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Salesforce.org のアプリケーション開発モデルについて

学習の目的

  • Salesforce.org アプリケーション開発プロセスのビルディングブロックについて説明する。
  • Salesforce のような CRM を使用してフードバンクの運営をどう合理化できるか説明する。

Salesforce アプリケーションを構築するこのトレイルを受講いただきありありがとうございます。この概要のモジュールでは、大規模な Salesforce.org オープンソースプロジェクトでコラボレーションする架空の人物を紹介し、彼らのストーリーを通して Salesforce プラットフォーム、Nonprofit Success Pack (NPSP) などの Salesforce.org 製品、そしてこれらがあなたの組織にもたらすメリットについて学習します。また、CumulusCI (Salesforce プラットフォームでアプリケーションを構築する Salesforce.org のオープンソースツール) を使用して独自のプロジェクトでコラボレーションします。

このトレイルのストーリーは、NPSP と統合する非営利団体向けオープンソースコミュニティプロジェクトを中心に進みますが、CumulusCI は Salesforce 開発の汎用ツールです。オープンソース以外のプロジェクトや Salesforce.org 製品を使用しないプロジェクトにも、誰でも使用することができます。

Salesforce 上級者のフードバンク: Compa Food Security Network

Tasha は Compa Food Security Network の最高インパクト責任者です。このカリフォルニア州オックスナードにあるフードバンクでは、多数の分配用パントリーを管理し、フードパントリーに自力で行くことができない人々には宅配も行っています。また、Compa は地元のスーパーマーケットチェーンや農場とも関係を維持しています。 

スーパーマーケットのトラックからの寄贈品搬入を監督している Tasha。

クリップボードとレポート用紙を使っていた設立当初から大きな発展を遂げた Compa は、フードバンクとしては並外れた規模を誇っています。今日では、Salesforce、NPSP、その他の管理パッケージを使用してオックスナード全域の何千人もの人々にサービスを提供しています。ささいなことでも謙虚さから得た知恵と成功から得た自信を 1 つ 1 つ積み重ねて、Tasha も Compa と共に成長してきました。彼女は大学時代のルームメイトである Maddie を空港まで出迎えに行く車の中で、これまでの道のりに思いを馳せています。

空港で会う Tasha と Maddie。

Salesforce 初心者のフードバンク: Hunger Northeast

Hunger Northeast は、以前ガソリンスタンドだった場所を利用して運営されている地方の小さなフードパントリーです。

Maddie は最近、ニューイングランド地方で食品を分配する小さな非営利団体 Hunger Northeast で働き始めました。Hunger Northeast は、スーパーマーケットや農場との関係維持、収集と分配など、Compa と同じようなロジスティクスの課題を抱えています。

ただし、Compa と違うのは、フルタイムのスタッフがほとんどいないということです。Hunger Northeast では誰もがすべての作業をこなします。最高インパクト責任者やシステム管理者など、データ類を担当する責任者はいません。Hunger Northeast では、ファイルキャビネットに保管されているチェックリスト、スプレッドシート、手書きの支援者プロファイルを使って、食品と支援者のすべてのロジスティクスを手作業で管理しています。Maddie はロジスティクスのサポートがあまりに欠けていることに圧倒され、フラストレーションを感じています。

Tasha は Hunger Northeast の課題の対応策をブレインストーミングしながら Maddie がリラックスして温暖な陽気を楽しめるように、お気に入りのアイスクリームショップ Nardo に Maddie を連れて行くことにします。

ピクニックテーブルに向かい合って座り、サンデーを食べている Tasha と Maddie

2 つのフードバンクの課題は似ていますが、Compa はこれらの課題の多くをテクノロジーで克服しました。Tasha は、最初の頃には単調で時間がかかっていた作業の多くが、今では Salesforce を使用して自動化されていることを説明します。Maddie は、Hunger Northeast でも Compa のように Salesforce を使用することができれば彼女の日常業務がどれほど簡単になるだろうと考えますが、どこから手を付けたらよいのかわからず気が遠くなりそうでため息が出ます。Hunger Northeast には Salesforce を立ち上げて稼働させるリソースも時間もありません。

Tasha は少し考えてからこう言います。「ここにあるサンデーを見て...」

アイスクリーム、ブラウニー、スプリンクルという個々の材料があり、どれもそれだけで美味しいけれども、サンデーを作るにはこれらすべてを一緒にする必要があります。そして Tasha は、Salesforce もサンデーのようなものだと説明します。 

Salesforce.org サンデーモデル

CumulusCI プロジェクトのコンポーネントをサンデーの材料で表しているブループリント。

Tasha はまず、Salesforce 組織は Salesforce のお客様に提供されている仮想空間であり、そこにそのお客様のデータとアプリケーションが他のすべての組織とは分離して保存されていることを Maddie に説明します。Salesforce にログインすると、組織にログインします。そこで、Compa の Salesforce 組織を Compa サンデーと考えることができます。アイスクリームとトッピングの美味しい組み合わせのように、Compa の Salesforce 組織は、Compa に最適な多数の材料で構成されています。

サンデーの器は Salesforce プラットフォームに相当し、すべての Salesforce 実装の基盤です。

Salesforce プラットフォームはすべての Saleforce 実装の基盤です。サンデーの器のようなものであり、これがなければサンデーは食べられません。もちろん器を食べるわけではありませんが、器がなかったらサンデーはどうなるでしょう? テーブルの上にただ置かれたぐちゃぐちゃの塊になってしまいます。あまり美味しくないし、きれいでもありません。器にはサンデーをまとめて入れることができます。Salesforce プラットフォームで組織をひとまとめにできるのと同じです。

ブラウニー

サンデーに入っているブラウニーは、あなたが使用したい Salesforce.org 製品 (NPSP や EDA など) です。

次に、ベースが必要です。サンデーは一番下にブラウニーがなければサンデーになりません。ただのアイスクリームではなく、サンデーなので、やはり何かもう一味必要です。Compa (そして Salesforce を使用するほとんどの非営利団体) の場合、このブラウニーは Salesforce.org の Nonprofit Success Pack (NPSP) にあたります。NPSP は Salesforce.org によって開発された製品で、Salesforce を使い始めるためにほぼすべての非営利団体が必要とするものが少し含まれています。Compa が教育機関であれば、ブラウニーは Salesforce.org によって開発された Education Data Architecture (EDA) 製品になるでしょう。

アイスクリーム

サンデーに入っているアイスクリームは、業種のニーズを満たすために Salesforce をカスタマイズする管理パッケージを表します。

次は、いよいよ肝心のアイスクリームです。ここで Salesforce をカスタマイズします。サンデーに入れるアイスクリームのフレーバーを選べるように、Salesforce と NPSP と一緒に使用するさまざまな「管理パッケージ」を選択できます。管理パッケージは、Salesforce のアプリケーションを構成するものすべてを含むコンテナです。Salesforce AppExchange からインストールするほとんどの製品は管理パッケージです。Compa では、コミュニティベースの農場への資金配分を追跡するのに役立つ Outbound Funds 管理パッケージを使用しています。

各管理パッケージは、いろいろなフレーバーのアイスクリームのようなものです。組織には独自のニーズがありますが、Salesforce で立ち上げて稼働させるアイスクリームには莫大な数のフレーバーとその組み合わせがあります。そして何よりも、非営利団体や教育機関の場合は、すでにアイスクリームを作って無料で共有してくれる組織がたくさんあるので、独自のアイスクリームを作らなくてもよい可能性があります。

トッピング

サンデーのトッピングは、特定の組織が必要とする追加のカスタマイズです。

最後はサンデーのトッピングです。トッピングは、組織に必要な Salesforce の追加のカスタマイズを自分用に追加するようなものです。ほとんどのサンデーには、スプリンクル、チョコレートシロップ、ホイップクリームなどのトッピングが使われています。Salesforce でも同じです。この場合の唯一の制限はあなたの想像力です。

項目の追加、選択リスト値のカスタマイズ、項目検証の追加などで、ニーズに合わせて Salesforce を巧みに活用することができます。Compa では対応する農場はそれほど多くありませんが、多額の支援をしてくれるので、多額支援者用の特定の項目とオプションが必要です。一方、Hunger Northeast は多数の地元農場からの少額の支援を処理することが多々あるため、多様なユーザーに対応するためにさまざまな種類の項目とオプションが必要です。どちらのケースでも Salesforce のカスタマイズで簡単に対応できます。

CumulusCI で解決

Maddie は Tasha の話に胸を躍らせますが、Hunger Northeast にはそれほど複雑そうなものを構築する能力がありません。Tasha が Compa の組織の一部をコピーして Maddie と共有してくれる方法があれば話は別ですが、Maddie にはそれが可能かどうかわかりません。

幸い、Tasha はできるかもしれないと考えているようです。

「先日、友人の Isabel と話をしたのだけど...」と Maddie に話します。「彼女は CumulusCI というものについて教えてくれたのだけど、たしか Salesforce の共有に関するツールだったと思う。」

リソース

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