データを整理して分析する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- データの収集、整理、分析が重要である理由を説明する。
- カスタマーデータプラットフォームのコア機能と利点を説明する。
大量のデータ
世界では日々、信じられないほど大量のデータが収集されています。お客様とのやり取りのたびにデータがどんどん増えていくのを目の当たりにし、多くのマーケティング担当者がデータを管理する方法を模索しています。ただし、単にデータを管理するだけでなく、マーケティング担当者はそのデータを使用して何かを行う必要があります。その方法は、次のとおりです。
この動画では、データの収集、統合、検証という 3 つの重要なテーマを取り上げています。
データを収集する
まず、データを収集して格納する必要があります。そうしないと、ただのまとまりのない情報になってしまいます。幸いなことに、ほとんどのマーケティング担当者はこのハードルを克服しています。それどころか、非常に得意としており、アプリ、Web サイト、ユーザープロファイル設定、CRM システムを通じてデータを収集しています。
問題は、データが 1 か所に集められていないということです。さまざまなツールにデータが分散しているのです。たとえば、3 つの頭脳を持っていて、意思決定のために同期させる必要があるとします。この頭脳が互いに話し合いをしないことには、マーケティング担当者は全体像を把握できません。このように、従来のシステムは連携していないため、接続を確立してデータをリンクし、全体像を把握することができません。
マーケティング担当者は、情報を取得して、それをお客様にとって意味のある行動やメッセージに変換する方法を必要としています。
1 つにまとめる
データを 1 か所に統合すれば、マーケティング担当者はお客様に関する「誰が」、「何を」、「いつ」、「どこで」、「なぜ」、「どのように」を特定できます。要するに、お客様が第一であり、お客様をより理解することに尽きるということです。マーケティング担当者がお客様を真に理解すれば、適切な商品を適切なお客様に適切なタイミングと適切な方法で宣伝することができます。
データを統合することで、お客様の全体像を把握し、お客様ごとに一元化された情報源を構築できます。
正確性を確保する
データが正確でなかったり、間違ったお客様から生成されたものであったりしたらどうなるでしょうか? データを集めて統合した努力がすべて無駄になってしまいます。システムやチェックポイントを適切に導入していても、データが不正確になることがあります。以下に、よくある 2 つのデータの落とし穴を紹介します。
- データポイントが多すぎる。あらゆる方向でデータの送受信が行われるため、追跡したり理解したりするのが難しい場合があります。
- 依然としてデータサイロがある。そのため、情報が相互に通信しないシステムに保存されています。
このようなことが起こると、最終的にはお客様に損害を与えることになります。マーケティング担当者がお客様の全体像を把握していない、さらに悪い場合は、お客様を正しく把握していないことにもなります。
データの活用方法
データは完全かつ正確で、1 か所に集められています。ですが、問題は残っています。この情報をどうすればいいのでしょうか? 自分やお客様のためにどのように活用するのでしょうか? 行動に移すことができなければ、データはあまり役に立ちません。次は、すべての情報を結びつけ、データを使用して顧客関係を強化しましょう。
カスタマーデータプラットフォーム — データの利用
データの力を活用する場所、カスタマーデータプラットフォーム (CDP) へようこそ。CDP は、企業が収集して発見したお客様に関するすべてのデータを簡素化し、結び付ける統合システムです。マーケティング担当者の頭脳でもあります。それでは、CDP の詳細を学習しましょう。
CDP では、マーケティング担当者は単一のシステムを導入することにより、まるでお客様と友人になったかのように、真の意味でのお客様との人間的な交流を実現できます。マーケティング担当者は、双方に利益をもたらす 1 対 1 の顧客関係を構築し、ロイヤルティを高めることができます。多くの点で、CDP は今日のマーケティング担当者のニーズに合わせて設計された CRM 5.0 であると考えることができます。CDP では次のことを実現できます。
データの取得: 多くのソースからの顧客レベルのデータの取得
多くの異なるシステムやソースからデータを取得できる機能は、CDP の有用性の中核をなします。データ統合は、CDP が解決する根本課題であり、それはすべてここから始まります。
データの処理: データのクリーンアップと重複排除
顧客の単一ビューを実現するには、データはクリーンで重複していない必要があります。つまり、会社のさまざまなデータシステム内で複数の ID (異なるメール、ニックネーム、ロイヤルティ報奨番号など) を持つ顧客の ID を一致させるということです。これは、CDP の有用性を実現するためには不可欠です。
保存: 永続的なデータ保管
マーケターは、長期にわたって顧客データを保存し、そのデータにアクセスする必要があります。そうすることで、顧客とのリレーションが経時的にどのように進化したかを理解すると共に、収集したデータのトレンドを発見することができます。それによって、データ主導マーケティング戦略の焦点となる真のデータ資産を構築できます。
分析と判断: 予測とパーソナライズ
おそらく CDP に最も期待されることは、顧客に関する深いインサイトと AI による予測を提供できる機能でしょう。多くのマーケターにとって、CDP 稼働開始後の目標は、CDP を使用して顧客を理解し、その理解を活用して、より強固な関係を築くことです。
エンゲージメントとインサイトのシステム
マーケティング担当者は、複数チャネル (Web サイト、モバイル、店舗など) 間のリアルタイムのパーソナライゼーションと、オファーやコンテンツのパーソナライゼーションの促進に役立つシステムを求めています。また、パーソナライズやマーケティングエンゲージメントを推進するには、データが必要です。そのデータを整理するために CDP を導入することで、顧客が求める一対一の関係に一歩近づくことができます。