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Data Cloud を知る

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • カスタマーデータプラットフォーム (CDP) を定義する。
  • Data Cloud の利点を説明する。

Trailcast

このモジュールの音声録音をお聞きになりたい場合は、下記のプレーヤーを使用してください。この録音を聞き終わったら、必ず各単元に戻り、リソースを確認して関連付けられている評価を完了してください。

マーケティング担当者のミッション

マーケティング担当者のミッションは、高度にパーソナライズされ、ブランドへのロイヤルティと信頼を高めるカスタマーエクスペリエンスを創出することです。このミッションを遂行するには、すべてのチャネルの既知データと未知データを使いこなさなければなりません。予算には限りがあるため、支出を最適化し、コストを抑え続ける必要があります。また、ミッションが成功していることを証明するために、自身の作業がビジネスに与えている影響を示す必要もあります。

Isabelle の「トップシークレットミッション」ファイルフォルダーの画像。

これは、確かに壮大なミッションです。けれども、すべてを独力で行う必要はありません。あらゆる場所のデータを 1 つにまとめ、単一の統合された顧客ビューを構築する方法など、ミッションを成功に導くインテリジェンスが用意されています。それを可能にするシステムと製品 (カスタマーデータプラットフォーム、Salesforce Data Cloud、Customer 360 データモデル) を詳しく見ていきましょう。

カスタマーデータプラットフォームとは

それでは、簡単に説明します。基本的に、カスタマーデータプラットフォーム (CDP) は、企業がお客様に関するデータを収集、保存する場所です。一方、コネクテッドエクスペリエンスを提供しようとする場合、データ収集のみで企業 (およびマーケティング担当者) ができることには限界があります。また、Data Cloud はただの CDP ではありません。

信頼を築こうとする場合、データを収集するだけでは不十分です。データを収集、使用して、適切なコミュニケーションを行い、顧客の好みを把握し続けることが必要です。しかも、お客様のプライバシーを尊重しながら行う必要があります。このタスクを真にやり遂げるには、部門のサイロ化やビジネス目標の不統一から生じているデータの断片化という問題を解決しなければなりません。

アウトドア用品と衣料の小売業者である Northern Trail Outfitters (NTO) は、このデータの問題を身をもって体験しています。NTO は、多くのソースから、さまざまな方法で、データを収集し、使用しています。

  • マーケティングマネージャーである Isabelle は、Marketing Cloud Engagement を使用して、メールのサインアップフォームとプリファレンスセンターからデータを収集しています。収集したデータはデータエクステンションに保存し、NTO の顧客のメールジャーニーをパーソナライズするために使用しています。また、Marketing Cloud Engagement のデータを使用し、開封率とクリック率によって顧客エンゲージメントを測定しています。
  • カスタマーサービス部門のディレクターである Jason は、Service Cloud を使用して顧客のサポート履歴を追跡しています。顧客満足度スコアに基づいて、チームのパフォーマンスを測定しています。
  • 営業マネージャーである LaTonya は、Sales Cloud を使用して、顧客向けイベントへの参加状況の追跡、広告キャンペーンの作成、社内の販売インセンティブプログラムの監視を行っています。
  • Web 分析と e コマースのチームは、e コマースサイトと Adobe Analytics を使用して、顧客の活動と購入を監視しています。
  • 他の従業員も、実店舗の内部データベース (店長情報、収益レポートなど) を使用しています。
  • 加えて、CEO は、さまざまなビジネス目的でスプレッドシートを使用しています。

このようなソースとデータセットから得られる各ビューは、同じ顧客に関するものであっても少しずつ異なります。これだけの異種データがある中で、どのようにしたら NTO はカスタマーエクスペリエンス志向の企業に変革できるのでしょうか? あなたのミッションへの鍵でもあるその答えは、すべての顧客について単一の統合されたビューを提供する製品です。

Data Cloud を使用して点と点を結ぶ

NTO、そして同じ志を持ってこのミッションに取り組むマーケティング担当者にとって、複数のデータソースでお客様を識別し、その間の点をつなぐことが極めて重要です。デジタルエクスペリエンスを変革し、顧客の全体像を作成するには、統合されたプロファイルが必要です。このプロファイルでは、プライバシーとコミュニケーションの設定を追跡し続ける必要もあります。たとえ世界中のすべてのデータを手に入れて、パーソナライズされた素晴らしいエクスペリエンスを構築できたとしても、顧客の信頼を失えばビジネスを失うことにつながります。この点を考慮し、ガバナンス、セキュリティ、プライバシーのコンプライアンスに重点を置いた信頼基準が Data Cloud に組み込まれています。どのようなデータを保有しているか、どの顧客データを使用できるか、どのような連絡手段を顧客が好んでいるかを把握するのに役立ちます。

すべての異種システムの顧客データを Data Cloud と統合できるだけではなく、このデータを使用して独自のオーディエンスセグメントを作成し、Marketing Cloud Engagement などの多様なチャネルでマーケティングすることも可能になります。さらに、顧客が好むチャネルでコミュニケーションするだけで、顧客の信頼を築くことができます。

Data Cloud では、次のことができます。

  • ID、エンゲージメントデータ、顧客の注文、ロイヤルティ、マーケティングジャーニーを関連付けることによって、統合された顧客プロファイルをすべてのタッチポイントで作成する。
  • インサイトや絞り込み機能を使用して、よりスマートなオーディエンスセグメントを構築する。
  • 広告セグメントを主要な広告テクノロジーパートナーに送信する。
  • 組織全体でデータを使用できるようにする。
  • 大規模なデータ取得サービスを使用して、どこからでもデータを取得、統合する。
  • データを使用して Einstein Copilot などの AI の取り組みのグラウンディングを行う。
  • Tableau や Marketing Cloud インテリジェンスなどのツールを使用して、データを分析する。

それでは Data Cloud についての理解が少し深まったところで、次は、このテクノロジーを支えるデータ構造について見ていきましょう。

リソース

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