Skip to main content
From 16:00 UTC on January 17, 2026, to 20:00 UTC on January 17, 2026, we will perform planned maintenance on the Trailhead, myTrailhead, and Trailblazer Community sites. During the maintenance, these sites will be unavailable, and users won't be able to access them. Please plan your activities around this required maintenance.

Salesforce のインシデント対応について学ぶ

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 組織内のインシデント対応を可能にするため使用できる Salesforce 製品の概要を説明する。
  • 自社の統合されたインシデント対応を構築するために必要な 3 つの足がかりを再現する。
  • 組織のインシデント対応能力を確立する際に避ける必要がある落とし穴を挙げる。

独自の重大インシデント対応チームを編成する

Salesforce の重大インシデントセンターの役割を確認できたところで、独自の重大インシデントセンターを構築してみましょう。この後、重大インシデント対応チームを編成するためのヒントを紹介します。

インシデント対応の基礎

家を建てるときには、必ずしっかりとした基礎を築く必要があります。これは、重大インシデントセンターを構築するときにも同じことが言えます。優れた重大インシデントセンターの基礎は、人、プロセス、テクノロジーの 3 つの要素から成り立っています。

複数の人を表している図。

  • 適切な人材を集めましょう。理想的なのは、インシデント管理、コミュニケーション、カスタマーサポート、クリティカルシンキング、エンジニアリングなど、さまざまな分野ですばらしい経験を積んだメンバーから成る多様性のあるグループを編成し、メンバー全員がお客様への強い情熱で結ばれていることです。
  • 幅広いスキルを持ったグループがあるということは、これまでの経験を活かして業務の革新と改善ができるということです。

プロセスを表している図。

プロセス 

  • 効率的かつ合理的なプロセスを使用して再現性のあるサービスを提供できるようにするには、包括的なインシデント対応プレイブックが必要です。
  • サービスの卓越性を実現するには、プロセスを定義することが不可欠です。

テクノロジーを表している図。

テクノロジー

  • 適切なテクノロジーを導入することが重要です。プロセスを自動化するためには、一連のツールと製品が必要です。
  • 最良の製品を使用し、独自の CIC 360 を作成することでインシデント発生時に一元化された情報源を提供します。

CIC 360 の概要

技術面では、Salesforce の製品群の中から選ぶことができたので先手を打つことができました。以下は、CIC 360 の構築に使用したさまざまな製品の一覧です。

Salesforce CIC 360 を構築するために使用された 7 つの製品に囲まれているお客様とパートナーを代表する女性の図。各製品はこのユニットで説明されています。

ここでは、一元化された情報源である CIC 360 からのインシデント情報フローを有効にするために使用する Salesforce 製品を紹介します。

Service Cloud のアイコン

インシデント追跡 - Service Cloud のカスタマーサービスインシデント管理

  • Service Cloud のインシデントの重要度 (または他の属性) が変更されると、自動的に多くの社内対応が開始されます。
  • インシデント関連のデータポイントがすべて追跡されます。
  • エグゼクティブアウトリーチと呼ばれる、特別な顧客の要求も管理されます。

Marketing Cloud のアイコン

インシデントコミュニケーション - Marketing Cloud

  • Marketing Cloud はメッセージの送信先を影響を受けたお客様に設定するために使用されます。このメッセージには、最初のインシデントアラート、顧客向け Web セミナーへの招待、サービスが復旧したことの通知などが含まれます。

[代替テキスト: Heroku のアイコン]Heroku のアイコン

カスタムインシデント対応アプリケーション - Platform と Heroku

  • Salesforce Platform と Heroku は、チームのニーズに固有のカスタムアプリケーションを作成してホストするために使用されます。
  • Salesforce は Heroku のカスタムアプリケーションを使用して、すべてのコミュニケーションを準備しています。このアプリケーションでは、さまざまなソースからのデータ集計、時間の節約、コミュニケーションの精度と一貫性の向上が可能です。
  • 別のアプリケーションは Service Cloud 拡張機能として構築されており、Salesforce の従業員がセルフサービスのソリューションを使用して重大インシデント通知を購読して管理できるようになっています。
  • Trust サイトでさえも Heroku プラットフォームでホストされています。

Tableau のアイコン

インシデント分析 - Tableau

  • Tableau と Analytics Studio はインシデントの分析とレポート作成に使用されているため、パフォーマンスを測定することができます。
  • インシデントの分析は、製品ライフサイクルとサービス提供の継続的な改善につながり、将来のインシデントの予測と防止に役立ちます。

Quip のアイコン

インシデント情報管理 - Quip

  • Quip では、社内の関係者との効果的なリアルタイムのコラボレーションを実現できます。
  • 長期にわたるインシデントや複雑なインシデントの場合、特に有益です。

Trailhead のアイコン

インシデント対応トレーニング - Trailhead

  • 卓越したサービスの提供はしっかりとしたトレーニングにかかっています。そのため、チームが役割を果たすための認定を受けられるように役割別のインシデントトレーニングが開発されました。
  • また、全社的な Trailhead モジュールも作成されており、関係者はインシデントに対応できるようになっています。

[代替テキスト: Experience Cloud と Slack のアイコン]Experience Cloud と Slack のアイコン

社内コミュニケーション - Experience Cloud と Slack

  • インシデント対応に関する連帯感を生み出すために、Slack が使用されています。
  • Slack には専用チャネルがあり、詳細情報を社内スタッフと共有するために使用されています。
  • ドキュメントとベストプラクティスは、Experience Cloud でホストされている Salesforce ヘルプサイトで公開されています。
  • これにより、社内の関係者全員が足並みを揃え、最新の正確な情報を把握した上で、お客様に対応できます。

Mulesoft アイコン

インシデントデータインテグレーション - Mulesoft

  • Mulesoft Salesforce コネクタを使用して、サポートチームとエンジニアリングチームが使用している他の社内の Salesforce 組織から顧客のインシデントハブ組織にデータを取り込みます。

CIC 360 の構築

「あなたは世界 No.1 の CRM 企業である Salesforce にいるからそれでいいでしょう。ですが、これを自社で実現するにはどうすればいいのですか? Salesforce にあるようなリソースがすべて揃っているわけではないのです」と言う人もいるでしょう。ごもっともですが、心配はいりません。ここでは 3 つのステップに分けて説明します。企業の規模や手持ちのリソースに関わらず、独自の重大インシデントセンター 360 を構築できます。 

3 段ある階段の 1 段目にいる人の図

初級ステップ

勇気を出しましょう。簡単なことから始めても、大きな変化をもたらすことができます。

  • プロセスを合理化し、堅牢なインシデント対応プレイブックを作成します。
  • チームに正式なトレーニングと定期的なドリルを導入します。
  • Service Cloud のケース管理機能と Slack のコミュニケーション機能の使用を開始します。
  • これで、重大インシデントの一元化された情報源を基に社内チームの認識を一致させることができます。

3 段ある階段の 2 段目にいる人の図

中級ステップ

これで次のステップに進む準備が整いました。それでは、このステップを達成するために以下を行いましょう。

  • Service Cloud と必要に応じて Heroku を使用して、プロセスの自動化を開始します。そのためには、プロセスの問題点、時間のかかるタスク、ミスが発生しやすい手動のタスクを対象にしたポイントソリューションをいくつか作成します。
  • プロセスを自動化することで、チームが手動のタスクに費やす時間を減らし、バリューチェーンを向上させることができます。
  • このステップでは、Service Cloud や Marketing Cloud (大規模なオーディエンスが対象の場合) を使用して、インシデントに関する一元化された情報源をお客様に提供することもできます。これにより、より効果的にお客様にアプローチして、透明性と信頼性を高めることができます。
  • Trailhead を使用すると、社内の全員にインシデント対応の学習機会を提供し、社内の認識統一を図ることが可能です。

3 段ある階段の 3 段目にいる人の図

上級ステップ

いよいよ、CIC 360 という大舞台に進みましょう。

  • Service Cloud のカスタマーサービスインシデント管理上に構築され、最良の製品と統合された、エンドツーエンドの完全統合のインシデント対応プラットフォームがようやく視野に入ってきました。幸いにも、Service Cloud とのインテグレーションは、数多くの「コードではなくクリック」オプションが用意されているため簡単に行えます。
  • このプラットフォームでは、お客様とのコミュニケーションと、社内の関係者との適切なコラボレーションを同時かつシームレスに実行できます。
  • このプラットフォームを導入することで、データを収集して将来のインシデントを予測して防止できるようになります。
  • ここでは、お客様が主導権を握り、サブスクリプションベースのアプローチを使用して必要な情報を選択できるようにすることで、レベルアップしたエンゲージメントを構築できます。これにより、お客様の条件に基づいた関連性の高いコミュニケーションをタイムリーに行えます。

Plan (計画)、Do (実行)、Check (評価)、Act (改善) の 4 つの言葉で構成されたデミングホイールのフィードバックループを示す図

PDCA モデルの画像提供: The W. Edwards Deming Institute®。

ヒント、コツ、避けるべき落とし穴

CIC 360 の実装を検討している他社へのアドバイスを以下に紹介します。 

  • まず何よりも、お客様のニーズと要望を最優先にして、プロジェクト目標を定義します。これは、目指すべき指標となり、これに向けてチームの業務を集中させることができます。
  • お客様重視ということは、俊敏性を保ち、フィードバックに耳を傾け、予期せぬ変化に適応できるようにしておくということです。従うべきシンプルなプロセスは、デミングホイールの計画実行評価改善です。これを実行すると、システムやプロセスにフィードバックを適用することで、サービスを調整して充実させることができます。
  • テクノロジーの制約について検討する前に、プロセスの効率化を図る必要があります。
  • テクノロジーで作業方法が左右されないようにしてください。そうしないと、効率やカスタマーエクスペリエンスの低下につながります。幸いなことに、Service Cloud はカスタマーエクスペリエンスと学習を長年積み重ねてきたため、お客様がそれほどカスタマイズする必要はありません。
  • 自分がお客様や関係者と一緒に旅をしていることも忘れないでください。自信と確信が生まれ、自分が正しい道を進んでいることがわかるからです。

重大インシデントについて楽しく学んでいただけたでしょうか? ご不明な点がございましたら、お問い合わせください。

リソース

Salesforce ヘルプで Trailhead のフィードバックを共有してください。

Trailhead についての感想をお聞かせください。[Salesforce ヘルプ] サイトから新しいフィードバックフォームにいつでもアクセスできるようになりました。

詳細はこちら フィードバックの共有に進む