Data Cloud セグメンテーションを操作する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- セグメント化、公開、有効化などの主な用語を定義する。
- 有効化対象を特定する。
- セグメントキャンバスインターフェースを操作する。
Data Cloud セグメント
マーケターの皆さん、Data Cloud を使用して有意義なセグメントを作成する準備はできていますか? このモジュールは皆さんのためにあります。Salesforce Data Cloud for Marketing を操作し、有効化対象の設定、セグメントキャンバスインターフェースの操作、セグメントの作成と絞り込み、有効化対象へのセグメントの公開と有効化に関する基本を学習します。
始める前に
Data Cloud を初めて使用する場合は、まず「マーケティング担当者向けの Data Cloud の基本」を参照してください。Salesforce Lightning を初めて使用する場合は、「Salesforce Classic ユーザーのための Lightning Experience」を参照してください。アカウント管理者が Data Cloud アカウントを設定済みであり、アカウント管理者からユーザーログイン情報が提供されていることを確認してください。最後に、データモデルがまだ設定されていない場合は、セグメントを作成できません。とはいえ、心配はいりません。手順に従って準備を行い、アカウントが完全に設定されてから戻ってきて復習することもできます。
Data Cloud の概要
事前の説明は以上です。ここからは、データを使用してお客様向けのパーソナライズされた魅力あるマーケティングコミュニケーションに役立つセグメントを作成する方法を説明します。まずは、Data Cloud のホームページに移動します。Marketing Cloud Engagement ユーザーは、Salesforce Lightning ユーザーほど Data Cloud の外観に馴染みがないかもしれません。一緒に見て回りましょう。
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[Data Streams (データストリーム)]、[Data Lake Objects (データレークオブジェクト)]、[データモデル] (1) タブには、選択したデータモデルおよび接続されたデータソースに関するインサイトが表示されます。このインサイトはデータアウェアスペシャリスト権限セットを持つユーザーによって作成されます。
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[Data Explorer (データエクスプローラー)] と [Profile Explorer (プロファイルエクスプローラー)] (2) はデータ表示ツールで、取得されたプロファイルデータや統合されたプロファイルデータをそれぞれ表示できます。
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[ID 解決] (3) では、チームが個々のレコードを統合するための一致ルールや調整ルールを作成します。
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[Calculated Insights (計算済みインサイト)] (4) は、セグメントの作成に役立つ事前定義済みで計算済みのメトリクスです。
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[セグメント] (5) タブは、マーケターがフィルター済みオーディエンスセグメントを作成する場所です。
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[有効化対象] と [有効化] (6) ではセグメントをどこにエクスポートするか (Marketing Cloud Engagement など) を管理できます。
- 最後に、[設定] (7) 歯車はシステム管理者がアカウント設定を管理する場所です。
ヒント: 上記のタブの順序はカスタマイズできます。
セグメント化、公開、有効化
マーケターであれば、[Segmentation (セグメンテーション)] と [Activation (有効化)] タブの機能を頻繁に使用することになります。そこで、この領域とセグメンテーションを促進する概念に注目しましょう。未加工データからマーケティングキャンペーンに使用できるオーディエンスセグメントを作成するには、セグメント化、公開、有効化を行う必要があります。
セグメント化 |
公開 |
有効化 |
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データを絞り込んで、お客様を理解、ターゲティング、分析するのに役立つセグメントを作成します。 |
公開とは、検索条件に基づいてセグメントを作成し、目的のプラットフォームに結果を送信するプロセスです。選択したスケジュールに従って、または必要に応じてセグメントを公開できます。 |
有効化とは、オーディエンスセグメントを有効化対象に移行するプロセスです。たとえば、有効化中にオーディエンスセグメントは Marketing Cloud Engagement Journey Builder で使用できる共有データエクステンションに作成されます。 |
これは Data Cloud でセグメントを作成するための一般的なワークフローですが、新しいアカウントの場合は例外があります。新しいユーザーは最初に有効化対象を作成する必要があります。それはなぜでしょう? 『7 つの習慣-成功には原則があった!』の著者 Stephen Covey が述べているように、「始めに終わりを思い描くことで、目的地を明確に理解して開始できる」ためです。
有効化対象
セグメントを公開する前に、セグメントを使用する場所である有効化対象を特定する必要があります。作成したら、セグメントと追加の属性を Marketing Cloud や外部プラットフォームアカウント (Google 広告、Google DV360、LinkedIn、Meta、または Amazon 広告) などの有効化対象に公開できます。
セグメントキャンバスインターフェース
これで本の最後のページを読み終わったため、最初に戻りましょう。目的地を念頭に置いて、Data Cloud のセグメントを作成できます。まず、セグメントキャンバスインターフェースの主要な要素を確認します。
属性ライブラリ (1)
属性ライブラリには、データモデルでマッピングされ、セグメンテーションで使用するようにマークされている属性のうち、選択したセグメント対象に関連付けられたものが表示されます。属性には、Marketing Cloud Engagement のエンゲージメントデータなどの標準データソースからのものもあれば、カスタムデータオブジェクトやシステムデータからのものもあります。属性によって、セグメントが対象オーディエンスに絞り込まれます。次の 2 つの種類があります。
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直接属性はセグメント対象と 1 対 1 のリレーションを持つ属性です。つまり、セグメント化された各オブジェクトにはプロファイル属性の 1 つのデータポイントしかないということです。顧客データの場合、郵便番号や名には 1 つしかエントリがありません。
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関連属性は複数のデータポイント持つことができる属性です。顧客データの場合、関連属性は購入数やメール開封数など、1 人が複数持つことができるデータポイントです。
セグメント対象によってどの属性を選択できるかが決まるため、データモデルを理解しておくことが重要です。安心してください。セグメント対象の概念については次の単元で学習します。
母集団 (2)
母集団とは現在のセグメント内のレコード数のことです。これは、公開後または要求に応じた計数の実行後に更新されます。
コンテナ (3)
属性は個別のコンテナにドラッグすることで、属性間の AND/OR リレーションロジックを作成できます。コンテナを使用することで、関連属性間のリレーションを作成することができ、検索条件ロジックを作成するために使用されます。属性が 1 つのコンテナに入れられると、クエリエンジンによって互いにそのように関係する属性が検索されます。別々のコンテナの属性は関連付けられません。
コンテナの例
では、例を見てみましょう。アウトドアアパレル会社である Northern Trail Outfitters (NTO) は、黄色のスカーフを購入した顧客にメールを送信しようとしています。使用するコンテナは次のとおりです。
コンテナ 1=
- 関連属性:
- Product_Category が scarf (スカーフ) と等しい
- Product_Description が yellow (黄色) と等しい
- ロジック: AND
NTO チームが 2 つのコンテナを別々に作成した場合、クエリエンジンによって任意の色のスカーフと黄色の商品を購入した顧客が検索されます。
- コンテナ 1=
- 関連属性: Product_Category が scarf (スカーフ) と等しい
- コンテナ 2=
- 関連属性: Product_Description が yellow (黄色) と等しい
- ロジック: AND
どちらのオプションもマーケティングキャンペーンに使用できますが、クエリを開始するときには正確に何を求めているかを知っておくことをお勧めします。そのために、次の単元ではデータとクエリロジックをさらに詳しく学習します。
リソース
- Salesforce ヘルプ: セグメントキャンバスインターフェース
- Salesforce ヘルプ: Marketing Cloud 有効化対象の作成
- Salesforce ヘルプ: Data Cloud での外部有効化対象の作成
- Salesforce ヘルプ: 有効化への関連属性の追加