Skip to main content
From 16:00 UTC on January 17, 2026, to 20:00 UTC on January 17, 2026, we will perform planned maintenance on the Trailhead, myTrailhead, and Trailblazer Community sites. During the maintenance, these sites will be unavailable, and users won't be able to access them. Please plan your activities around this required maintenance.

重複している取引先責任者や取引先の管理

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • 重複するデータが生成されないようにする。
  • 取引先責任者をマージする。
  • 取引先をマージする。

NPSP での重複の回避

重複の何がそれほど問題なのでしょうか? データが重複すると、不必要に煩雑になり、不正確なレポートが生成され、効率性が低下します。これは団体のプログラム管理、活動資金集め、コミュニケーションの効率と有効性にとって大きな問題となります。 

次のシナリオを想像してください。あなたの Salesforce 組織にはある大口支援者に対して 2 つの取引先責任者レコードがあります。新任の活動資金集め担当者が見たレコードには、この支援者は一度も支援をしたことがないと表示されています。その担当者が支援者に話しかけるときに、まるでその人が支援したことがないかのような態度だったらどうなるでしょうか?

多くの支援者はこうした間違いを気にも留めないものと思われますが、過去の貢献は本当に感謝されているのだろうかと疑問に思うこともあるかもしれません。さらに、その活動資金集め担当者はシステムを二度と信頼しないかもしれません。 

取引先責任者や取引先の重複に対する最善の防御策はもちろん、重複そのものが生じないようにすることです。つまり、ユーザーのトレーニングは不可欠です。トレーニング資料で、新しい取引先責任者や取引先を入力する前に既存のレコードを検索することをユーザーに奨励します。 

ただし、完璧な人などいませんし、最高のトレーニングを行っていたとしても間違いは起こるものです。幸いにも Salesforce には、重複の回避に役立つ便利なツールが用意されています。

Salesforce 重複管理では、作成時と編集時に既存のレコードが検索されて、ユーザーにアラートが表示され、潜在的な重複がレポートに追加されします。 

重複管理は次のルールで構成されます。

  • 一致ルール: 重複レコードを見つけるための基準。
  • 重複ルール: ユーザーが潜在的な重複を作成し始めたときに実行されるアクション。

Salesforce の標準一致では、完全一致に基づいて重複の可能性があるレコードが検出されます (同じ名前の取引先責任者が 2 人いる場合など)。また、名のあいまい一致を特定するルールを設定することもできます。あいまい一致では、Robert Alvarez と Roberto Alvarez が重複の可能性があるレコードと識別されます。 

メモ

あいまい一致とは、完全ではない一致のことです。この一致ルールでは、同一ではないが似ているレコードが検索され、より多くの潜在的な重複を検出できます。

Nonprofit Success Pack (NPSP) には、初めて使用するのに適した事前設定済み一致ルールと重複ルールが用意されています。確認して有効にするだけで使用できます。

NPSP の一致ルールと重複ルールの有効化

NPSP の一致ルールは、名 (あいまい)、姓 (完全)、個人メール (完全) を照合します。では、一致ルールを確認し、重複を作成して編集し、両方とも有効にしてみましょう。

  1. 歯車アイコン ([設定] メニューの歯車アイコン) をクリックして、[設定] をクリックします。
  2. [Setup (設定)] の [Quick Find (クイック検索)] ボックスに duplicate (重複) と入力します。
  3. [重複管理] の下にある [一致ルール] をクリックします。
  4. 一致条件を確認するには、[NPSP Contact Personal Email Match (NPSP 取引先責任者の個人メールの一致)] ルールをクリックします。
    重複の一致ルールの設定ページ
  5. この例では、NPSP のルールで、名 (あいまい)、姓 (完全)、個人メール (完全) が照合されます。NPSP の一致ルールと重複ルールは、可能な限り的確な一致候補セットを返すよう設計されています。
    このルールが各自のニーズを満たすものである場合は、[Activate (有効化)] をクリックして、この一致ルールを有効にします (このオプションが使用できる場合)。
    一致ルールが [Activating (有効化中)] 状況でロックされている場合 (このルールを有効化できなくなる既知のバグ)、[Clone (コピー)] をクリックし、覚えやすい名前を付けて [Save (保存)] をクリックしてから [Activate (有効化)] をクリックします。
    NPSP 取引先責任者の個人メールの一致ルール

次に、ユーザーが重複している可能性のある取引先責任者、取引先、カスタムレコードを作成し始めたときの処理を指定する重複ルールを有効にする必要があります。 

  1. [設定] の [重複管理] メニューに戻って、[重複ルール] をクリックします。
    [すべての重複ルール] リスト
  2. [NPSP Contact Personal Email Match (NPSP 取引先責任者の個人メールの一致)] をクリックします。
    取引先責任者の重複ルールの設定と有効化のページ
    1. ユーザーによる潜在的な重複の作成や編集を許可するかブロックするかを [作成時のアクション] 設定と [編集時のアクション] 設定 (1) で選択できます。また、潜在的な重複についてユーザーにアラートを表示するかどうかも指定できます。NPSP のデフォルトでは、作成と編集が許可されます。
    2. また、作成時または編集時に潜在的な重複のアラートをユーザーに表示するか、重複をレポートに含めるかも選択できます (2)。NPSP のデフォルトでは、重複の可能性があるレコードの作成時にアラートが表示され、レポートに追加されます。
    3. 使用する一致ルールを選択することもできます (3)。NPSP のデフォルトでは、先ほど有効にした [NPSP Contact Personal Email Match (NPSP 取引先責任者の個人メールの一致)] 一致ルールが使用されます。(一致ルールのコピーを有効化しなければならなかった場合は、この設定を新しい一致ルールに変更する必要があります。)
  1. [有効化] をクリックします。

これで、データに対するユーザーの信頼の維持と採用の促進において一歩前進することができました。

最初は NPSP のデフォルトの重複ルールと一致ルールを有効にしてから、必要に応じて追加することをお勧めします。ユーザーがルールの条件を認識していることを確認し、フィードバックを依頼して、実際に使用していく中で微調整できるようにします。

メモ

一致ルールと重複ルールは強力ですが、実際のデータは複雑であり、ルールによって複雑な重複を検出できない可能性があります。たとえば、結婚や離婚などによって取引先責任者の姓が変わった場合やメールアドレスが変わった場合、ルールによって重複を検出できない可能性があります。想像できる限り最高のルールを設定していたとしても、システム管理者とユーザーは定期的にデータの重複を確認する必要があります。

重複管理の動作

架空の非営利団体 No More Homelessness (NMH) の開発担当者である Sofia Rivera は Salesforce で新しい取引先責任者を作成します。 

普段であれば既存の取引先責任者をまず検索するのですが、これは新しいイベントからの新しい支援者リストだったため、すべての取引先責任者が新規だと思い込み、支援者の名前とメールアドレスを入力して [Save (保存)] をクリックします。

[新規取引先責任者] 作成ウィンドウの重複アラート

NPSP の取引先責任者マッチングルールの条件に基づいて、Salesforce が重複する取引先責任者を作成している可能性があることを Sofia に警告します。前述のとおり、NPSP の重複ルールによって Sofia のオプションが決まります。ここで Sofia は、[重複を表示] をクリックして既存の取引先責任者を編集するか、このレコードの作成を続行して保存するかを選択できます。 

Sofia が作業を続行し、重複している可能性のあるレコードでもう一度 [Save (保存)] をクリックした場合は、新規レコードに再び潜在的な重複に関するアラートが表示されます。また、レコード詳細ページの重複候補コンポーネントにもアラートが表示されます。

取引先責任者の詳細ページの重複アラート

メモ

ユーザーにこのアラートが表示されない場合、設定が必要である可能性があります。Salesforce ヘルプの「Configure Duplicate Detection and NPSP Contact Merge (重複検出と NPSP 取引先責任者のマージの設定)」を参照してください。

最後に、Sofia が [重複を表示] をクリックすれば、潜在的な重複レコードを表示できますが、これらのレコードをマージすることはできません。取引先責任者をマージできるのは、システム管理者と十分なセキュリティ権限が付与されているユーザーのみです。

システム管理者に、重複候補レコードに関するサポートを求めるよう伝えるアラート

そのため、重複ルールによって潜在的な重複がレポートにも追加されることが役立ちます。システム管理者の Gorav がそれを見て必要に応じてクリーンアップできるためです。(この種類のレポートの設定方法については、「リソース」の「重複レコードのレポートの作成」を参照してください。)

[Potential Duplicate Contacts (重複の可能性がある取引先責任者)] レポート

重複はどのようにして発生するのでしょうか? サードパーティインテグレーションやデータインポートによってこの問題が発生することもありますし、同僚が推奨されている最初の検索を省略してしまう場合もあります。最善を尽くしても、重複が (たまには) 生じることがあるということです。そして、そうした場合に役立つツールが NPSP に存在します。

NPSP の取引先責任者のマージツールの使用

NPSP の取引先責任者のマージでは、どちらの取引先責任者を維持し、重複する各取引先責任者のどのデータを使用するかを選択します。各取引先責任者からすべての関連項目 (商談や支払など) が新しくマージされた取引先責任者に移されるため、データが失われることはありません。 

また、Salesforce の標準機能でも取引先責任者をマージできますが、その場合は NPSP とは異なり、世帯取引先と団体取引先が区別されません。標準ツールを使用するとマージされた NPSP の取引先責任者は匿名世帯となるため、常に NPSP の取引先責任者のマージを使用することをお勧めします。 

取引先責任者をマージするユーザーには、取引先責任者を削除すること、取引先責任者レコードのすべての項目にアクセスすること、両方の取引先責任者にアクセスすることのすべてを実行できるセキュリティ設定が必要です。このセキュリティの追加レイヤーがあるのは、取引先責任者のマージが破壊的で、間違いが起こりやすいためです。レコードをマージして削除したら、元のバージョンに戻す術はありません。 

メモ

NPSP の取引先責任者のマージ機能では重複の検索や一括マージは行われません。重複ルールで取引先責任者を特定するか、マージするレコードを確認したうえで、各重複を 1 つずつ処理します。

取引先責任者のマージはシステム管理者のみが行うことをお勧めします。Gorav が、重複取引先責任者レポートに記載されている取引先責任者をマージするところを一緒に見ていきましょう。

  1. アプリケーションランチャー (アプリケーションランチャーアイコン) で [取引先責任者のマージ] を見つけて選択します。
  2. [取引先責任者の検索] をクリックして、マージする取引先責任者を検索します。または、[重複する取引先責任者を表示] を選択してすべての潜在的な重複を表示することもできます。
  3. 検索バーに重複している取引先責任者の名前を入力して、[検索] をクリックします。* をワイルドカードとして使用できます。この例では、一方の取引先責任者が Robert Alvarez で、もう一方が Roberto Alvarez であるため、Robert* Alvarez と入力すると両方の取引先責任者が検出されます。
  4. [検出された取引先責任者] リストで、マージする取引先責任者を選択します。取引先責任者は 3 人まで選択できます。
    マージする取引先責任者のリストが強調表示された NPSP の取引先責任者のマージウィザード
  5. [Next (次へ)] をクリックします。
  6. プライマリレコードを選択します。ただし、注意してください。この選択によって、マージ後にこの取引先責任者が関連付けられる取引先レコードが決定します。もう一方の取引先レコードからは削除されます。Gorav はマージする各取引先責任者に関連付けられている取引先を検証し、マージ後にどれをマスター取引先にすべきか判断します。
  7. 両方のレコードから、マージ後の最終レコードに設定する項目を選択します。選択されなかった項目は上書きされます。
    取引先責任者のマージウィザードの [残すレコードを選択してください] ページ。
  8. [マージ] をクリックします。
  9. [マージ] をクリックしてから、マージしたら元に戻せないことを示すやや威圧的な赤いポップアップ警告の [OK] をクリックします。
    取引先責任者のマージを元に戻せないことを示す警告

マージ後、Gorav は Roberto のレコードを見て、すべて正しくマージされたことを確認してから、レポートのすべての重複が処理済みであることを確認します。これでデータがクリーンになりました。

世帯取引先のマージ方法

取引先にアクセスでき、編集権限と削除権限を持つすべてのユーザーが世帯取引先をマージできます。このプロセスは取引先責任者よりも簡単です。 

マージする世帯レコードに移動し、[世帯の管理] をクリックしてから、既存の取引先責任者を検索してプラス記号 (取引先責任者の追加ボタン) をクリックすることで世帯に追加します。

マージする世帯に複数のメンバーがいる場合は、検索したユーザーのみを移動するか、世帯のすべてのメンバーを移動するかを選択できます。

取引先責任者と取引先の設定スキルの活用

このモジュールでは、世帯命名の設定、住所の管理、カスタムリレーションの作成、重複する取引先責任者や取引先の管理を行う方法を学習しました。いずれも非営利団体と Salesforce 組織を万全の状態に保つために不可欠なスキルです。

「Nonprofit Success Pack (NPSP) の管理」トレイルに取り組んでいる場合は、次に支援の商談設定について学習します。

リソース

Salesforce ヘルプで Trailhead のフィードバックを共有してください。

Trailhead についての感想をお聞かせください。[Salesforce ヘルプ] サイトから新しいフィードバックフォームにいつでもアクセスできるようになりました。

詳細はこちら フィードバックの共有に進む