チャネルパートナーの採用とオンボーディング
学習の目的
この単元を完了すると、次のことができるようになります。
- パートナーの採用を成功させる方法を理解する。
- PRM ポータルでさまざまな種別のコンテンツを共有する方法を理解する。
- 導入を促進するためのインセンティブプログラムの役割について理解する。
- ポータルのプロモーションとマーケティングの価値を認識する。
パートナーを特定して採用する
パートナーの方からやって来るのをじっと待つのもいいですが、だれと協力してもビジネスが成功するわけではありません。質の高いパートナーを特定して採用するには、適切に整理された計画が必要です。
まず、パートナーシップの目標を明示し、その目標の達成を目指したプロファイルを作成することから始めます。潜在的なパートナーの種別は、次の 3 つです。
販売拡大のためのパートナー: 特定の市場におけるプレゼンスを拡大したり、新しい業界への参入をサポートしたりすることができます。
配送と実装のためのパートナー: 実装とコンサルティングのパートナーとの協力は、技術系人材の限界を補うための実績ある方法です。
ソリューション、サポート、メンテナンスのためのパートナー: お客様が求めている機能の一部が商品に装備されていないとしたらどうなるでしょうか? パートナーは、機能を変更したり拡張したりするための最適な手段になります。ぜひ、Salesforce の「AppExchange」を参照ください。これは、Salesforce のプラットフォーム上でソリューションとサービスを作成している、Salesforce の優れたパートナーのコミュニティです。
商品のサポートが必要な場合は、パートナーが救いの手をさしのべます。商品やサービスのサポートと継続的なメンテナンスは、パートナーに任せることができます。
パートナーがどのようなものであるべきかが特定できたところで、次は昔ながらの求愛をすることにしましょう。採用と呼んでもかまいません。新しいパートナーについては紹介が大半を占めますが、他にも効果的な採用手段は数多くあります。また、忘れてならないのは、パートナーにあなたと仕事をすることの価値を理解してもらうことが重要であるということです。そのため、パートナーにもたらされる利点を常に明確にしてください。
オンボーディングと教育を実施する
パートナーを採用したら、いよいよオンボーディングの開始です。これは、良い第一印象を与え、あなたとビジネスを行うことがどのようなものかをパートナーに示すチャンスです。第一印象がすべてであり、チャンスは一度しかないことを忘れないでください。これを軽く考えてはいけません。
あなたに多くのパートナーがいるように、あなたのパートナーも複数のベンダーと取引しているため、迅速なオンボーディングが期待されています。それでは、いくつかの統計を詳しく見ていきましょう。
- 12: パートナーが提携しているベンダーの平均数
- 3: パートナーの収益の 80% を占めるベンダーの数
- 66: 60 日以内にオンボーディングが実施されることを期待しているパートナーの割合
まずは、パートナーがオンボーディングを最大限に活用できるようにするためのオプションをいくつか紹介します。
目標/ビジョン: パートナープログラムの目標/ビジョンを明確にしてください (共通目的を覚えていますか?)。
トレーニング: 従来型の指導だけでなく、ハンズオントレーニングに重点を置きます。
セルフサービス: セルフサービスを充実させます。その手始めとして、パートナーポータルは最適な場所ではないでしょうか?
認定: 認定資格によってパートナーの差別化を図り、知識とスキルを強化できます。
コンテンツ計画を作成する
パートナーの満足度を維持したい場合は、適切なコンテンツを提供しましょう。パートナーチャネルは、必要なものを迅速に見つけることができれば、より充実し、効率が向上し、全体的な環境が改善されます。言うのは簡単ですが、実行するのはそれほど簡単ではありません。ですが、ここでコンテンツ計画が役に立ちます。
商品仕様、設定手順、教育資料にかかわらず、パートナーがより迅速に販売し、より良いサービスを提供できるようにするためには、コンテンツ計画が非常に重要です。
コンテンツを入手できるさまざまな場所について検討しましょう。企業が作成したコンテンツは、特定の資料としては最適ですが、妥当な場合は、業界のエキスパート、従業員、パートナーを活用することも忘れないでください。
それでは少し掘り下げて、パートナーポータルのコンテンツ計画をどこから始めることが可能かを中心に見ていきましょう。
- 関連コンテンツやレコメンデーションで、パートナー環境をパーソナライズする。
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コンテンツライブラリを設定して、コンテンツを整理する。
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ナレッジ記事、ツール、ヘルプを適切なタイミングで、パートナーがオンボーディング、販売、サービスプロセスのどの段階にいるかに応じて提供する。
基本を理解したら、ポータルとオンラインの学習管理システム (LMS) を統合し、パートナーがトレーニングや教育コースにアクセスできるようにすることで、e ラーニングを次のレベルに進めましょう。Salesforce には LMS プラットフォームを提供する優れたパートナーがいます。Salesforce はパートナーの学習をサポートするためにパートナーと提携しています。一周回って元に戻るとは、まさしくこのことですね。
導入計画を作成する
オンボーディングを完了することは大変な作業です。ですが、今は、あなたの会社に代わって市場に参入するパートナーとすばらしいスタートを切ろうとしているところです。これこそ、パートナーとあなたの会社の両方に収益がもたらされる、待ちに待った瞬間です。また、パートナーシップがこれまで以上に重要になる場面でもあります。
導入計画には、オンボーディング計画、コンテンツ計画、ビジネスモデルを取り入れ、取引を容易にすることでパートナーを成功に導くことが含まれています。サンプルの計画見てみましょう。これがパートナー、マーケティングチーム、従業員を巻き込んだチームワークであることがわかると思います。
すべての導入計画では、パートナーのオンボーディングを実施する専任のチームメンバー、成功を監視するためのメトリクスセット、成果を上げるためのキャンペーンとインセンティブ、パートナーからの質問に答えるための社内従業員の関与を考慮する必要があります。
リワードや階層ベースのインセンティブプログラムを用意して、パートナーのモチベーションを上げることもできます。Harvard Business Review による統計では、チャネルマネージャーが階層ベースのインセンティブプログラムを利用している多国籍企業は、そうでない多国籍企業と比較して、売上成長率で上位 4 分の 1 に入る確率が 36% 高く、営業利益が平均で 11% 高い傾向があります。
どこから手を付ければよいのかわからない場合は、インセンティブプログラムのアイデアをいくつか見てみましょう。
- パートナーが達成すべきチャネルパフォーマンスレベルを作成する。
- 各レベルの利点と特典を明確にする。
- 商談の保護、インセンティブ、より高い利益率、サポートでモチベーションを高める。
- パッケージ化されたキャンペーンを作成して、より多くの商談を促進する。
- グラフとダッシュボードでパートナーの進行状況を監視し、競争力を発揮させることで、パートナーのモチベーションを維持する。
プロモーション計画をロールアウトする
採用とオンボーディングの計画に力を注ぐと、充実した気分になりますよね? でも、計画は確かにすばらしいのですが、その計画をパートナーはどうやって知るのでしょうか?
まずはマーケターになったつもりで、プロモーション計画の作成に取りかかりましょう。マーケティング部門があれば、豪華で手の込んだものにできるかもしれません。そうでない場合は、シンプルを心がけ、「パートナーの認知度」という目標を常に念頭に置いてください。
Salesforce では常にこれを実践しており、使用しているツールの 1 つが Salesforce 独自のパートナーポータルです。
いくつかのコンテンツを公開して (それをコンテンツ計画に加え)、さまざまな商談を提供してくれる新しいパートナーを惹きつけることをお勧めします。現在採用しているあらゆるチャネルやツール (ソーシャルメディア、デジタル、イベント) を使用して、ポータルを宣伝することを忘れないでください。また、従業員も忘れてはいけません。従業員は、紹介の優れた情報源となり、評判をを広めることもできます。
どのようなプロモーション計画であっても、必ず会社の予算や既存のプロモーションチャネルにうまく適合させてください。また、思い切って、スーパーボウルで 30 秒広告を流すのも驚くほど効果的です。さらに、既存や将来のパートナーと共有するために、ポータルの 3 ~ 5 分の概要動画を作成することをお勧めします (これは必須です)。それでは、プロモーションをお楽しみください。
最後の単元に進み、チャネルを管理して成長させるための基本事項を学習しましょう。
リソース
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How to Successfully Choose a Channel Partner (チャネルパートナー選びを成功させる方法)
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The Personal Touch in Partnership Recruiting (パートナーシップ採用における人間味のあるアプローチ)
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3 Strategies For Increasing Partner Adoption And Engagement (Dreamforce 2017 Session) (パートナーの導入とエンゲージメントを促進するための 3 つの計画 (Dreamforce 2017 セッション)