パートナー環境のパーソナライズ
学習の目的
- シームレスなパートナー環境を作る価値を説明する。
- パーソナライズと利便性でどのようにパートナーのマインドシェアを獲得できるかを説明する。
はじめに
優れたエクスペリエンスを提供する企業にお客様が惹かれるように、業務において優れた関係を育む企業にパートナーは引き付けられます。Forrester によると、「使いやすさ」がパートナーの成功を示す最も重要な指標です。そのため、チャネルセールス戦略の成功は、企業がパートナーにマーケティング、営業、サービスに必要な情報を素早く簡単に見つけてもらうことができるかどうかにかかっています。
パートナーに向けた優れたデジタルエクスペリエンスの提供に重点を置く
ミレニアル世代の働き手が増えていることもあり、従業員もパートナーも利便性を求めています。この世代の人たちはインターネットの進化とともに育ってきたため、B2B インタラクションを含むほとんどすべての活動において、B2C のような簡単なエクスペリエンスを期待しています。
パートナーにシームレスな環境を整えると、エンド顧客のニーズをパートナーが満たすことを阻んでいるボトルネックを取り除き、エンド顧客のエクスペリエンスを改善することができます。
パートナーは仕事で協力する相手を選ぶことができます。魅力的なソリューションを持つベンダーをただ探しているのではありません。自社がお客様と長期的な関係を築くのに役立つビジネスパートナーを求めています。つまり、パートナーはエンド顧客への対応を最も行いやすくしてくれるベンダーを選ぶ傾向があります。
残念ながら多くの企業は、パートナーを自社の営業チームの延長線上にある戦略的組織としてではなく、第 2 のクラスのグループとして扱っています。チャネルパートナーに自社の営業担当と同じリソースや営業ツールを提供する代わりに、チャネルパートナーのテクノロジーに十分な投資を行わないこともよくあります。なぜなら多くの場合、チャネルはブラックボックスで、企業がほとんど管理や把握を行えないグループへの投資の妥当性を説明するのは困難だからです。
素晴らしいパートナー環境を作る鍵はパーソナライズである
パートナーは、適切なリソースを見つけるために、整理されていない情報をあちこち調べたくはありません。パートナーに必要なのは、お客様にとって貴重なエクスペリエンスを創出するのに役立つツール、データ、コンテンツに素早くアクセスできることです。他の企業のパートナーにもなっているため、すべてを 1 つの場所で入手できることが必要です。情報へのアクセスと使用は、簡単かつ直感的に、パーソナライズされた方法で行える必要があります。
パーソナライズが重要なのはこのためです。賢い企業はパートナーをお客様のように考え、パートナーのプロファイリングデータを使用して、パートナーポータル内の各ユーザーエクスペリエンスを高めています。
たとえば、大半の企業のパートナーシップは地域、プログラム、階層でまとめられています。各パートナーシップ内には、営業、サービス、配送など異なる役割を持つユーザーがいます。企業はあらゆるものをホームページに置いてパートナーを圧倒させるのではなく、パートナープロファイリングとユーザーデータを活用して各ユーザーに関連性の高い情報のみを提示できます。つまり、営業ロールのホームページには商談登録情報を表示し、配送エキスパートのホームページには技術的なドキュメントとトレーニングコンテンツを表示することができます。このような利用者ターゲティングという考え方は、パートナーセールスの円滑化とパートナープログラムの差別化を行う手段として、多くの Fortune 500 企業に採用されています。
AI を使用して、ビジネスを成長させる方法についての推奨事項をチャネルの傾向に基づき提案することも可能です。たとえばパートナーは、どのコンテンツをお客様に送信したら商談の進行に役立つかを見極めるのに苦労しているかもしれません。AI は、チャネル全体を通じてコンテンツが商談サイクルのいつ消費されているかを企業が特定するのに役立ち、同じような状況になったときにそのコンテンツを推奨できます。
パートナーは基本的にフィールド営業チームの延長線上にあるため、パーソナライズされたエクスペリエンスをどのデバイスでも提供するべきです。パートナーは現地でお客様に対応することもあることから、外出先でポータルの情報にアクセスできるようにすることも必要です。平均的なユーザーは毎日スマートフォンを 3.5 時間 (そのうち約 1.5 時間が仕事関連) 使用していることから、モバイル最適化は重要です。
クラウドベースの PRM (パートナーリレーション管理) ソフトウェアは、チャネルから生じるこのような要求を満たすのに役立つ優れた投資と言えます。企業は、パートナーが商談の管理と新規商談の登録を行うのと同じ場所で、営業やマーケティング関連の資料、製品ドキュメント、オンライントレーニングにアクセスできるようにすることが可能です。PRM ソフトウェアにはパートナーのプロファイリングデータが保存され、そのデータを使用して個人の活動、目標、ニーズに基づいてコンテンツ、ワークフロー、エクスペリエンスをカスタマイズできます。
企業がチャネルでの業務を簡単かつ魅力的なものにできれば、パートナーは最も得意なことである営業に注力できます。
リソース
- The Forrester Wave™ (サインアップが必要): Partner Relationship Management, Q4 2020 (パートナーリレーションの管理、2020 年第 4 四半期)
- Salesforce の「State of Sales (営業の現状)」 (サインアップが必要)
- Channel Management with Sales Cloud PRM (Sales Cloud PRM を使用したチャネル管理)