システムの設定
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- 競合他社情報を記録するためのカスタム項目を作成する。
- 入力規則を追加して、営業担当が新規項目に必ずデータを入力するようにする。
Competitor (競合他社) カスタム項目を作成する
まず、商談オブジェクトに、Competitor (競合他社) と Lost Reason (不成立の理由) という 2 つの新規カスタム項目を作成しましょう。商談オブジェクトに [Main Competitor(s) (主要な競合他社)] というよく似た標準項目がありますが、これとは別に新しい選択リスト項目を作成します。 プレーンテキスト項目はユーザーが同じ競合他社について微妙に異なる値を入力する可能性があるため、分析がかなり困難になります。 競合他社として、あるユーザーが「Acme」と入力し、別のユーザーが「Acme Inc.」と入力し、さらに 3 人目のユーザーが「Acme Industries」と入力するようなことがあれば、競合他社に関するデータの収拾が付かなくなるでしょう。 そのため、新しい選択リスト項目を作成し、値を事前定義しておくことをお勧めします。
次の手順に従って最初のカスタム項目を作成します。
- をクリックして、[設定] を選択します。新しいタブで [設定] が起動します。
- [オブジェクトマネージャー] をクリックします。
- [商談] をクリックし、[項目とリレーション] をクリックします。
- [項目とリレーション] ページの上部で、[New (新規)] をクリックします。
- [選択リスト] を選択して、[Next (次へ)] をクリックします。
- [項目の表示ラベル] に、
「Competitor」
(競合他社) と入力します。 - [各値を改行で区切って入力します。] を選択します。
- テキストボックスに、主要な競合他社を改行で区切ってリストします。
- [値セットで定義された値に選択リストを制限します。] が選択されていることを確認します。
- [ヘルプテキスト] で、ユーザーにこの新規項目に関して役に立つヒントを次のように提供します。
「Identify the primary competitor for this opportunity」
(この商談の主要な競合他社を識別します)。 - [Next (次へ)] をクリックします。
- 項目レベルセキュリティを設定します。営業担当やその他の寄稿者が商談の値を編集、更新できるようにします。たとえば、[カスタム: セールスプロファイル] と契約管理者に対して [参照可能] を選択して、営業担当とマネージャーに編集アクセス権を付与します。
- [Next (次へ)] をクリックします。
- 営業組織のプロファイルに割り当てられているページレイアウトなど、新規項目を含める必要があるページレイアウトを選択します。
- [Save (保存)] をクリックします。
Lost Reason (不成立の理由) カスタム項目を作成する
- 上記の 1 ~ 5 の手順を繰り返して、2 つ目の新規選択リスト項目を商談オブジェクトに作成し、次の詳細を追加します。
- [項目] に
「Lost Reason」
(不成立の理由) と入力します。 - [各値を改行で区切って入力します。] を選択します。
- テキストボックスに、価格、未定、商品のギャップ、財務など、そのために商談が不成立に終わったと考えられる主要な理由を改行で区切ってリストします。
- [値セットで定義された値に選択リストを制限します。] が選択されていることを確認します。
- [ヘルプテキスト] で、ユーザーにこの新規項目に関して役に立つヒントを次のように提供します。
Select the primary reason this opportunity was lost.This field is only required when closing an opportunity as Closed Lost.
(この商談が不成立になった主な理由を選択してください。この項目は、商談が不成立として完了した場合にのみ必須です。) - [Next (次へ)] をクリックします。
- 項目レベルセキュリティを設定します。
- [Next (次へ)] をクリックします。
- 新規項目が含まれる必要があるページレイアウトを選択します。
- [Save (保存)] をクリックします。
Competitor (競合他社) の入力規則を作成する
2 つの新規項目ができたので、入力規則を作成して、営業ユーザーが営業サイクルの適切なタイミングで必ずデータを入力するようにします。
ここでは、商談が営業サイクルで、提案書/見積書の作成、交渉/レビュー、商談成立、不成立のいずれかのフェーズに達した場合にのみ規則を適用する手順を説明します。
- をクリックして、[設定] を選択します。
- [オブジェクトマネージャー] をクリックします。
- [商談] をクリックし、[入力規則] をクリックします。
- [入力規則] ページの上部で、[New (新規)] をクリックします。
- [ルール名] に
「Competitor Required」
(競合他社必須) と入力します。単語の間に「_」が自動的に挿入されます。 - [有効] がオンになっていることを確認します。
- 次の数式をコピーして、[エラー条件数式] テキストボックスに貼り付けます。
(ISPICKVAL( StageName , "Proposal/Price Quote") || ISPICKVAL( StageName , "Negotiation/Review") || ISPICKVAL( StageName , "Closed Won") || ISPICKVAL( StageName , "Closed Lost")) && ISBLANK( TEXT(Competitor__c ))
- [エラーメッセージ] に、
「Competitor field requires a value before advancing to this Opportunity stage」
(この商談フェーズに進むには、[Competitor (競合他社)] 項目に値が必要です) と入力します。 - [エラー表示場所] で [項目] を選択し、選択リストから [ Competitor (競合他社)] を選択します。
- [Save (保存)] をクリックします。
Closed Lost (不成立) の入力規則を作成する
次に、少し異なる要件で 2 つ目の入力規則を作成します。営業の商談が不成立に終わったときは、その理由を把握することが重要です。フェーズを「不成立」に変更したときは常に、ユーザーが新しい [Lost Reason (不成立の理由)] 項目に必ずデータを入力するように、次の手順に従って規則を作成します。
- をクリックして、[設定] を選択します。
- [オブジェクトマネージャー] をクリックします。
- [商談] をクリックし、[入力規則] をクリックします。
- [入力規則] ページの上部で、[New (新規)] をクリックします。
- [ルール名] に
「Lost Reason」
(不成立の理由) と入力します。単語の間に「_」が自動的に挿入されます。 - [有効] がオンになっていることを確認します。
- [エラー条件数式] で、[不成立] フェーズ名があることを確認するため、次のテキストをテキストエリアに貼り付けます。
AND(ISBLANK(TEXT(Lost_Reason__c)), ISPICKVAL( StageName , "Closed Lost"))
- [エラーメッセージ] に、
「Lost Reason field requires a value when the stage is Closed Lost」
(フェーズが「不成立」の場合、[Lost Reason (不成立の理由)] 項目に値が必要です) と入力します。 - [エラー表示場所] で [項目] を選択し、選択リストから [Lost Reason (不成立の理由)] を選択します。
- [Save (保存)] をクリックします。
テストする
よいタイミングなので、ここで変更内容をテストしてみましょう。営業担当になったつもりで、環境を順に確認します。たとえば、新規商談を作成します。ページに新しい [Competitor (競合他社)] 項目と [Lost Reason (不成立の理由)] 項目が表示されますか? 「提案書/見積書の作成」フェーズに進みます。それによって [Competitor (競合他社)] 項目が起動されましたか? 交渉/レビュー、商談成立、不成立の各フェーズではどうでしょうか? さらに、フェーズを [不成立] に変更したとき、[Lost Reason (不成立の理由)] 項目は必須になりましたか? 設定した規則の動作に問題がなければ、レポートを作成する準備ができています。次はその作業を行います。