セグメンテーションに対するデータの影響を検討する
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- データモデルがセグメンテーションにどのように影響するかを説明する。
- Data Cloud で使用できる解決ルールの種別を特定する。
データについて
アカウントにどのようなデータが取得され、それがどのようにデータモデルと関連付けられるかを理解するために、データアウェアスペシャリストと協力することが重要です。「Data Cloud for Marketing の基本」モジュールでは、Customer 360 データモデルについて学習しました。セグメントの作成を開始するにあたって、いくつかのデータモデルの用語を思い出しておくと役立ちます。
主題領域
主題領域とは、標準モデルに基づいてデータポイントを関連付けるのに役立つビジネス概念です。一般的なデータモデルの例は関係者 (お客様) や販売注文 (お客様が購入したもの) です。
データモデルオブジェクト (DMO)
取得されたデータストリームとインサイトによって作成されたデータモデル内のオブジェクト。DMO はビジネスニーズに応じて標準にもカスタムにもできます。DMO はリード、商品情報、顧客情報などのデータが保存されるオブジェクトであるという点で、Marketing Cloud Engagement データエクステンション (標準データベーステーブル) に似ています。
属性
属性については最初の単元で学習したため、ここでは簡単におさらいしましょう。属性とは、データモデルオブジェクトの一意の特性のことで、たとえばお客様の名などです。これは、Marketing Cloud Engagement のデータエクステンション項目のようなものです。
データとセグメンテーション
Data Cloud でセグメントを作成するには属性ライブラリを使用します。このライブラリは、取得されてマッピングされたデータストリームに基づいています。このデータストリームによりデータモデルが構成され、リレーションが作成されています。そのため、セグメントの作成を開始する前に、データモデルを管理する担当者と十分に連携することが重要です。協力して次の疑問に答える必要があります。
- 事前定義されたデータバンドルを使用する標準データモデルを使用しているか?
- そのデータバンドルには、セグメンテーションに使用できるどのような属性が含まれているか?
- セグメントを作成するために特定の Marketing Cloud Engagement データエクステンションのデータを使用するか?
- どのデータをクリーンアップする必要があるか?
- たとえば、国属性の「United States」という値を「U.S.」ではなく「US」に標準化しますか?
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ID 解決ルールセットに使用する最新の情報はどのデータセットにあるか?
- たとえば、最新のメールアドレスは Marketing Cloud Engagement データにあり、配送に基づく最新の住所は商品注文にあるといったことがあります。
- データソースはどの程度の頻度で更新されているか?
- クラウドストレージデータストリームからのデータが毎日必要ですか? 毎週ですか? Marketing Cloud Engagement データはどうですか?
セグメント対象
Data Cloud で新しいセグメントを作成するときには、まずセグメント対象と呼ばれる項目を選択する必要があります。
セグメント対象はセグメント作成の基盤となる対象エンティティを定義するものです。セグメンテーションのこの側面も、データモデルに連動し、データストリームとデータモデルの作成中に「プロファイル」としてマークされたエンティティによっても異なります。セグメント対象の 2 つの一般的な選択を見てみましょう。
- 個人: 特定のデータソース (Marketing Cloud Engagement など) からの特定の人またはお客様。
- 統合個人: ID 解決ルールを使用して複数のソースに基づいてデータがマージされた顧客プロファイル。
統合個人を使用することをお勧めします。その理由は、連絡先の重複がなくなるからです。もっと知りたい方はぜひ次に進んでください。
ID 解決
Data Cloud では、ID 解決ルールセットを使用して複数のデータソースにあるデータを解決し、データがどこから取得されたものであっても、各お客様に 1 つのレコードを作成できます。その利点は何でしょうか? データをより適切に管理できることと、前述したとおり、連絡先の重複が少なくなることです。データと ID の概念についての詳細は、次の動画をご覧ください。
ルールセットを構成するルールには、一致ルールと調整ルールの 2 種類があります。
- 一致ルールは統合顧客プロファイル内で複数のレコードをリンクするために使用されます。レコードを照合して統合するための条件を指定できます。たとえば、あいまいな名前とメールアドレスに基づいて照合できます。条件はユースケースに基づいて組み合わせることができます。組織に何が適しているかを判断するのはあなたです。組織でメールよりも電話番号を頻繁に保存しているのであれば、標準化された電話番号で照合するルールを使用するのが適切かもしれません。
- 調整ルールによって、統合顧客プロファイル内でプロファイル属性を選択する方法が決まります。つまり、プロファイルでどのデータを使用するかを選択するための条件 (最終更新や最も頻繁に発生など) を選択できます。マーケターにとって、これは住所などの値に役立ちます。お客様は 1 つのシステムでは住所を変更し、別のシステムでは変更していないことがあるためです。そのため、どのデータソースにお客様に関する最新の情報があるかを知っていると役立ちます。
一般に、属性を使用可能にするデータモデルとルールを理解しておくことで、絞り込んだセグメントの作成が簡単になります。次の単元では、検索条件ロジックと例を見ていきます。