Skip to main content

コンシューマーエクスペリエンス戦略の実行

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • コンシューマーエクスペリエンスを向上するために必要な主要なリソースについて説明する。
  • コンシューマーエンゲージメント戦略を実行する 4 つのステップを説明する。

RTIM ソリューションを決めたら、コンシューマーエクスペリエンス戦略を立てます。戦略が成功するかどうかは、リアルタイムインタラクション管理を稼働するチームと実際の計画という 2 つの要因に左右されます。それぞれを詳しく見ていきましょう。

チームと Trailblazer

優れたコンシューマーエクスペリエンスを提供するには、チームおよび部門を挙げて団結した取り組みが必要です。全員が同じ使命を信じるように、チーム内で調整を図ることができる人物が必要となります。まさに Trailblazer の仕事です! Trailblazer とは何でしょうか? Trailblazer は、リーダーであり、革新者であり、人にやる気を起こさせ、ビジョンを持っている人物です。 

ブランドであれば、Trailblazer は最高マーケティング責任者、最高デザイン責任者、最高エクスペリエンス責任者、最高イノベーション責任者などの役割を持つ人を指します。彼ら (または彼らのような人) は、パーソナライズについてのチームの考え方を変革するためのビジョンを持っています。そのうえ、マーケティング、営業、サービスという部門の枠を超えて戦略を統制することができ、チーム間の意思決定や実行を推進し、収益や顧客維持にどのように影響するのかという点で、パーソナライズに関心を持っています。 

コンシューマー (消費者) は、異なる部門が所有する異なるタッチポイント全体の異なるブランドエクスペリエンスではなく、あなたを 1 つのブランドと考えます。したがって、Trailblazer の役割はシームレスなインタラクションを創出することでなければなりません。目標は、コンシューマーがすべてのチャネルを通して、すべてのタッチポイントを途切れずに完璧につながったエクスペリエンスの一部として体験できるようにすることです。RTIM は、コンシューマー中心の企業がその目標を達成するのに役立ちます。それによって、コンシューマーのブランドロイヤルティが向上し、Trailblazer も満足します。 

計画

重要なのは、範囲と目標を明確に理解した上で戦略に取り組むことです。ヒント: 最初にコンシューマーエクスペリエンスの特定のユースケースに焦点を絞ると良いでしょう。容易に測定し達成できるように目標を 1 つ選びます。キャンペーンのコンバージョンを向上させるのは、リアルタイムのオファープログラムなのでしょうか、または何か他のものなのでしょうか? 

コンシューマージャーニーのどの部分をパーソナライズするのかを特定すると、より大きなプロジェクトに進みやすくなります。コンシューマーのコンテキストを把握し、目標の実行および達成方法について理解が深まります。また、過去に何がうまくいったのかも、すでにわかっていることでしょう。

次に、ブランドのカスタマーエンゲージメントを構築するステップを説明します。

カスタマーエンゲージメントの 4 つのステップ

ステップ 1: ディスカバリー

思考的側面

ディスカバリーはブランドを理解するプロセスで、何が必要で、何を変えたいのかについてベースラインを確立します。重要なのは、その目標を特定し、それをビジネス戦略および目的と一致させることです。

まずは現在の自分の状況を把握することから始めます。コンシューマーエンゲージメント戦略を確立する妨げとなっている障害は何か? 顧客についてすでにどのようなことがわかっているのか? 顧客は現在あなたにどのような価値を見い出しているのか? 改善しようとしていることは何か、それらの改善は顧客満足度スコアにどのように反映されるのか? 各ビジネスユニットの関係者は誰か? 必要な関係部署は、営業、サービス、マーケティング、E コマース、財務、IT です。

目的はカスタマーエンゲージメント戦略の実行を迅速に開始できるよう会社の現状を把握することですから、ビジネスに影響する次の 4 つの主要事項を中心に話し合いを行います。

1

ビジネス文化とガバナンス

2

実行能力

3

分析とインサイト

4

テクノロジー

実用的側面

すでにカスタマーエンゲージメント戦略がありますか? 戦略に反して実行したことがありますか? その場合、それらのアクションに対し、結果を測定および分析できますか? ビジネス、そして何より顧客をサポートするために適切なテクノロジー、人、プロセスがありますか?

これらの重要な質問に基づき、カスタマーエンゲージメントが実際にどの程度進んでいるのかを自問します。その答えは、カスタマーエンゲージメント計画を立て、実行するために、どれぐらいの助けが必要になるのかを確認するのに役立ちます。かなり進んでいる場合でも、カスタマーエンゲージメントを次のレベルまで高めるために、どのような助けが必要なのかが示されます。

ステップ 2: 範囲設定

カスタマーエンゲージメント戦略を立てるときに検討すべき点はたくさんありますが、少しずつ進めていけば、簡単に素早く、すべてうまくいくはずです。

すべてを一度にやろうとしないでください。あなた (とその他の部門) が何を成し遂げる必要があるのかを検討し、それに対応する時間を確保してください。各フェーズの差し迫った優先事項について意見が一致するだけでも、業務はずっと楽になります。何が「優良」とみなされるのかを決めたり、カスタマーエンゲージメントの促進要因について合意したり、成功の測定方法を理解するなどの単純な作業が、プロジェクトを円滑に進める上で役に立ちます。

顧客がブランドに求めているエクスペリエンスを理解したら、その提供に向けて取り組みを開始できます。そのために、カスタマージャーニーをリアルタイムに表示し、顧客がどのようにやり取りしているのか、また顧客のニーズは何かを把握するための時間を取ってください。顧客についての仮説を立て、コミュニケーションチャネルを特定し、それらすべてのチャネルのジャーニーを統合する方法を見つけます。

この作業は孤立して行わないでください。範囲について全員の意見が一致する必要があります。この範囲設定フェーズを終えるまでに、すべてのビジネス関係者の賛同を得る必要があります。彼らが関わることで、エクスペリエンスの提供 (と成功) に大きく役立ちます。

ステップ 3: 展開と最適化

このステップでは、Salesforce の Marketing Cloud Personalization などのテクノロジーソリューションを選び、使用を開始します。では、前述の範囲設定フェーズで合意したアクティビティについて、すべての技術要件を挙げ、スケジュールの最適化を行います。

ビジネス全体のテクノロジーの統合は、異なるタイミングで行わなければならない場合があるため、組織の関係者が引き続きプログラムに賛同し、関与する必要があります。Marketing Cloud Personalization は CRM やシステムオブレコードと簡単に連動しますが、より複雑なニーズがある場合は、自分のペースで準備を整えてください。

チャネルをパーソナライズし、カスタマーエンゲージメントデータを生成するわけですから、スケジュールプロセスとレポートプロセスには必ずデータ分析も考慮に入れてください。分析の責任の所在を明確にし、価値の基準を満たすために必要なフィードバックを繰り返し受けるようにします。

これは、言うなればカスタマーエンゲージメント戦略の配管を行うようなものです。すべてがつながり、機能し、漏れがないことを確認します。時間をかけて徐々に新しいチャネルへ切り替えてテストします。一度にすべて行う必要はありません。トレーニングのためにわずかな時間を組み込みます。

ステップ 4: 顧客価値

何が「優良」とみなされるのかを確立し、合意し、基準を設定するために行ったすべての作業を思い出してください。その苦労がここで報われます。成功の条件に照らして追跡を行ってきましたが、その投資が価値のあるものであったことをここで実証できます (あなたはカスタマーエンゲージメントのロックスターのように見えることでしょう)。ただし、カスタマーエンゲージメントはこれだけではありません。多くの点で、まだほんの始まりにすぎません。

コンシューマーエクスペリエンス戦略の実行フェーズ。

新規顧客のインサイトは、より顧客中心のプロセスを確立し、長期的な顧客価値をもたらすのに役立ちます。企業は顧客のニーズに合わせて、適応、調整、変化し、よりパーソナライズされた関連性の高い継続的な会話を提供できます。

企業が適切なやり方でプロセス変更に対応していることを確認する、お客様の支援者を明らかにすることができます。あなた (と関係者) がカスタマーエンゲージメントの価値を理解しはじめると、より顧客中心にビジネスを取り仕切りはじめることができます。

現在は、テクノロジーを超えて先に進むことができます。前のステップで行ったようにテクノロジーを統合し、サポートするのではなく、テクノロジーがあなたをサポートし、ジャーニー全体にわたって顧客のあらゆるインタラクションを管理できるようになりました。そのため、あなたと共に成長できる拡張可能なソリューションを選ぶことが重要です。

データに対してリアルタイムで行動、対応できるようになりますから、テクノロジーを利用して、インサイトに基づき、各顧客に適切な正しい決断を下します。Marketing Cloud Personalization を使用している場合は、テクノロジーが自動的にアクションを実行し、適切なタイミングで適切な顧客との会話を開始します。ただし、これを終点とは考えないでください。カスタマーエンゲージメントは動的です。改善と拡散のサイクルと考えてください。

無料で学習を続けましょう!
続けるにはアカウントにサインアップしてください。
サインアップすると次のような機能が利用できるようになります。
  • 各自のキャリア目標に合わせてパーソナライズされたおすすめが表示される
  • ハンズオン Challenge やテストでスキルを練習できる
  • 進捗状況を追跡して上司と共有できる
  • メンターやキャリアチャンスと繋がることができる