 データ、変換されたデータ、リアルタイムデータ、ゼロコピーデータにアクセスできます。次の表で、Data 360 の基盤の主な要素と、エージェントにどのような影響を及ぼすかを確認します。
「NTO の例」列に、Northern Trail Outfitters (NTO) という架空のアパレル企業の例が示されています。NTO は、商品のおすすめ、注文の返金、プロモーションの案内など、お客様からの問い合わせに対応するサービスエージェントを構築しました。
Data 360 の基盤 | 説明 | Agentforce への影響 | NTO の例 |
|---|---|---|---|
一元的な Customer 360 | Salesforce 全体および外部のデータを 1 つにまとめ、ID 解決ルールセットを実行してから、データソース全体のあらゆる履歴のコンテキストを使用して、それぞれのお客様の統合プロファイルを作成します。 | Data 360 データを基盤に構築されたエージェントは、Sales Cloud での購入から Marketing Cloud でのエンゲージメントまで、お客様のことを知り尽くしています。 エージェントは、一般的あるいは断片的な応答ではなく、会社全体に対するお客様の行動を考慮してパーソナライズされた応答を示すことができます。 |
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データ変換 | データのクレンジングと変換を行います。命名や形式のばらつきなど、データ品質の問題を解決します。 | データがクリーンであれば、エージェントの正確性、一貫性、信頼性が向上します。クリーンなデータがなければ、エージェントが誤った応答や曖昧な応答をする可能性や、まったく応答しない可能性が高まります。 | NTO が Commerce Cloud の注文レコードを Data 360 に取り込んだところです。時間がなかったため、データのクレンジングはまだ行っていません。
NTO はデータ変換を実行して、すべての日付を MM/DD/YY 形式に変換します。これで、エージェントが返金を処理できるようになりました! |
リアルタイムデータ | リアルタイムでデータを取り込み、一元化して分析し、アクションを実行します。 | お客様の現在のアクションを認識して、数秒で対応するエージェントを作成します。 |
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ゼロコピー | ゼロコピーを使用して、Salesforce の外部に保存されているデータに接続します。ゼロコピーを使用すると、Data 360 と外部システム間に双方向通信が確立されるため、データを複製しなくても自由にアクセスできるようになります。 | エージェントのリーチを Salesforce 外に拡大します。 | NTO はロイヤルティプログラムデータを Databricks に保存しています。ゼロコピー接続を使用してデータを Data 360 に取り込み、統合プロファイルを拡充します。
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Agentforce の用途にデータを取り込むオプションはほかにもありますが、一元的なデータで包括的な 360 アプローチをサポートするのは Data 360 だけです。
- Fileforce 経由の CRM データ: 構造化されていない CRM データのみを取り込み、データの一元化は行いません。
- Agentforce データライブラリ経由の Agentforce (Data 360 ストレージを使用): 構造化されていないデータのみを取り込み、データの一元化は行いません。
次の単元
この単元では、Data 360 を基盤に構築されたエージェントが、一元的なデータ、変換されたデータ、リアルタイムデータ、ゼロコピーデータにアクセスすることでどのようなメリットがあるかを確認しました。Data 360 でソースに接続してデータを変換したら、検索拡張生成 (RAG) の設定に進みます。
リソース
- Salesforce ヘルプ: Better Together: Data and AI (Better Together: データと AI)
- Salesforce ブログ: The Force Behind Agentforce: How Data Cloud Fuels Agent-First Enterprises (Agentforce を支える力: Data Cloud によるエージェントファーストな企業づくりの方法)
- Salesforce ヘルプ: 設定と管理
- Trailhead: Data 360 のデータと ID
- Salesforce ヘルプ: ソースプロファイルの統合
- Trailhead: Data 360 の一括処理データ変換: クイックルック
- Trailhead: Data 360 のストリーミングデータ変換: クイックルック
- Salesforce ヘルプ: Data Cleansing and Preparation (データの整理とデータプレップ)
- Trailhead: Data 360 のリアルタイムのユースケース
- Salesforce ヘルプ: Real-Time Capabilities in Data 360 (Data 360 のリアルタイム機能)
- Trailhead: Data 360 とゼロコピー
- Salesforce ヘルプ: Zero Copy Data Federation (ゼロコピーデータ統合)
