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カスタムリレーションの作成

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • リレーション設定について説明する。
  • リレーション設定を行う。

リレーションの概要

Nonprofit Success Pack (NPSP) でのリレーションは、Salesforce 組織内の 2 つの取引先責任者を結び付けるカスタムオブジェクトです。架空の非営利団体 No More Homelessness (NMH) では、リレーションを使用して、クライアント、支援者、ボランティアである友人や家族を結び付けています。取引先責任者レコードの [リレーション] 関連リストには、他の取引先責任者と、その人が現在の取引先責任者とどのようなリレーションにあるか (息子、妻、子など) が表示されることがあります。 

多くの言語では、これらのリレーションの用語にはその人の性別に関する情報が含まれます。たとえば、「息子」は男性の子ですし、「妻」は女性の配偶者です。団体によっては、取引先の性別認識に関する情報を収集し、その情報をリレーションの説明だけではなく、コミュニケーションのパーソナライズやサービスのカスタマイズ、プログラム結果のレポートなどに使用していることがあります。 

Salesforce は、クライアント、支援者、ボランティア、従業員が存在を認められ、尊重されていると感じられるように、性別認識などの個人データの収集方法と使用方法について十分に考慮することをお勧めしています。NPSP を含む Salesforce のソフトウェアでは、取引先責任者の性別情報をいつどのように使用するかをカスタマイズするツールが用意されています。性別と Salesforce に関する考慮事項については、「Guide to Privacy and Ethical Use of Gender-Related Data (性別関連データのプライバシーおよび倫理的使用ガイド)」を参照してください。

取引先責任者レコードの [リレーション] リスト

NPSP には 24 種類の事前設定済みリレーションが用意されていて、すべて [NPSP 設定] ではなく Salesforce の [設定] のリレーションオブジェクトで管理されます。既存のリレーション種別を確認する手順は次のとおりです。

  1. 歯車アイコン ([設定] メニューの歯車アイコン) をクリックして、[設定] をクリックします。
  2. [オブジェクトマネージャー] タブをクリックします。
  3. オブジェクトのリストから、[リレーション] を選択します。
  4. [項目とリレーション] をクリックします。
  5. [種別] という項目をクリックします。
  6. [値] リストまでスクロールダウンします。

オブジェクトマネージャーのリレーションオブジェクトの選択リスト値

この 24 種類の事前設定済みリレーションは多くの非営利団体にとっては必要以上の数です。リストを短くしたい場合は、任意のリレーションの [無効化] をクリックして削除できます。そして、前述したように、さらに多くのリレーションや別のリレーションが必要な場合は、設定やカスタマイズが可能です。それについて詳しく見てみましょう。

NPSP のリレーション設定

NPSP のリレーション設定に移動するには、ナビゲーションバーの [NPSP 設定] をクリックするか、アプリケーションランチャー (アプリケーションランチャーアイコン) で [NPSP 設定] を見つけて選択し、[リレーション] をクリックし、展開されたメニュー内の [リレーション] をクリックすると、すべての設定が表示されます。 

では、NPSP でのリレーションの動作を管理する 4 つの設定を見ていきましょう。 

[リレーション] 設定メニュー

相互方法 (1) では、1 つの取引先責任者レコードを別の取引先責任者レコードに関連付けたときに、NPSP でそれに対応するリレーションを割り当てる方法を決定します。次のオプションがあります。

  • [リスト設定] (デフォルト) では、性別やその他の設定と連携して、適切な相互関係が割り当てられます。たとえば、女性の取引先責任者レコードで男の子を [息子] として関連付けると、その息子のレコードではこの女性のリレーション種別が自動的に [母] になります。ほとんどのシステム管理者は組織で [List Settings (リスト設定)] を選択します。
    リスト設定方法では、次の 2 つの方法のいずれかに基づいて、男性または女性の適切なリレーション種別が決定されます。
    • 取引先責任者レコードの指定された [性別] 項目の値。
    • 取引先責任者の性別を特定できない場合は、性別を決定するために [敬称] 項目が評価され、Mr. であれば [男性] 値などと割り当てられます。

いずれの方法でも取引先責任者の性別を決定できない場合は、性的区別のない値 ([親]、[配偶者] など) が割り当てられます。

  • [値反転] は、性別項目に連動しません。その代わり、リレーションオブジェクトの [種別] 項目に 「Mother-Daughter」 (母-娘) と「Daughter-Mother」(娘-母) の両方の選択リスト値を作成します。ここで大切な点は、種別の間に区切り文字を挿入することで、システムでリレーション種別を入れ替えられるようにすることです。つまり、「母-娘」という種別のリレーションの逆の種別は「娘-母」になります。

[性別項目] (2) 設定では、相互方法がリスト設定の場合に、相互関係を作成するためにどの項目で取引先責任者の性別を追跡するかを指定します。たとえば、[母] である取引先責任者レコードから女性の取引先責任者レコードへのリレーションを作成すると、[息子] や [子] ではなく、[娘] の相互関係が作成されます。

[性別] 項目は取引先責任者レコードの選択リストで、標準の値が用意されていますが、独自のカスタム選択リストを作成して使用することもできます。[性別] 選択リストの値が男性でも女性でもない場合、作成される相互関係は性的区別のないものになります。

[自動作成された重複リレーションを許可] (3) 設定は、カスタム参照項目に基づいてリレーションを自動作成する機能のみが対象です。デフォルトでは、自動作成リレーションがトリガーされたときに、この取引先責任者間に同じ種別のリレーションがすでに存在する場合は、重複する新しいリレーションは作成されません。チェックボックスをオンにすれば、この動作を上書きできます。上書きした場合は、既存のリレーションに関係なく、自動作成がトリガーされるたびに新しいリレーションが作成されます。

[カスタム項目同期の有効化] (4) 設定では、リレーションペアの 2 人の取引先責任者間のカスタムリレーション項目を同期できます。そのため、団体がリレーションオブジェクトにカスタム項目を追加する場合は、この設定を確認する必要があります。

相互関係リストの動作

[相互方法] で [リスト設定] (デフォルト) を選択すると、相互関係リストによって相互関係が決まります。

前述したように、このとき NPSP と Salesforce によって [性別] または [敬称] 項目に基づいて取引先責任者の性別が決定され、それと相互関係にある性的区別のあるリレーション ([夫] や [母] など) が作成されます。性別が特定されない場合は、Salesforce では性的区別のない値 ([配偶者] や [親] など) が使用されます。

架空の非営利団体 No More Homelessness (NMH) で、これがどのように動作するかを見てみましょう。NMH の開発担当者である Sofia Rivera はこのモジュールの前の方で Roberto Alvarez の新しい取引先責任者レコードを作成しました。Sofia は、Roberto の申告に基づいて [性別] 項目で [男性] を選択しました。Sofia は、この世帯に Alex Alvarez という別の取引先責任者を追加して、[性別] 項目で [Unknown (不明)] (NMH が作成したカスタム値) を選択します。 

Sofia は、この 2 人が同じ世帯に属し、Alex が Roberto の子であることを知っているため、Roberto の取引先責任者レコードからリレーションレコードを作成しますが、Alex の性別が不明のため、リレーションの種別に [息子] や [娘] ではなく [子] を選択します。一方、Roberto は男性であるため、Roberto には自動的に [父] の相互関係レコードが作成されます。

[父] と [子] のリレーションを示す [種別] 項目が強調表示されている 2 つのリレーションレコード

新しい相互関係の追加

NMH の開発部門から、NPSP の取引先責任者レコードで支援者の故人である配偶者を追跡する方法を考えて欲しいと頼まれました。これは、多くの非営利団体に共通するニーズです。架空の非営利団体 NMH の Salesforce システム管理者である Gorav Patel は、チームが必要とする相互関係の作成に取り掛かります。それでは見てみましょう。

Gorav はまず、リレーション種別選択リスト項目を更新して、「Deceased Spouse」(配偶者 (故人)) という値を追加します。

  1. 歯車アイコン ([設定] メニューの歯車アイコン) をクリックして、[設定] をクリックします。
  2. [オブジェクトマネージャー] タブをクリックします。
  3. オブジェクトのリストから、[リレーション] を見つけて選択します。
  4. [項目とリレーション] をクリックします。
  5. 項目のリストから、[種別] を選択します。この項目が見当たらない場合は、[すべて表示] をクリックします。
  6. [値] で、[New (新規)] をクリックします。
    リレーションオブジェクトの [種別] 選択リストの新しい値
  7. テキストボックスに新しい値を各行に 1 つずつ入力します。ここでは、Gorav は Deceased Spouse (配偶者 (故人))、Widow (夫を亡くした妻)、Widower (妻を亡くした夫)、Surviving Spouse (残された配偶者) という値を入力します。
    選択リスト値フォーム
  8. [Save (保存)] をクリックします。

次に、Gorav は新しい相互関係を作成する必要があります。これは [NPSP 設定] で行います。

  1. アプリケーションランチャー (アプリケーションランチャー) で [NPSP 設定] を見つけて選択し、[NPSP 設定] に移動します。
  2. [リレーション][相互関係設定] の順にクリックします。
  3. [新規相互関係] をクリックします。
    [相互関係設定] ページ
  4. [新規相互関係] インターフェースには、名前、男性の値、女性の値、どちらでもない値の項目が表示されます。Gorav は次の値を入力します。
    1. Name (名前): Deceased Spouse (配偶者 (故人))
    2. Male (男性): Widower (妻を亡くした夫)
    3. Female (女性): Widow (夫を亡くした妻)
    4. Neutral (どちらでもない): Surviving Spouse (残された配偶者)
      相互関係の設定
  1. [相互関係を作成] をクリックします。

Gorav はWidow (夫を亡くした妻)、Widower (妻を亡くした夫)、Surviving Spouse (残された配偶者) に対して新規相互関係プロセスを繰り返します。 

さらに、離婚と別居を記録するために Former Spouse (元配偶者) も作成します。基金集めイベントで誤って離婚した配偶者を同じテーブルに座らせるようなことは避けなければなりません。 

メモ

このリレーションやその他のリレーションの値を作成する方法の詳細については、リソースの「リレーション設定の管理」を参照してください。

自動作成された新しいリレーションの追加

自動作成されたリレーションでは、取引先責任者オブジェクトやキャンペーンメンバーオブジェクトのカスタムの取引先責任者参照項目で、任意の新しいリレーション種別の作成を自動的にトリガーできます。リレーションの自動作成設定を使用して、2 人の取引先責任者間に新しいリレーションが自動的に確立されるようにします。

NMH はキャリアカウンセリングプログラムを運営していて、メンターによる指導を行っています。NMH のスタッフは、クライアントの取引先責任者レコードでこのメンター/メンティのリレーションを確認できるようにしたいと考えています。 

NMH でミーティングを行っているメンターとメンティ

Gorav は新しく自動作成リレーションを追加する前に、取引先責任者レコードに「Mentee」(メンティ) というカスタム取引先責任者参照項目を作成する必要があります。また、リレーションオブジェクトの [種別] 項目の選択リスト値を更新し、[NPSP 設定] で「Mentor」(メンター) と「Mentee」(メンティ) の相互関係を追加します。

これで Gorav が自動作成された新しいリレーションを追加することができます。その手順を見てみましょう。

  1. アプリケーションランチャー (アプリケーションランチャーアイコン) で [NPSP 設定] を見つけて選択し、[NPSP 設定] タブに移動します。
  2. [リレーション][リレーションの自動作成] の順に選択します。
  3. [新規自動リレーション] をクリックします。
  4. 次のように選択します。
    [リレーションの自動作成] の設定とオプション
    1. 関連付けるオブジェクトを選択します。Gorav は [取引先責任者] を選択します。
    2. 自動作成をトリガーする項目を選択します。Gorav は [Mentee (メンティ)] を選択します。
    3. リレーション種別を選択します。相互種別も自動的に作成されます。Gorav は [Mentee (メンティ)] を選択します。
  1. [自動リレーションを作成] をクリックします。

これで、NMH プログラムのスタッフが、取引先責任者レコードの新しい参照項目を使用して、メンターとメンティを簡単に結び付けることができます。たとえば、Roberto の取引先責任者レコードの [Mentee (メンティ)] 項目にプログラム参加者の Tim Hill を追加すると、新しいリレーションレコードも作成されます。

相互関係を直接取引先責任者レコードに追加

これまでに、世帯命名のカスタマイズ方法を確認し、住所管理がどのように機能するかを学び、取引先責任者間のカスタムリレーションを作成する方法を詳しく見てきました。 

次は、ほぼすべての CRM 実装を悩ませている問題である「データの重複」について解説します。

リソース

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