データソースを Data Cloud にマッピングする
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- Customer 360 データモデルのデータモデルオブジェクトを使用して、データをモデル化する。
- データモデルの重要な部分を確認し、そこから発展させていく。
データモデルを始める
Northern Trail Outfitters の例では、Pia はこのバッジの最初の単元ですでにデータモデルの計画を開始しています。NTO の Data Cloud インスタンスに入ってくるデータのソースを、すべてしっかりと確認しました。また、データを正しく解釈できるように、データソースに関わるすべてのステークホルダーと協議しました。ホワイトボード上での入念な計画と作業を終えた Pia は、Data Cloud にログインして NTO のデータソースと使用可能なデータモデルオブジェクトとのデータリレーションをマッピングする準備が整っています。Pia は、次のベストプラクティスを念頭に置いて作業を進めていきます。
- 各データソースのプライマリキー (データ行を一意に識別する値) を理解する。
- 個人 ID が ID 解決プロセスの貴重なリソースであることを覚えておく。この値の整合性を必ず維持してください。
- データセットの外部キーを特定する。ソースにあるこの補助キーは別のデータセットのプライマリキーにリンクしている可能性があります。(たとえば、販売注文の詳細データセットに、購入された品目に対応する商品 ID が含まれているとします。この商品 ID は、その商品の詳細 (色や大きさなど) を含むまったく別のテーブルにリンクしています。この場合、販売注文の詳細データセットの商品 ID は外部キー、商品データセットの商品 ID はプライマリキーです)。
- データが不変であるかどうか (つまり、レコードが送信された後に変更される可能性があるかどうか)、ソースデータが後に更新される必要があるかどうかを判断する。
- データに適用したい変換があるかどうかを判断します。(たとえば、簡単な数式を使用して、名前をクリーンアップしたり、行ベースの計算を実行したりすることができます。プライマリキーとして使用する目的で、データの変換を行う計算済み項目を作成したいと思われることもあるかもしれません。)
- 各データソースから取得される属性 (または項目) を確認する。同じ項目が複数のソースで追跡されている場合は、最も信頼できるデータソースを決定します。後で、ID 解決を使用してソースの順序の設定を行えます。
- 各データストリームに接続するための認証情報を手元に用意しておく。
- データの更新頻度をメモする。
すべてを考慮する
すべての計画が完了したら、Data Cloud で実際の作成作業に移りましょう。この例では、Pia は NTO のデータストリームをエンゲージメント主題領域の一部である Web サイトエンゲージメント DMO にリンクします。マッピングを作成する方法を一緒に見ていきましょう。
- Data Cloud アカウントで、Pia は [データストリーム] タブをクリックします。
- マッピングするデータストリームをクリックします。
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[データマッピングを開始] をクリックし、選択可能な項目にアクセスします。
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[オブジェクトを選択] をクリックして、[個人] の横にある [+] アイコンをクリックします。
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[完了] をクリックし、マッピング画面に戻ります。
- 画面のデータストリームセクションにある [First Name (名)] (1) をクリックして、画面のデータモデルオブジェクトセクションの [First Name (名)] (2) をクリックします。[Last Name (姓)] と [Last Name (姓)] について、このアクションを繰り返します。
- Pia は必要な追加のマッピングを行い、[Save & Close (保存して閉じる)] (3) をクリックします。
データストリームは、個人データモデルオブジェクトと個人 ID にマッピングされており、Pia は ID 解決を使用するためにこのマッピングが必要であることをわかっています。このマッピングによって、Pia は Rachel が行う NTO Web サイトとのインタラクションに関する情報をリンクし、セグメンテーションと ID 解決で使用できるようになります。オンラインストアでのショッピング体験について NTO が把握できるようにもなります。
また、Pia は、統合個人および統合リンク個人データモデルオブジェクトに入力するために ID 解決プロセスを設定します。このステップによって、システムですべての異種データソースを追跡し続け、適切な接続を行ってデータを整然な状態で保つことができるようになります。
今後の計画
もちろん、このプロセスには多少の時間と忍耐、それから多くの調査と計画が必要です。目標は、データストリームを最も有益で標準的なデータモデルオブジェクトにマッピングして、期待されるデータを正しい形式で確実に取得できるようにすることです。作業の大半は開始時に行われますが、このモデルにはメンテナンスも必要です。データストリームを新たに追加したり削除したりするに伴い、データモデルは進化し、変化します。確実に最適な結果を得られるように、データモデルとデータソースを定期的に見直すことをお勧めします。既存のマッピングを変更する必要はないかもしれませんが、データの追加に備えて領域を確保しておく必要があるかもしれません。
最終目標
簡単に言うと、アカウントに含まれる各顧客の全体像を作成することです。つまり、データモデルとマッピングの戦略では、すべての必要な情報を使用できるようにして、顧客の統合プロファイルを作成することを目指します。このプロセスをしめくくるのは、すべての情報を取得して 2 つ目の単元で説明した統合リンク個人データモデルオブジェクトを作成する ID 解決ルールの実行です。
このプロセスを実行するまでは、統合リンク個人データモデルオブジェクトはアカウントに存在しません。まさに、このプロセスこそが、データモデルとマッピングを正しく設定することが重要な理由です。データの理解、正しいマッピング、そしてデータモデルの効率化と明確化に時間をかければ、最もクリーンで、最も正確な統合顧客プロファイルを手に入れることができます。
リソース