データ接続計画を立てる
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Data 360 でのデータの接続に関連する重要な用語を定義する。
- ユースケースとデータソースを確認し、マトリクスを作成する。
- Data 360 に接続するデータソースを特定する。
考慮事項と重要な用語
先に進む前に、重要な考慮事項と用語について説明します。データストリームを作成するときには、そのデータの種類やカテゴリを正しく特定することが重要です。データは、下流の動作に影響するカテゴリに割り当てられます。では、確認してみましょう。
- プロファイル: 顧客に関するデータ (誕生日やメールアドレス設定を含むロイヤルティクラブ情報など)。
- エンゲージメント: 行動に関するデータ (顧客の Web サイト閲覧履歴など)。また、必要に応じて、その行動に関連する時間情報も含める必要があります。作成日、最終更新日、状況の最終変更などのオプションから選択します。
- その他: その他の種類のデータ (商品在庫情報など)。
後から作業をやり直す必要がないように、最初の段階でカテゴリを正しく理解しておくことが重要です。さらに、Data 360 でデータを接続してマッピングする際に理解しておくべき、その他の概念と用語を紹介します。
- 不変: 変更されないデータ
- 標準化されたデータ: 重複を減らし、データの整合性を高めるために整理して構造化されたデータ。システム全体で標準化されたデータ形式を作成しやすくします。
- ハーモナイゼーション: 複数のソースから未加工データを取得して標準化するプロセス。
- プライマリキー: データセット内で各レコードを一意に識別する項目または属性。たとえば、ロイヤルティデータソースでは、顧客 ID が一意の識別子 (プライマリキー) になります。プライマリキーを割り当てることで、データの一意性が保証され、取得可能になります。
- 外部キー: ソースにあるこの補助キーは別のデータセットのプライマリキーにリンクしている可能性があります。たとえば、販売注文データセットには、購入された品目に対応する商品 ID があります。この商品 ID は、その商品の詳細 (色や大きさなど) を含むまったく別のテーブルにリンクしています。この場合、販売注文の詳細データセットの商品 ID は外部キー、商品データセットの商品 ID はプライマリキーです。
計画を立てる
これらの用語や考慮事項を踏まえたうえで、次のステップは、すべての潜在的なデータソースと、ユースケースに本当に必要なデータを理解することです。これは省略すべきではない重要なステップです。
ユースケースの検討
まず、チームに必要なユースケースや指標を確認します。チームはどのようなデータにアクセスしたいのか。営業担当、サポート担当、マーケティング担当に、どのようなデータへのアクセスを提供したいのか。広範なセールスデータ、Web エンゲージメント、サードパーティソースからの非構造化データを含め、あらゆるデータの可能性を検討します。
データを整理する★
★次に、各データソースとそれに関連するデータセットごとにマトリクス (より発展的にはデータ辞書) を作成し、それぞれの特別な考慮事項を整理します。
- 考えられるすべてのデータソースをリストアップする。すべてのデータを含める必要がない場合でも、考えられるすべてのデータポイントを挙げます。従来のソフトウェア、外部データベース、ソーシャルメディアツール、CRM、カスタマーサービスデータ、E コマース、商品情報、エンゲージメントデータなどがあります。
- そのソース内のすべてのデータセットを特定する。たとえば、マーケティングデータには行動データやプロファイル情報が含まれていることがあります。
- そのデータの具体的なユースケースを挙げる。 すべてのデータを Data 360 に接続する必要はありません。
- データセット内のプライマリキーまたは外部キーを特定する。
- データが不変であるかどうか、既存レコードの更新をデータセットにも反映する必要があるかを判断する。
- 変換が必要であるかどうかを判断する。たとえば、複数のソースで日付や時刻の形式が異なっていないかを確認します。数式項目を追加してデータセットを改善できる箇所を特定します。
- 各データソースから取得される属性 (または項目) を確認する。同じ項目が複数のソースで追跡されている場合は、最も信頼できるデータソースを決定します。 後でソースの優先順序を設定できます。
- 各データセットにアクセスするための認証情報を手元に用意しておく。
- データの更新頻度をメモする。
このドキュメントには決まった形式がなく、企業ごとに異なる形式にすることができます。この情報を整理する方法の一例を次に示します。
ソース | データセット (DLO) | 一般情報 | 特定の情報 |
|---|---|---|---|
自社の Web サイト | E コマースクリック |
|
|
店舗ロケーション CSV | 店舗ロケーション情報 |
|
|
ロイヤルティデータベース | 顧客別ロイヤルティレベル |
|
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この情報は、どのような形式でまとめたとしても、ユースケースに必要な各データセットを接続する際に参照できるよう手元に用意しておきます。
使用可能なデータソースとコネクタ
手順を理解し、計画を立てたところで、それらのソースをどのように Data 360 に取り込むかを確認しましょう。Data 360 は、コネクタやデータストリームを介して、さまざまな組み込みデータソースや外部データソースと接続してデータを取り込みます。コネクタはデータソース間の接続を確立し、データに簡単にアクセスできるようにします。Data 360 では、200 個を超えるコネクタがサポートされています。これには、Salesforce コネクタ、コネクタサービス、その他のサードパーティコネクタやインテグレーションが含まれます。では、それぞれについて確認しましょう。
Salesforce コネクタ
CRM ソース (Sales、Service、Industries など)、B2C Commerce、Marketing Cloud Engagement からの Salesforce データには、事前作成済みのソリューションまたはカスタム実装を選択できる柔軟なコネクタが用意されています。
マッピング済みの項目とリレーションを使用したいお客様には、スターターデータバンドルが提供されています。 データバンドルを使用することで、データレイクオブジェクト (DLO) は関連付けられたデータモデルオブジェクト (DMO) に自動的にマッピングされます。利用可能なオブジェクトのリストから選択し、DMO に手動でマッピングして、データストリームを手動で作成することもできます。または、データキットを使用してデータストリームを作成できます。カスタムデータキットは、データストリームとマッピングの作成を効率化します。
コネクタサービス
取り込み API、MuleSoft、SDK、Web およびモバイルアプリケーションコネクタを介して Data 360 にデータを接続することもできます。取り込み API コネクタは、Data 360 にプログラム的にデータを読み込むための、ストリーミングと一括処理のインタラクションパターンをサポートする RESTful インターフェースを提供します。取り込み API を基盤とする Salesforce Data Cloud 用 MuleSoft Anypoint コネクタは、一括処理とストリーミングによる取り込みパターンをサポートし、サードパーティシステムやビジネスアプリケーションからのデータ取り込みを自動化します。
Web 行動データを追跡し、Data 360 に接続するには、Salesforce Interactions SDK を使用するか、イベントキャプチャを通じて Web およびモバイルデータを直接接続します。Data 360 には、取り込みを円滑に進めるために Web およびモバイルインスタンス向けの定義済みデータマッピングが用意されています。これにより、クエリを実行し、モバイルやメールで有効化できます。Web およびモバイルコネクタについての詳細は、「Web Engagement Data in Data 360 (Data 360 の Web エンゲージメントデータ)」バッジを参照してください。
サードパーティインテグレーション
利用可能なコネクタやインテグレーションは何百もあるため、ここではすべてを紹介しきれません。クラウドストレージ、データレイク、ストリーミングコンテンツ、広告ソース用のコネクタがあります。コネクタの種類によって設定のステップが異なるため、ドキュメントを参照して、接続を開始するためにどのような情報が必要であるかを確認してください。Data 360 では、正式リリースであれベータであれ、Adobe や Zendesk など多様な企業向けのコネクタを継続的に追加しています。サードパーティインテグレーションやパートナーに関する最新情報については、「Data 360 Integrations (Data 360 インテグレーション)」コンテンツガイドをブックマークし、参照してください。
データを接続してマッピングする
ここまでで計画を立て、各種コネクタについて理解しました。次の単元では、Data 360 にデータを接続してマッピングしましょう。