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いつどこで連絡先を削除するかを決定する

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • Marketing Cloud Engagement アカウントから連絡先を削除するかどうかを判断する。
  • どの連絡先情報を削除するかを決定する。
  • Marketing Cloud Engagement のさまざまなテナント種別を識別する。
  • Marketing Cloud Engagement で連絡先情報を見つける。

連絡先情報を削除すべき (削除すべきではない) 場合

Marketing Cloud Engagement アカウントには数百万とまでは行かなくても、数十万件の連絡先レコードが含まれていることがあります。各レコードには、1 人の人物に関して、マーケティング活動でセグメント化や対象設定に使用する名前や住所などの基本情報が含まれます。手作業でこれらのレコードをすべて検索する必要はありませんが、自動化されていても、大量のデータを扱うことになります。どこかの時点で、このデータの一部を削除しようという考えが頭をよぎるかもしれません。

削除する前に、たとえその人に二度と連絡するつもりがなくても、連絡先レコードは貴重な情報源であることを考慮してください。これらの連絡先情報には購読情報が含まれ、また、重要な購読取り消し情報が含まれていることもあります。ある人がメッセージング活動の購読を取り消した場合、それ以降、マーケティング送信が行われないようにその情報を保持する必要があります。しつこくするのは不作法なだけでなく、その種のコミュニケーションを禁止する規制 (米国の CAN-SPAM など) に抵触するおそれがあります。

連絡先データは、オーディエンスの作成や Einstein ツール (エンゲージメントスコアリング、エンゲージメント頻度など) を含む、多くの重要な Marketing Cloud Engagement 機能を動作させます。さらに、連絡先情報によってプロモーション送信および Transactional 送信活動をリンクし、あらゆるマーケティングチャネルで購読者のエンゲージメント向上を図ることができます。また、この情報は、連絡先とブランドとのすべてのインタラクションを把握するのに役立ちます。

連絡先を整頓目的で削除することはお勧めしませんが、特定の場合に連絡先の削除が必要になることがあります。一般データ保護規則 (GDPR) のような法律では、連絡先の忘れられる権利が保証されます。つまり、連絡先は自分に関する情報すべてを削除するように要求できます。 

どの情報を削除すべきか?

忘れられる権利の要求に関しては、議論の余地はほとんどありません。「忘れられる」とは、その連絡先に関するすべてを削除するということです。ただし、誤って送信または連絡しないために、ある種のレコードは保持することをお勧めします。そうした送信の防止に使用できる連絡先の簡単な ID があれば十分です。もちろん、後でその連絡先がオプトインして別のレコードを開始しても、まったく問題ありません。以前の連絡先情報は一切使用できないことだけを覚えておいてください。削除とはそういう意味です。

Marketing Cloud Engagement には、規制コンプライアンスの維持に役立つツールが複数用意されています。こうした要求を処理するために、Marketing Cloud Engagement で直接、または REST API を使用してアカウントから連絡先を削除できます。連絡先の削除方法について説明する前に、アカウントのどこで連絡先を見つけるかを知っておく必要があります。これは、アカウントの構造に応じて異なります。実際に見てみましょう。 

テナント種別の判別

このセクションで説明するのは、賃貸物件に適したテナントの判別方法ではありません! Marketing Cloud Engagement では、テナントとはアカウントの構造と編成を意味します。ここでは、Marketing Cloud Engagement のアカウント種別ごとにテナントの構造を説明します。

Enterprise 2.0 の場合、テナントは最上位アカウントと関連付けられたすべてのビジネスユニットです。

Enterprise 2.0 のテナント図

Enterprise アカウントの場合、テナントは最上位アカウントと関連付けられたすべての代理人またはロック & パブリッシュビジネスユニットです。

Enterprise のテナント図

コアアカウントの場合、テナントは 1 つのアカウントです。

コアアカウントのテナント図

最後に、エージェンシーアカウントの場合、各最上位アカウントと関連付けられた各クライアントアカウントが別個のテナントになります。

エージェンシーのテナント図

なぜテナント種別を把握することが重要なのでしょうか? テナント種別によって、アカウントで連絡先情報を探すときにどこを見ればよいかが決まります。たとえば、コアアカウントは単純です。連絡先情報が存在できるのは 1 つのレベルのみです。一方、Enterprise 2.0 アカウントの場合、連絡先情報の大半は親アカウントに存在しますが、Transactional 送信にも連絡先情報が含まれる場合があります。しかも、その情報は、ビジネスユニットレベルにも存在する可能性があります。

テナント種別がわからない場合は、Marketing Cloud Engagement アカウント担当者か、システム管理者にお問い合わせください。ヒント: ビジネスユニットを使用している場合は大抵、Enterprise 2.0 アカウントです。

連絡先を探す場所

アカウント構造がわかったので、検索を開始できます。次の場所を探します。 

データエクステンション

当然、連絡先を最初に探す場所は、Marketing Cloud Engagement で大半のデータが保存されるデータエクステンションです。この場合、送信可能データエクステンションから始めます。送信可能データエクステンションには、その連絡先への送信に使用する連絡先キーとアドレスが含まれます。連絡先の削除要求を開始すると、これらのデータエクステンションがその要求の対象となります。ただし、探すべき場所はそれだけではありません。別のデータエクステンションにも、削除が必要な他の連絡先情報が含まれていることがあります。Contact Builder データモデルで、どのデータエクステンションに削除する必要がある連絡先情報が含まれている可能性があるかを確認します。すべてを確認するために、このプロセスを手動で行うことが必要になる場合もあります。

メモ

すべてのデータエクステンションを確認するには、Contact Builder の [データデザイナー] タブと [データエクステンション] タブの両方を使用します。

その他のデータ操作

通常、Enterprise 2.0 アカウントには最上位アカウントの連絡先情報がすべて保存され、その情報がそのテナント内の他のすべてのビジネスユニットと共有されます。ただし、ビジネスユニットで別の場所に他の連絡先情報が保存されている場合があります。たとえば、トリガーによる送信では、メールアドレスやモバイル電話番号のような連絡先情報が保存されることがあります。また、クエリやフィルターのようなデータ操作にも、連絡先情報が含まれることがあります。必要に応じて、それらのソースからこの情報を手動で削除します。

さらに、同期済みデータエクステンションでは、他のクラウドから Marketing Cloud Engagement に情報が取り込まれることがあります。その情報が誤ってアカウントに再度取り込まれないように、ソースにある情報を削除し、その後で Marketing Cloud Engagement から削除することをお勧めします。

Marketing Cloud Engagement では、テンプレート、メールヘッダーおよびフッタールールなどのオブジェクトに連絡先情報は保存されません。これらのエンティティは、パーソナライズ目的でデータエクステンションから情報を使用できますが、情報がそれらのオブジェクトに実際に存在することはありません。

これで、どのような場合に連絡先情報を削除し、どこでその情報を見つけるかを理解できました。次のセクションでは、Marketing Cloud Engagement で連絡先を削除する方法を学習します。

リソース

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