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初めての実装の手順

学習の目的

この単元を完了すると、次のことができるようになります。

  • B2C Commerce で利用できるエキスパートサービスについて説明する。
  • 新しい実装の概要ディスカバリー (HLD) プロセスについて説明する。
  • サイト準備度評価 (SRA) プロセスを定義する。

初回から適切に実施

必要な人員を検討してチームを編成しました。そして、チームメンバーがしっかり勉強して各自のトレイルと認証資格に合格しました。B2C Commerce の最初の実装に向けて準備が整いました。どこから始めればよいのでしょう?

B2C Commerce のプロフェッショナルサービスチームは、パートナーに最初の実装をできる限り成功させてもらいたいと考えています。私たちは、パートナーが顧客の期待を上回るソリューションを提供できるよう支援していきます。こうした顧客との関係構築の最適な第一歩はどのようなものでしょうか?

顧客ごとにニーズが異なるため、完璧な B2C Commerce ソリューションの汎用的な設計図を示すことはできません。けれども、他の B2C Commerce パートナーが成果を挙げるために使用してきたベストプラクティスを紹介することは可能です。また、パートナーやその顧客が立ち上げたソリューションを最大限活用できるように、テクニカルエキスパートやリソースを利用可能にしています。

当社のサービスチームは、パートナーが提案を行う前にプロジェクトを詳しく調べられるよう協力し、実装の各ステップでガイダンスを提供することができます。B2C Commerce のサイトが完成したときに、顧客がそのサイトを把握できるようにします。さらに、最初の数回は実際にパートナーのスタッフと一緒に実装に取り組み、成功に向けたツールやアドバイスを提供します。

トレーニングの実施

前の単元で、チームのトレーニングプランをまとめ、適した人員を集めることの重要性について言及しました。けれども、チームへの教育は、最初のイネーブルメントと認定で終わるわけではありません。チームの認定資格を更新し、プラットフォームの進化に応じた最新情報を維持するようにします。

エキスパートのサポートの利用

何かのやり方を学ぶ一番の方法は現場に出て実際にやってみることですが、必ずしも辛い経験を通して学ぶ必要があるわけではありません。B2C Commerce には、本格的な e コマースプラットフォームに求められるものがすべて揃っています。さまざまな顧客のニーズを満たすために、高度にカスタマイズでき、特殊なオプションが満載されています。

B2C Commerce は、パートナーが求めることを実行してくれるのでしょうか? 興味をそそられますね。ただし、パートナーが B2C Commerce を初めてリリースするときは、ソリューションを完成させるための決断をサポートできる数人のエキスパートがそばにいると役立ちます。当社のクライアントサービスチームはまさにこのことを行います。

クライアントサービス

B2C Commerce のコンサルティングパートナーになった場合は、クライアントサービスと緊密に協力します。自身のチームを編成し、関心を持つ顧客を見つけたら、クライアントサービスに連絡して作業明細書の作成のアドバイスを受けます。

クライアントサービスチームは、あなたのスタッフと一緒に仕事を進めるエキスパート (経験豊富な B2C Commerce アーキテクトやファンクショナルアーキテクト) を派遣します。こうした人々は、パートナーが最初の実装を最大限活用できるよう支援します。

では、これらのエキスパートはどのような形でプロジェクトに貢献するのでしょうか?

B2C Commerce アーキテクトはチームに技術的な専門知識を提供し、パートナーが顧客の技術的なニーズに対処できるようにします。以下は、B2C Commerce アーキテクトがプロジェクトを通して実施する一般的なアクティビティを示しています。

B2C Commerce アーキテクトが行うこと
ディスカバリーと設計 実装 テストと立ち上げ
  • テクニカルソリューションアクティビティに参加する。
  • 技術仕様などの設計ドキュメントを評価し承認する。
  • 技術的なガイダンスや専門知識を提供する。
  • テクニカルソリューションアクティビティに参加する。
  • パートナーのチームと協力してコードをレビューし承認する。
  • 技術的なガイダンスや専門知識を提供する。
  • テスト結果を分析する。
  • 最適化を推奨する。
  • トラブルシューティングを援助する。
  • 技術的なガイダンスや専門知識を提供する。

他方、B2C Commerce ファンクショナルアーキテクトは、プロジェクトのビジネス面に着目します。

B2C Commerce ファンクショナルアーキテクトが行うこと
ディスカバリーと設計 実装 テストと立ち上げ
  • 顧客の要望を明確にできるようにする。
  • UI 設計の話し合いやレビューに参加する。
  • 設計仕様や機能仕様を承認する。
  • e コマースのガイダンスや専門知識を提供する。
  • 実装の B2C Commerce プロセスフローを定義できるようにする。
  • e コマースのガイダンスや専門知識を提供する。
  • 立ち上げの準備段階で顧客のビジネスユーザーや e コマースユーザーにトレーニングや指導を行う。

アーキテクトやファンクショナルアーキテクトがプロジェクトに費やす時間はフェーズごとに差があります。実際の時間数はプロジェクトの複雑さによって異なりますが、クライアントサービスがパートナーと一緒に適切な業務量を判断します。

顧客が必要としていることを的確に実行する Cloud Commerce ソリューションほど素晴らしいものはありません。アーキテクトやファンクショナルアーキテクトは、プロジェクトの技術面のニーズとビジネス面のニーズの両方において、パートナー自身のチームの経験を補完するガイダンスを提供します。

状況の把握

これから何をするのかがわかったところで、最初の実装を見ていきましょう。まず何よりも、顧客が何を必要としているかを見極め、そのうえで B2C Commerce ソリューションの提案をまとめます。

提案書を書き始める前に、プロジェクトの範囲、つまり、どのようなことを達成しようとしているのかを決定します。プロジェクトの範囲を定めることで、業務がどのくらいの量になるかを判断でき、またパートナーとその顧客が重要な要素に集中し続けることができます。

概要ディスカバリー

B2C Commerce チームは、概要ディスカバリー (HLD) というプロセスを使用して範囲を判断します。HLD では通常、見込み客の現場を 1 日訪問します。この訪問時に、見込み客と協力して次のことを行います。

  • 既存の Web サイトと提案するソリューションのギャップを特定する。
  • プロジェクトチームの編成を決定する。
  • プロジェクトの完成に対するリスクや障害について話し合う。
  • 実装のコストを見積もる。

最初の数回のプロジェクトでは、パートナーが Salesforce サービスチームと協力して HLD を実施する必要があります。同チームは、要望を明確にするためにサポートが必要な見込み客や、多大なリスクを伴うプロジェクトに対する HLD の実施を援助します。HLD プロセスから、プロジェクトの複雑性に対する早期のインサイトが示され、前もって準備することができます。この有用性とリスクの緩和には、多少のコストに見合う十分な価値があります。

提案の確認

HLD を実施したら、提案をまとめるために必要なものが揃ったことになります。書き上げた提案書を見込み客に提出する前に、Salesforce サービスチームと協力して最後の仕上げを行うことをお勧めします。同チームに協力を依頼することにした場合は、提案書のドラフトを B2C Commerce クライアントサービス提供リーダーに送信して確認してもらいます。提供リーダーがプロジェクトの範囲、取り組み、タイムラインに関するフィードバックを提示し、未解決のリスクを特定します。

見込み客には提案書を通してあなたの経験と専門知識が伝えられるため、この作成に最善を尽くします。サービスチームは、パートナーが見込み客に的確で洗練されたプランを提示し、業務上の円滑な関係と素晴らしい実装への道が開かれるように援助します。

立ち上げ前のガイダンス

顧客の B2C Commerce の実装に着手する際は、すべてうまくいって欲しいと思うものです。これまで説明してきたどの点も円滑な立ち上げに役立つことですが、さらに外部の信頼できる人々からフィードバックを受けても損をすることはありません。幸い、実装プロセスにこうしたフィードバックが組み込まれています。つまり、Salesforce サービスチームが、プロジェクトの発足からサイトの立ち上げまで全過程を通して継続的なレビューを実施します。

このプロセスをサイト準備度評価 (SRA) といいます。SRA は次の 2 つのフェーズで構成されます。

  1. 仕様レビュー: プロジェクトの早期の全アクティビティ (サイトの設計、アーキテクチャ、データモデリング、プロジェクト全般の準備状況) に対する包括的なレビューです。プロジェクトの仕様は実際に何を構築するかを決定するものであるため、正確な内容にすることが重要です。
  2. 立ち上げ準備: 構築が済んだ時点でその構築物を評価します。立ち上げ準備フェーズでは、高度なコードのレビュー、パフォーマンス評価、サポートと運用のレビューなどを行います。また、立ち上げ前の問題を特定して、実装がライブになる前に問題に対処できるようにします。

以下は、プロジェクトの SRA タイムラインを示しています。

B2C Commerce プロジェクトの SRA タイムライン。仕様レビューはプロジェクトの発足と構築の間に行われます。立ち上げ準備は、構築の後、立ち上げの前に行われます。

SRA は成功への青写真です。B2C Commerce プロジェクトチームはレビューを行うという形でプロジェクトに関与します。パートナーはレビューの際に、B2C Commerce のエキスパートと直接会ってその知識を利用します。こうした体験がパートナーの実績につながります。

SRA は、立ち上げ前に重大なリスクを検出する優れた手段で、パートナーはベストプラクティスを学んで適用することができます。そして実際のところ、どの重要なプロジェクトも外部のレビューの恩恵を受けます。パートナーは SRA の終了時までに、立ち上げ前にしなければならないことを認識します。

もう 1 つだけ言っておくと、SRA を行ってもパートナーには一切コストがかかりません。顧客の B2C Commerce 契約に付属するためです。

顧客へのトレーニング

プロジェクトの実装業務の大半はパートナーのチームが行いますが、立ち上げを成功させるためにはその顧客もまた大きな役割を担います。顧客には、B2C Commerce ストアフロントを立ち上げて管理できるようにする、2 日間の立ち上げ準備状況ブートキャンプ (LRBC) が用意されています。

LRBC の内容は次のとおりです。

  • B2C Commerce ファンクショナルアーキテクトが主導するハンズオンワークショップ
  • サイトの立ち上げ準備とストアフロントの設定に関する資料とプロセス
  • マーチャンダイジング生産データの収集方法に関するトレーニング

アーキテクトがカスタム実装に関するガイダンスを実施することも可能です。

まとめ

B2C Commerce パートナーが利用できるプログラム、リソース、ツールについての詳細は、Salesforce パートナーコミュニティにログインして、B2C Commerce のリソースを参照してください。

当社の成功実現チームが B2C Commerce パートナーであるあなたのジャーニーを支援します。最初の実装は大仕事です。パートナーが当社、そしてその顧客と協力すれば、成し遂げた仕事を誇りに思うことでしょう。あなたの業務が拡大し、その顧客が繁栄していけば、私たち全員があなたの成功を分かち合います。

リソース

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